【4】


カイネが再び足蹴りをニーアの腹にブチかまし
只今絶賛気絶中のニーアがその辺に転がっている。
エミールはやれやれと彼の側で再び回復魔法を唱えていた。






エミール「ニーアさん、強敵と戦ったわけでもないのにこんなに何度も気絶するだなんて。
この間武器も新調したしそれなりにレベル的にも大分強いはずなのに…。」
白の書「あの下着女のひと蹴りのせいだがな。見事に腹を直撃したぞ。」
エミール「いや…僕はニーアさんが悪いと思いますよ。
     初対面の夢子さんに抱き着いた挙句突然鼻血だすだなんて。
     幾らヨナさんに似てるからって
     こういうの失礼じゃないかなぁ。…僕にはよくわからないけど。」
白の書「まあ…一理あるな。」
エミール「そういえばカイネさんと夢子さん、いつの間にか居ませんが‥‥。」
白の書「何やら夢子に合う服を探しに行ったらしい。」
エミール「ふーん…僕はあのままでも普通にカワイイと思いますけどね?」
白の書「ニーアの理性の問題だろう。
    3度の飯より大好きな妹に似た容姿で身体はそれなりに育ち、
    尚且つ露出度の高い服かもわからん姿でウロウロされてみろ。
    ニーアの事だ。危ない事はせんと思うが…夢子からしてみたらそこそこ危険だろう。」
エミール「夢子さんカイネさんと似てるとこありますよね。」
白の書「あの下着女に比べたら夢子のほうが相当清らかに見えるがな…。」
エミール「僕にはまだまだ分からない事が多いです。」
白の書「…世の中解らなくても良い事もある…。エミール、お前はそのままでよい…。」
エミール「あはは。」
白の書「しかしあのニーアのシスコンっぷりはどうしたものか…」
エミール「なんか夢子さんと出会ってからおかしいですよね。
     あんなに取り乱すなんて…しかもめちゃくちゃ興奮気味だし。
     恋ってこういうこというのですかね?」
白の書「通常のソレとは違う物だと思うがな…」
エミール「難しい問題ですね…?」
白の書「この場合は異常と言っても良いと思うぞ…」



ニーア「う…うーん…。」
エミールの回復魔法のおかげで再び目が覚めるニーア。
頭を抱え半開きの目で辺りを見回す。
エミール「あ、ニーアさん大丈夫ですか?カイネさんの蹴りがクリティカルだした気がしましたが…」
ニーア「夢子は!?夢子は何処に!?まさか離脱したわけじゃ…」
白の書「…また夢子か…お前は少々頭冷やした方が良い。興奮しすぎじゃ。」
エミール「大丈夫ですよ。今カイネさんとふたりで買い物に行ってます。」
ニーア「ああ、じゃあまだ居るんだな、良かった…。」
エミール「ニーアさんは本当にヨナさんが大好きなんですね!」
ニーア「当たり前だ、俺の大事な妹だからな。」
白の書「夢子はヨナではないと割り切らぬと…」
ニーア「わかってる…俺の頭にもそう言い聞かせてるんだ。
    夢子はヨナじゃないって…。
    でも身体が勝手に動くんだ。」




カイネ「・・・変態だな。」




ニーアが振り向くとカイネと服を買ってきた夢子が立っていた。
白の書「お主には一番言われたくないセリフだと思うがな。」
カイネ「うるさい、トイレに流されたのか?」



夢子「お待たせしました。…どうですかね?
      こういうのあんまり着ないんですが…。」


夢子は白くて薄いフワフワしているワンピースな様なものを着ているが…
それでも露出度が高い。…というか…
先ほどの服に微妙に透けた素材のワンピースを上から着ているだけ。
…ある意味今の状態のほうが際どい。
カイネもアレだが夢子も十分エロい。
寧ろ一部の男性にとってはこっちのほうがもしかしたら‥‥






・・・。










ニーアはまた鼻血を出していた。



カイネの目が光る。
カイネ「お前は…夢子をそんな目でしか見れないのか…?
    もう一度喰らうか?私の蹴りを…今度はそうだな、その股間の2つのタマを潰してやろうか…?」
ニーア「だって…こんなに可愛い上にこんな…その…なんだ…(ボタボタ)」
夢子「ニーアさん、似合いませんかね?結構選ぶの苦労したんですが、
     カイネさんと選んで決めたんです。カイネさんとは好みが似ていて…気が合います!」
ニーア「いや、ああ、似合うんだが…色々と別の問題が…(ボタボタボタ…)」
エミール「アハハ、ニーアさんなんかずーっとデレデレしてますねー。」
白の書「ああ…この状態が今後も続くとなると…少々悩ましい。」
ニーア「こんなに心拍数上がるなんて…心臓があり得ない程バクバクする…
    マモノと戦って追い詰められてもこんな事なかったのに。」
エミール「やっぱり恋ってやつですよ!青春はいいですね!うーん僕も青春したいなぁー」
白の書「いや、恋などとは全く別次元の物だと思うがな…」

ドサッ・・・

エミール「あ、ニーアさんが倒れた!」
カイネ「この男…戦いではよっぽどの事無い限り倒れんくせに今日1日で何回倒れてんだか…」
夢子「だ、大丈夫ですかニーアさん!?」







エミール「これは…



















    …鼻血の出しすぎたせいのただの貧血
ですね〜。回復魔法もう一度しますね!」



カイネ・白の書「「…情けない…。」」」
夢子「??」




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