63
夢子とピットは急いで支度をして学校に登校した。
他のメンバーは既に教室に居た。
イケメン剣士男子達はクラスメイト&クラス外の女子にまで囲まれている。
愛想笑いを振り撒く彼等。
勿論彼らは夢子以外には眼中に無い。
教室に入ってきた夢子を見て女子たちがサッと身を引く。
若干睨まれてる感じもしたが、いつもの事だ。もう
女子の嫉妬は怖いが…
夢子には昔からの付きものだった。
もういちいち気にしていられない。
【63=黒いアイツ登場】
ルフレ「夢子、どこ行ってたの!?一緒に登校しようと思ってたのに中々帰ってこないから…」
夢子「あはは、ごめんね、ピット君とわたあめの散歩してたらわたあめが途中で逃げるハプニングあって。」
リンク「大変でしたね。わたあめは大丈夫でした?」
夢子「うん、ピット君がすぐ捕まえてくれたし怪我も無いよ!」
マルス「夢子、今度は僕と一緒に散歩行こうね!?」
夢子「うん?」
アイク「お前、前に《朝の散歩だる〜》とか言ってなかったか?」
マルス「当たり前だろ!!君に誘われたから怠いって言ったの!夢子は別腹!」
シュルク「そういえば、噂は聞きましたか?」
夢子「噂?何の?」
シュルク「さっき女子から聞いたんですけど‥‥
今日僕らのクラスに転入生が来るらしいです。」夢子「ええ!?そうなの!?初耳なんだけど。」
シュルク「それで…その転入生、
何か癖が強いらしいんですよね。」
夢子「そうなんだ…。」
シュルク「未来視じゃないんですけど、ちょっとだけ嫌な予感がして…。
夢子さん気を付けてくださいね?」
夢子「ん?私?…私なら大丈夫だよ。そのコとお友達になれたら良いな!!」
するとここでチャイムが鳴る。
クラスメイト達は急いで席に着く。
教室の入り口の窓がガラガラと開く。
ベレトが入ってきた。
そして、後ろについて歩く噂の生徒はー・・・
夢子「あああああああああ!!!今朝の生意気クソガキ!!!」
夢子は反射的にその生徒を指さして叫んでしまった。
ベレトが咳払いをする。
ベレト「‥‥ゴホンッ。」
夢子「あっ…スイマセン…。」
ベレト「えー、皆も噂などで情報を得てるだろうが…一応紹介していこう。
今日からお前たちと一緒に学ぶ生徒…転入生だ。ほら、挨拶しろ。」
ブラピ「…俺はブラピ。本当はもっとイカしたカッコイイ名前あるけど下民のお前らにはこの名で呼んでもらう。
好きな物は黒魔術とクールな物、嫌いな物はそこのイキリ童顔天使。以上。」ベレト「…だ、そうだ。少々中二病患者だが皆仲良くしてやってくれ。」
ブラピ「お、お前、俺の事を中二病だと…!?」
ベレト「この世界では俺の方がお前より地位が上なんだ。黙れ小僧。(ゲス顔)」
ブラピ「ぅ、うぅっー…(涙目)
と、とと、兎に角お前らと仲良くしてやるんだからな!有難く思え!!フンっだ!!」
ルフレ「…一瞬何コイツって思ったけど…あれってどう見ても…」
アイク「…アイツだな。」
ピット「ぶぶぶぶ、ブラックピット!!!!(震え声)」
ブラピ(にんまり)
ピット「何でお前が日本にいるんだよー!!」
ブラピ「光有る場所影有り。」
夢子「あいつね、すっごい生意気なの!!今朝公園で遭遇して…最悪だったのよ!?」
ベレト「まあ、色々あるだろうが彼と仲良くしたい生徒は休み時間にでも交流を深めてくれ。ブラピ、お前の席は後ろだ。
・・・では1限目の歴史の授業を始めるー・・・教科書を出せー・・・・」
・
・
・
・
参戦者たちが皆モヤモヤしながら1限目を終える。
休み時間に入り直ぐにブラピの席に行くピット。
ピット「ねえ、ブラピ!!沢山質問あるんだけど!?
何でお前がここにいるんだよ!?」
ブラピ「はぁ?居ちゃ悪いか?」
ピット「そーじゃなくて!!目的だよ目的!!」
ブラピ「だから言っただろ。光有る所影有りなんだって。」
ピット「意味わかんないから!!」
ブラピ「それに俺、実はもう1か月くらい前からこの世界に居るんだ。チョロい国だぜ。」
ピット「えええ…。(ドン引き)」
ブラピ「馬鹿なお前に教えてやるよ。要は戦力になる為に来たんだ。
俺はお前と違って使える天使だからな?」
ピット「能力は僕とほぼ一緒じゃないかー!!コピーの癖して何を偉そうに!!」
言い争いするピットとブラピの間に夢子達も来た。
ブラピは直ぐ夢子を見て嘲笑う。
ブラピ「よぅ、ブス。」
夢子「なっ…!!コイツまた私の事ブスって…!!」
ルフレ「…またって何なの?他にも夢子を侮辱したのかい!?それはゆるs…」
ブラピ「うっせーな紙(笑)軍師。」
リンク「まさかブラピがこの世界に参戦するだなんて…こんなややこしい…」
ブラピ「悪いか?高所落下一撃死英傑(笑)。」
ルフレ・リンク「「こ…コイツ‥‥!!(ビキビキ)」」
ルフレとリンクの殺意が半端なく上がる。
やはりコイツ、生意気だ。
夢子「…でもきっとマスターがこっちに送ったのよね?」
ブラピ「だから言ってんだろ。お前らに力貸せってこと。めんどくせー話だよなぁ。」
ピット「お前なんか居なくても僕らは大丈夫だよ!?」
ブラピ「…何れ、飛翔の力が居る時が来る。」
ピット「飛翔って、ここでは翼ないよ?現にこの世界に来た君だって翼消えてるだろ?」
ブラピ「…武器の権限が解かれる未来がくるのさ。」
ピット「…良く解んないけど僕たちに迷惑かけないでよね!?」
ブラピ「は、こっちのセリフだこのクソ天使。」
ピット「あああやっぱ相変わらずムカツク!!」
夢子「白と黒でここまで違うなんて…。」
因みにいつも転校生が来るとクラスメイトが転校生の席に群がるが
ブラピの場合夢子と参戦者以外は近寄らなかった。
二言目には悪口が飛んでくるからだ。
つまり性格が頗る悪い。
ブラピはそんな奴だった。
夢子「また大変な事になった…」
夢子は少しだけ頭を抱えていた。
【いいね!!】[ 286/508 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]