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第14章【忘れられた森】



戦いを終えた一行はリュカに連れられ急ぎ足で城庭へとついた。

ピット「リュカ…大変ってどこが大変なの?」
マルス「いつもと変わらないけど…」
リュカ「あそこにある木を見てください!」
リュカが指差した木には赤い文字が刻まれていた。
アイク「…何か書かれてるぞ。」
ピット「『ポポトナナハ預カッタ。返シテホシケレバ森ノ祠ヘコイ』…だって」
夢子「ポポとナナが…連れ去られた!?」
アイク「対戦中の人気が少ない間に…やられたな。」
リュカ「気付くのが遅れてすいません…僕、何もできなくて…。」
ピット「心配すんなって。ポポとナナは俺たちが必ず無事に連れて帰るからさ!」
マルス「リュカはとりあえずマリオに報告して。」
リュカ「…解りました!」
夢子「また亜空軍の仕業でしょうか…。」
アイク「だろうな。」
ピット「ほんと頭にくるよなーあいつら!」
リンク「・・・。」
夢子「リンクさん、さっきから黙ってますけどどうかしたんですか?」
リンク「・・・!いや、何でもないですよ。」
夢子「ならいいですけど…。森の祠ってどこの事ですか?」
マルス「城のすぐ近くにある森の奥に祠が祭られてあるんだよ。
    ちょっと物騒だから普段は人が近付かない場所なんだけど…。」
ピット「危険だけど夢子はどうする?」
夢子「私だって皆さんの仲間です!もちろん行きます!」
ピット「よし!それじゃあポポとナナを助けにいくぞー!」
一同「「「了解!」」」



夢子達は森の中へと進んでいた。
辺りは昼なのに薄暗く、静まり返っていた。
一歩一歩慎重に脚を踏み出す。
マルス「久々に来たけど相変わらず不気味だね。」
夢子「なんだかお化けが出そう・・・。」
マルス「夢子お化け信じてるの?カワイイー!」
ピット「お化けコワイヨー」
マルス「…君は可愛くないや。」
アイク「…お化けってうまいのか?」
マルス「・・・。」

ガサガサ・・・

一同「「「!?」」」

突然夢子の後にある茂みがゆれた。
夢子「な…何?!誰かいるの?!」
一同の動きはぴたりと止まった。
嫌な空気が流れる。
ピット「も…もしかしてお化け!?!?」
夢子「や…やめてよピットさん!うう…ほんとに怖くなってきました…。」
マルス「お化けなんて迷信さ。きっと小動物か何かじゃない?ここは森なんだし。」
アイク「…俺が行こう。」
アイクが茂みへと近づく。
夢子「アイクさん…気をつけて!」
剣を構え一歩一歩茂みへ脚を踏み出しそっと手を伸ばすアイク。
息をのむ一同。

ガサガサ・・・

アイクが茂みから取り上げたのは野ウサギだった。
ピット「な…なんだーウサギかよ…。」
マルス「誰かさんはすっかりビビってたけど。」
ピット「なんだとー!」
ピットとマルスが揉めているうちにウサギはアイクの手から飛び出した。

ピョンピョン

ピット「あ!逃げた!待てぇぇぇえ!」
アイク「あっ…おい!」
マルス「ちょっと何処に行くのさ!」
夢子「あっ…みんな何処に行くんですかーっ」
一同はウサギを追って森の奥へと進んでいった。
その時だった。
夢子達のの足場が突然崩れた。
一同「「「うわああああ!?」」」

ドサッ

夢子「痛たたた…。」
ピット「なんだここ。」
アイク「どうやら落とし穴にはまってしまったようだな。」
マルス「ピットがウサギなんか追いかけるから…。」
夢子「深い穴ですね…一体誰が…。あれ?」
アイク「どうした?」
夢子「リンクさんが居ない…!」
ピット「あれ?ほんとだ…。」
マルス「今日のリンク、なんだか様子がおかしくなかった?」
アイク「だな。俺も感じていた。」
夢子「私も・・・。なんだかソワソワしてたような…。」
ピット「まずはここからでる方法を考えないと…。」




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