48

次は大きな檻が見えてきた。
中には見たことのない猿が居た。
顔が白かったり赤かったり黒かったり。
手が長かったり尻尾が長かったり。
どの猿も夢子を見て変な鳴き声を上げて檻の中で暴れている。



【48=もふもふぱふぱふ】










夢子「ふーん、おさるさんって色んな種類居るんだね!
        名前も長くて絶対覚えられないやつだね‥‥」
ルフレ「騒がしい所はマルスに似てるね。」
アイク「そうだな。」
夢子「あはは…w」
マルス「はぁ!?前から言ってるけど僕は白馬の王子様だから!!」
アイク「だから…馬に乗れないんだろ?白馬どころか普通の馬すらも…」
アルフレ「フフフ、ちょーカッコ悪。そんなんでよくFEの世界で生き残れたね?仮にも主人公でしょ?」
マルス「うっさいよ!乗れる!乗れるって!よし、僕は今日馬酔いを克服する!!」
夢子「無理しなくていいだよ?誰にだって苦手な事あるんだから。」
マルス「夢子‥‥。」
夢子「元気出して!応援してるよ!(?)」

マルス「君は何て優しいんだ…やっぱり君は僕のお嫁さんに…そう、今すぐお嫁さんにする!!
    すぐにでも市役所に行ってあの茶色の紙?書類に名前書いて判をして、
    そうだ、帰りにこのまま市役所に直行して…
    あ、でも僕の戸籍が色々と……僕の今日本で使ってる名字適当な偽名だし…
    うーん…結構ややこしいかもだけど‥‥愛の力さえあれば…修羅場すらも…て…
ん、あれ??皆??」











アイク「…何してんだ、行くぞ。」


夢子とルフレとアルフレとアイクは既に遠くを歩いている。

マルス「ちょ、ま、待ってよ!!君たち歩くの早すぎぃ!!」







夢子達はお猿エリアから離れ次はふれあい広場へとやってきた。
そこにはふわふわもふもふのカワイイアニマルたちが沢山いた。

夢子「わぁぁぁあああ!!!」

夢子は有料の餌を即購入して与えに行く。

夢子「はあああっ!!!ウサギにモルモット…カピバラ!!///」

物凄く幸せそうな顔で夢子は動物たちに近づいてニンジンを与えた。
動物たちは黙ってムシャムシャと素直に食べている。
夢子「ぁあああ!!くぁいいっ!!」

ルフレ「…可愛いって言ってる夢子が…」
マルス「可愛いよね…わかる。///」
アイク「…この人参って人間も食えるのか?」
ルフレ「アイク…流石にそれは人としてどうかと…ってあれ…?アルフレが居ない。」
アイク「そういえば…いつの間にか居ないな。」
マルス「どうせまたろくでもない事を…」



アルフレ「夢子。こっち向いて?」


アルフレは夢子の背後に立っていた。
夢子はゆっくり振り向き、途端に叫び声をあげた。


夢子「ギャアア!?!?」

夢子の目の前に大きな白い蛇が居たからだ。
アルフレが首に巻いて持ってきたらしい。
大きな蛇はチロチロと舌を出して黄色い目で夢子を見つめている。

夢子「ちょ、ちょっとアルフレ…びっくりさせないでよ。」
アルフレ「ああ、やっぱ君の悲鳴は堪らないね。僕今日ここにきて本当に良かったと心の底から思うよ。」
夢子「…私はいいの。このモルモットたちがびっくりするからその蛇とあっちに行ってよ?」
アルフレ「ああ…この蛇は小型の餌用で飼育されたネズミしか食べないみたいだから大丈夫だよ。
     それより首に巻いてみない?冷たくてヒンヤリして気持ちいいから。」
夢子「遠慮する。何か色々嫌な予感しかしないもの。ふん。」
アルフレ「ふーん?白い蛇っ縁起が良いんだよ?ご利益あるかもよ?だからほら、もっと僕の近くに…」
ルフレ「…君ってやっぱ悪趣味だね?これ以上夢子に近づかないでくれないかい?(半ギレ)」

夢子の悲鳴を聞いて早足でアルフレに近づいて彼を度やす。
アルフレはクスクスと笑っている。

アルフレ「悪趣味??…今全国の蛇好きを敵に回したね?」
ルフレ「やっぱりどうしても夢子にちょっかい出さないと気が済まないみたいだね?」
アルフレ「だって今日の彼女は本当にカワイイでしょ。」
ルフレ「まあ…カワイイのは認めるけど…。」
アルフレ「だから、僕だって紳士的になってるつもりだよ。ほら、優しいだろ?いつもの数倍紳士さ。」
ルフレ「何所が…」
アルフレ「まあいいや。君たちがどう思うがどうでもいいし。
     ああ、そういえば向こうにポニー居たよ。行くんでしょ?英雄王。」
マルス「うっ…(青ざめ)」
アルフレ「夢子にカッコいい所見せたいんでしょ?ほら、早く乗ってきなよ。その辺の幼児に混じってさw」
マルス「ねえ‥‥泣いてもいい?」
アイク「…意外と旨いなこれ。」
ルフレ(うわ、アイクがガチで動物用のニンジン齧ってる…)
マルス「そういえば思ったんだけど…」
アイク「どうした?」
マルス「夢子の周りに物凄い数の動物が居るんだけど。」
ルフレ「…ほんとだ。足の踏み場もないほど囲まれてる…。」

気づけば夢子が動物に揉みくちゃにされていた。

夢子「あははwもー皆集まり過ぎだよー!そんなにお腹空いてるのー?ほら、順番だよ?皆にあげるからね!」

夢子の周りには50匹ほどの色んな種類の動物が集まってる。
因みに祝日なのでお客さんは他にも沢山いるのだが
夢子の周りに集中して集まっている。



ルフレ「…等々人ではなく動物までも魅了するなんて…」
アルフレ「あれ?君もしかして嫉妬してる?相手は毛玉なのに。」
ルフレ「っっさいな…」
アルフレ「僕は逆だけどね。」
ルフレ「は?」
アルフレ「僕は夢子をペットにして愛でたいってこと。」
ルフレ「ねぇ、アルフレ、さっき向こうに大きな木があったからそこで首吊ってくれないか?」
アルフレ「でも、やっぱり女の子の自然の笑顔っていいよね。」
ルフレ「君も彼女を見習えば?」
アルフレ「僕?僕はいつも笑顔だろ。ホラ。フフフ。」
ルフレ「君のその気色悪い薄笑いが君にとっては爽やかな笑みなの?」
アルフレ「違うの?」

ルフレとアルフレが睨み合いをしているとニンジンを齧り終わってその辺をうろついてたアイクが慌ててきた。
顔が真っ青になっている。

アイク「ルフレ‥‥大変だ…!!」
ルフレ「どうしたの?」
アイク「マルスがガチで乗馬(しかもポニー)しようとしてる。」
ルフレ「はぁ!?あれ幼児向けだよね!?」
アイク「因みに順番待ちしていた子供を差し置いて乗ろうとして何人か泣かせてる。」
ルフレ「うわー…何してんの英雄王…」
アルフレ「ふーん、実行したんだ。度胸だけは褒めてあげていいんじゃない?糞ダサいのは変わらないけど。」

…この人たちにはトラブルが必ず付きまとう。
剣士男子たち3人は動物にモフられてる夢子を置いて少しだけその場を離れた。
夢子は幸せいっぱいで何も気が付いていない。

そんな夢子に一人の影が近寄る。
その影にも夢子は気づいていない。





【いいね!!】


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