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第35章【緊張感と希望】



夢子「私は一体何を考えているのー…?」
夢子は自分の部屋のベットの上で思い悩んでいた。
昨晩ダークと話した会話が脳裏によぎる。



夢子『私は貴方を救いたい。』




夢子「なんで私あんな事言ったんだろう…。それに…」
ダークとキスをした時の感覚が蘇る。
夢子「初めてだったのに……」
そんな時ふとリンクの優しい笑みが浮かぶ。
薄いシーツを顔まで被り、震えた声で小さく言った。
夢子「…リンクさんに…会いたい…。」
プリム「緊急事態発生!緊急事態発生!」
突然廊下からプリム達の奇声が響き渡る。
その声から察するにただごとではなさそうだ。
すると部屋に召使いプリムが慌ただしく入ってきた。
召使いプリム「オ嬢様、緊急事態ナノデ母屋ニ避難シテクダサイ。」
夢子「何があったの?」
召使いプリム「今ハ御オ答エスルコトハデキマセン。」
夢子「そんな事言わないで。少しでいいから…。」
夢子が頼むと召使いプリムは少し俯いて、そのあとに答えた。
召使いプリム「侵入者デス。」
夢子「!!」
召使いプリム「即刻母屋ニ避難シテクダサイ。」
そういうと召使いプリムはいつも通り強引に夢子を母屋へと連れ出した。
腕をひかれながら夢子は思った。
夢子「…リンクさんだ…!」









1時間前ー…

リンク達は森の祠で時空の歪を探していた。
しかし、探すど一向に見つからない。
ピット「大体さーどうやって見つければいいの?」
リンク「手当たり次第探すしかないでしょう。」
マルス「そういえば時空の歪からに入るときダーク何かしてなかった?」
アイク「…そういえば指鳴らしてなかったか?」


一同「「「それだ!!!」」」

さっそく指を鳴らしてみるリンク。
パチン!



ブオオオオン・・・・・

すると木の陰から黒い歪が出てきた。
リンク「…時空の歪…!これですよ!ダークが出入りしてたのは!」
マルス「アイクたまには役に立つねー!見直したよ。」
アイク「…お前よりかはマシだと思うが…。」
ピット「いこいこ!早くしないと夢子が待ってるよ!」
息を一息飲むと4人はゆっくりと時空の歪へと足を進めていった。





時空の歪の中を通るとその先には異空間が広がっていた。
前にタブーと戦ったあの場所と同じ様な風景が一面を覆う。
ピット「…やっときたね…。」
アイク「あの日以来か…。」
マルス「ここから先はどうやって進む?」
リンク「見てください!」
リンクの指差す方向には古びた城が立ちはだかっていた。
ピット「あのお城怪しいねー!如何にも誰かが住んでますって感じ!」
マルス「きっとタブーにも関係してると思うよ僕は。」
アイク「見ろ。プリム達が出入りしている。」
城門を見ると数匹のプリム達が荷物を担いで城の中へと入っていった。
リンク「あそこに夢子さんがいる可能性高いですね…!」
「「「「行こう」」」」
4人は顔を見合わせ頷くと禍々しいオーラを放つ城へと向かった。











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