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第29章【作戦会議】





夢子はひとり薄暗い部屋の中にいた。
ベットの上に座り、思い悩んでいた。
此処から脱出する方法をいくつか考えたが
どれも上手くいきそうにない。
そんな時、部屋に一体のプリムがやってきた。
その姿はいつも見かけたプリムとは違い、メイドの服のようなものを着ていた。
召使い「夢子様。ワタシハ貴女ノ召使イデス。今日カラハ私ガオ世話ヲシマス。」
夢子「貴女が…?」
召使いプリムは箱を取り出すとその中から一着のドレスと靴を取り出した。
召使い「コレヲ着ルヨウニタブー様カラノ命令デス。」
召使いプリムの持つそのドレスは黒一色で今着ているピーチから貰ったドレスとはまったく正反対だった。
靴もドレスと同じく黒く、短いヒールがついている。
夢子はそのドレスを着たくはなかったが抵抗しても無理やり着させられそうだと思い素直に着ることにした。
袖を通すと意外と生地の質が良い。
サイズは丁度夢子にピッタリだった。
召使いプリムは夢子が今まで着ていたあの白いドレスを取ると部屋から出ていこうとした。
夢子「待って!…そのドレスどうするの?」
召使いプリムは振り向くとすぐに答えた。
召使い「コウスル。」
白いドレスを召使いプリムは暖炉まで持っていくとその炎のなかへと投げ込もうとした。
夢子「…!?お願い、それは大切な物なの…燃やさないで…!」
召使いプリムは夢子の叫びを聞くとその動きを止めた。
召使い「…命令ニ従イマス。」
そう呟くと召使いプリムはドレスをたたみ何処からか取り出した箱のなかに入れて持って部屋から出て行ってしまった。
夢子「…捨てなければいいんだけど…。」
部屋の中からプリムが出て行って夢子はある事に気づいた。
夢子「あれ…?もしかして扉の鍵締まってないの…?」
扉の前に立ちゆっくりとドアノブの回すと扉は開いた。
夢子「…出て行っていいのかな…?」
恐る恐る夢子は部屋から出た。
扉の奥には更に薄暗い廊下が長々と続いていた。
少しの不安と少しの好奇心を抱き夢子はその廊下を歩いて行った。











一方スマブラ城では作戦会議が開かれていた。
夢子を救出するための作戦会議だ。
マリオ「これより夢子救出作戦会議を遂行する!
    まずはあの地割れを渡る手段だが…
    スプリングを使ってジャンプ力をあげて
    飛行能力の高い者を向こう側まで渡らせる!
    そして両側から橋を作り完成させる!」
ピット「向こう側に行くのは僕とカービィでいいよね?」
マリオ「そうだな。」
リンク「橋はどのくらいで完成するんですか?」
マリオ「簡単な橋だ。この人数で協力すれば1週間くらいで作れるだろう。」
リンク「1週間もかかるんですか…。」
マリオ「そう焦るな。奴らは夢子を傷つけるような真似はしないはずだ。」
マルス「マリオなんでそんなこと解るんだい?」
マリオ「今まで奴らは夢子に何度も近づいたチャンスがあった。
    その度我々には攻撃してきたが彼女を攻撃したことはなかっただろう?」
マルス「そういえばそうだね。」
マリオ「奴らは夢子を何か特別な扱いをしている。だから夢子を傷つけやしないはずだ。」
アイク「で、亜空軍の居場所はどうやってつかむ?」
マリオ「それはリンクに任せよう。彼らと何度か接触しているから詳しいだろう。」
リンク「はい…。奴らは決まって時空の歪みから現れます。それが亜空間へと繋がる入口かと。」
マリオ「確かタブーは自らこの世界へ来ることは出来ないはずだ。だからダークのような使者を扱うのだろうな。」
ピット「じゃあそんなに焦る必要もないのかな?」
リンク「でもダークは何か企んでる様子でした…あんまり安心できません。」
ピーチ「夢子ちゃん今頃寂しがってないかしら…。」
ゼルダ「あの子は強い子だから大丈夫よ!」
サムス「そうね。あの子なりに色々考えてるはずだわ。」
マリオ「よし!それじゃあ早速作戦を実行しよう!」





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