33

ニーア「う…うーん。」

ニーアは眩しさで目を覚ました。
開いた窓の隙間から風が入ってカーテンを揺らしてる。
自然と日光が瞳に反射してくる。

ニーア「そっか…今俺たちはエミールの屋敷に…」

ニーアは動こうとする。
すると、


モニョッ・・・

再びあの感触が自分の手のひらを伝う。
温かくて…柔らかくて…鈍くて…丸くて
2つあって???




ニーア「まさかまた…」


そう、そのまさか。
ニーアの手のひらはまたしても夢子の至高の山を掴んでいた。





【33】





状態を説明すると、夢子はそのまま眠っていて
ニーアは椅子に座り傍で夜中彼女を見ていたが
そのまま寝落ち。
目を覚ますと寝落ちしたニーアの手が何故か無意識にベッドの上の夢子の胸に。



ニーア(なななっ、ななななっ!?///)


ニーアはパニくるが、手が無意識に夢子の胸を放そうとしない。
寧ろ揉みまくろうとしてる。

ニーア(だめだだめだダメだって!何で身体が言う事利かないんだ!くそ、放せ…!!)

夢子「あぁあん…///」
ニーア「っていうかやばい夢子エロすぎ問題…これは寧ろ…このまま…」

すると後ろから気配がする。
シラケたような呆れた様な声がニーアの背後で響く。

白の書「…お主は…朝っぱらから何をしておるのだ…」
ニーア「し…シロ〜!!!俺どうすればいい?!なんか手が放れてくれないんだけど…!?
    マモノの仕業かな…そうだ、マモノのせい!!あああ…俺はどうしたら…」
白の書「それは只の理性の問題であろう。マモノのせいにするな。」
ニーア「り…理性!?なんだよそれ!!」
白の書「まあ、お主も盛んな時期であろう。自然と欲求が出てるのではないのか?」
ニーア「欲求って…」
白の書「性欲だな。(キッパリ)」
ニーア「…そういうのって一度すれば暫く収まるじゃ無いのか!?
    だって俺はこの前夢子と…///」
白の書「若いな…性に関しての知識が無さすぎる。
    まあお主も最近…20才過ぎまで女性経験ゼロ(童貞)だったからな…当然であろう。
    今まで我慢してきた性欲のリミッターが外れたのだろう。例えるならダムの放水作業の様に…」
ニーア「そ…そんな…(しかもシロ…さり気無く童貞ディスりした??ってかダムの放水作業って何!?)」

《因みにその間もニーアは夢子の胸を揉んでいる。》


白の書「抑えるというより発散したほうが一番いいのだが…」
ニーア「じゃあ、夢子とあんな事やこんな事を…!」
白の書「馬鹿者!そういう雰囲気になるのが前提なのだぞ!
    夢子が嫌がってるのに無理やりなぞしたら
    お主も夢子の事乱暴していた男共と同類になるぞ!?」


ニーア「はっ・・・」




ニーアは思いだした。
夢子が語ってくれた辛い過去の事。
思い出したくもない過去の話、自分には打ち明けてくれた。

ニーアの手は自然と夢子から放れていた。

ニーア「俺は…あんな奴らとは違う…。」
白の書「うむ、それで良い。」

夢子「…ふぁぁああ、ニーアさん…?」

ニーアと白の書は驚く。
夢子が目を覚ましていた。

夢子「おはようございます!
        …もしかしてずっと傍にいてくれたんですか?」
ニーア「あ…ああ。(よかった、おっぱい揉んだ事バレてないよな…?)」
白の書「はあ…。」
夢子「どうしたんですかシロさん。疲れてる…?ごめんなさい、私のせいで…」
白の書「いや、大丈夫だ。気にするでない。」
夢子「今度ページを綺麗に拭いてあげますね。」
白の書「ぺぺぺ、ページを拭く!?表紙を拭くならわかるが…。」
夢子「あ、そっか、インク文字が消えちゃう…か。」
ニーア「じゃあシロじゃなくて俺を拭いてくれてもいいんだぞ!(?)」
夢子「・・・?」
白の書「…自分が何言ってるのかわかっておるのか?」
ニーア「全然?」
白の書「はあ…お主時々可笑しくなるな。今まで旅をしてきて度が付くお人よしなのは理解してたが
    夢子と出会ってからはまるでネジが外れたように…」
ニーア「俺も何だか清々しい気分だよ!解放されたような?何て言うのかな。」
白の書「…人間は恐ろしい生き物だと痛感するわい。」
夢子「…何の話ですか?あ、そういえば…」
ニーア「ん?」
夢子「さっき…変な夢見ました。」
ニーア「え!?もしかして、またヨナの!?」
夢子「い、いえ…」


夢子は恥ずかしそうに顔を赤くして言った。



夢子「そ、その…
        
        ニーアさんが私の胸をずっと揉んでくる夢で」


ニーア「。」(白目)

絵に描いたように青ざめるニーア。
白の書は呆れてる。そりゃそうだろう。
夢子はモジモジしながら続けて言った。


夢子「なんか、夢にしてはリアルで…体温が伝わってきて…くすぐったい様な変な感じで。」
ニーア「夢子…あのさ…」
夢子「朝からごめんなさい。でもニーアさんはそんな事しませんよね!

        まさか、現実でニーアさんが寝ている私の胸をずっと揉んでるなんて
        …そんな気持ちの悪い事絶対しませんよね!!」



ニーア「あぁああっぁ、ああ当たり前だろ!!そ、そんなド変態みたいなこと、お、おお、俺は…」


キョドりまくるニーア。図星の図星で逃げようがないから。
救いが欲しくて横目で白の書に助けを求めるニーアだったが




白の書は・・・・




窓から入る日差しで日光浴してる。



ニーア「シロってばああ!!本の癖に何光合成してるんだよー!?(涙目)」

夢子「ね、ニーアさん。」
ニーア「もしかして君、…本当は色々と気づいてたりする?」
夢子「…何がですか?(にっこり)」

微笑みの中に少し殺意が混じってる気がしたニーアは涙目になって夢子の機嫌を伺う。


ニーア(うわあああ怖い怖い!!!夢子に初めて恐怖を感じたかもしれない…)


でも夢子は小さい声で呟く。

夢子「…でも、ニーアさんだから許す…」





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