21


夢子は海辺にあるアイスクリーム屋とやらでウキウキしていた。
ニーアと白の書も駆けつける。
ショーウィンドウ越しに様々な色のアイスクリームというものが並べられてある。






【21】





夢子「おじさん、これなんですか?」
アイスのおじさん「これは氷菓子だよ。冷たくて甘くて美味しいよ〜」
白の書「前に来た時はこんな店なかったが…」
アイスのおじさん「そらそうだ、3日前に店出したばっかだよ。」
ニーア「売れてるのか?」
アイスのおじさん「あんちゃん失礼な事聞くね〜そりゃもうバンバン儲かってるよ。
         海沿いだと売れるわ売れるわ…」
ニーア「じゃあそのあいす…くりーむ…とやら夢子に1つくれ。」
アイスのおじさん「はいよー!」
夢子「え、ニーアさん、買ってくれるんですか?!」
ニーア「だって…食べたいんだろ?さっき色々貰ったし金には余裕あるから‥気にしないでくれ。」
夢子「やったー!ええっと…何味がいいかな?」
アイスのおじさん「女の子には苺味が人気だよ。」
夢子「じゃあ…それください!」








夢子は無事アイスを手に入れた。
ピンク色でヒンヤリしている。
近くに会ったベンチに座る夢子達。


夢子「では早速…」
ペロリ・・・
夢子は眼を真ん丸くさせて頬に手を当てる。

夢子「美味しい!!!苺の味とミルクの甘い味がする!!」
ペロペロ・・・
夢子「太陽の光の熱でどんどん溶けちゃうから…
      急いで食べなさいっておじさん言ってましたね。確かに溶けるかも。」
ニーア「美味しいか?」
夢子「はい!」
ニーアはじっとアイスクリームを舐める夢子を見つめる。
ニーア(ああ、ほんと天使みたいに可愛いよな〜生涯見続けても良いレベルだ…)
夢子はニーアの熱い視線に気づく。





夢子「あ、ニーアさんも食べますか?」






ニーア「え!?」




ガタッ!!!






ベンチから急に立ち上がるニーア。
また震えている。

夢子は言う。



夢子「だって、食べてみたいんですよね?ずっと見てるし。いいですよ、半分こしましょう!」


ニーア「‥‥本当にいいのか?」
夢子「はい!大体お金払ったのニーアさんですし、食べる権利は…」


ニーアは顔を赤くして興奮して思う。



ニーア(これが世に言う間接キッス!!!)


また鼻血が噴出しそうなニーア。
そんなことを考えてるとは思いもしない夢子はニーアをせかす。

夢子「ニーアさん!溶けちゃいますよ!早く食べて!」
ニーア「‥‥ああ、じゃあ…」


パクッ



ニーアは夢子の食べかけのアイスクリームを食べた。


夢子「ね、冷たくて美味しいですよね!?」
ニーア「俺は暑くて死にそうだ…」
夢子「ええ、美味しくなかったですか?」
ニーア「美味しいに決まってる!不味い訳が無い!だって夢子のゴニョゴニョ‥‥」
夢子「…?変なニーアさん。」
白の書「若いな。」
ニーア「ああ、今俺猛烈に幸せだ…。いつ死んでもいい。」



アイスクリームを食べ終わった後、ニーアが行きたいといった場所に向かった。









そこはー・・・丘の上にある墓地だった。


先ほどまで興奮しまくってたニーアだったが、
墓地に入った途端に冷静になる。




夢子「ここはー・・・」




ニーアは街で買って用意してた花束を取り出す。



【いいね!!】

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