47

夢子達は動物園に向かうため支度をした。
全員身支度はバッチリ。
ルフレとマルスとアイクも前よりかは少しだけコーデに磨きがかかっていた。
夢子の隣に立つのならそれなりのお洒落はと思ってきたらしい。
でもやはり夢子の可憐さは誰にも超えられない。
この娘は可愛すぎる。

ルンルン気分な夢子と夢子を見てルンルンなFE男子3人はエレベーターに乗り込む。
1階に着きエレベーターが開くと出会いたくない人物と鉢合わせしてしまう。

アルフレ「あ。おはよー?フフ。」


【47=アニマルみらくる】


アルフレ「…あれ?4人でどっか行くの?」
ルフレ「…君は…何でいつもこうしゃしゃり出てくるんだ…?まるで蛆虫だね?」
アルフレ「遭いたくて遭ったわけじゃないよ。ここは僕の家でもあるんだから。しょうがないでしょ?
     ‥‥君の方こそ僕に遭いたいんじゃない?きっしょ〜。」
ルフレ(‥‥警察沙汰にならない程度にコイツを殴りたい。)
アルフレ「で、何処に行くの?」

マルス「夢子、絶対ダメだよ!?この人の前で今から動物園に行くだなんて死んでも言っちゃダメ
…あっ…(白目)」
アイク(…やらかしたなこの馬鹿…)
ルフレ「お・う・じ・さ・まぁぁああ…??(黒い笑み)」

マルス「あああああああああっ!違う!違うんだっ!!僕が動物園に行きたくてデートしたくてアニマルしたくてもふもふで!!」

アイク「パニくりすぎて支離滅裂になってるぞ…。」

乱れるマルスを睨みつけるルフレにアイクは大きなため息を付く。

アルフレ「ふーん…動物園ねぇ。」

アルフレはいつも通りニヤニヤしている。

夢子「何よ…文句ある?」
アルフレ「僕も動物好きなんだよね。」
夢子「だから何?…なんでそこを退かないの?邪魔で進めないんだけど。」

するとアルフレはとんでもない事を言い出し始めた。

アルフレ「僕も一緒に連れてってよ??」


FE男子&夢子「「「「はぁ!?」」」」

アルフレ「いいじゃん。今日は取り巻き少ないっぽいし。僕一人増えたくらい気にならないだろ?」
ルフレ「普通にダメに決まってるだろ!!君が夢子に何かする確定だし!!」
マルス「そうだよ、夢子をエスコートするのは僕なんだから!!!」
アイク「今日も天気が良いな…。」

夢子「そういう事だから、アルフレ、そこを退いてくれない?」

夢子達は強引にアルフレ遠のけようとする。
そして彼の目の前を素通りしようとした時だった。
アルフレはうわ言を言い始めた。

アルフレ「あれー?良いのかな。僕がこのまま最上階に戻れば非番のベレトとベレスにうっかり動物園の事話しちゃうかもなー。
     …そうなると、あの二人が黙っていられるかな??
     特にベレス…あの女、カワイイ動物とカワイイ夢子とダブルセットで来るとしたら…
     フフフ、君たちの邪魔確実にするんじゃないかなあ??絶対邪魔するねぇ!?ねー??」
ルフレ「おまっ…!!」
アルフレ「そうなると送迎用に弟をこき扱うだろうし。僕とあの姉弟の3人まとめてくるより僕一人の方がマシじゃない?
     あーあーいいのかな?本当に、いいのかなぁ??行っちゃっていいの??」
マルス「この人怖い!!何この鬼畜トーク!!めちゃくちゃ腹黒くない!?」
アイク「…だ、そうだ、夢子はどう思う?」
夢子「どうって…私は先生たちは別に良いんだけど、この人は個人的に‥‥」
アルフレ「あれれー?僕だけ除け者にするのは良くないんじゃない?」
ルフレ「正直言って良い?僕はどっちも嫌なんだけど。」
アルフレ「早く決めないと、僕上に戻るよ?さあ、どうする?僕を連れてくか、邪魔者が3人増えるか。」
マルス「むむむ…」
アイク「夢子、嫌なら無理するな。…今日は出かけるの止めるって手もあるんだからな?」

夢子は悩み抜いた結果、決断する。

夢子「…わかった。」

ルフレ「え!?」

夢子「アルフレ…変なことしないよね?約束する?」
アルフレ「《今は》ね。」
ルフレ「今はって…言い方が辛辣じゃない?」
アルフレ「ほら、早く行こうよ。さあ、夢子、僕の隣歩こう?何なら手を繋いで…」
夢子「嫌だ。」
アルフレ「フフフ、こうしてみると今日はFE勢だね。」
ルフレ「君が居なければもっと最高だったんだけど。はあ…よりによってコイツまで…」
アルフレ「さっきも言ったけど…僕、動物好きなんだよね。」
アイク「意外だな?普段からカエルの解剖してそうに見えるが。」
アルフレ「君失礼だな?…動物は飼い主に従順だろ。最高じゃないか。
     大体の動物は餌あげれば懐くし。ああ、でも犬は少し苦手かな。
     賢過ぎて警戒心強くて。あと吠えるし咬まれたら痛いだろ。」
マルス「君いつもうるさい音楽ばかり聴いてるじゃないか。それよりマシじゃない?」
アルフレ「あれは芸術だから。音楽は癒しさ。そう思うだろ?夢子。」
夢子「はぁ…。」





こうして夢子とルフレ、マルス、アイク
そして道中遭遇して急遽このパーティーに参加することになったアルフレと
動物園へ向かう事になった。

道中夢子が何か嫌がらせをされないようにと両脇をルフレとマルスが守っていた。
しかし、意外とアルフレは道中何もせず普通についてきた。
でも安心は出来ない。この男の事だから絶対何かし出かすに決まってる。
移動しながら何度かアイクの腹の音が聞こえた。
夢子は気持ちをリセットさせてこれから動物たちに会えると気分を高めていた。


暫く歩き、駅に着き、新幹線に乗って県を2つほど跨いで動物園に辿り着いた。

祝日と言う事もあって家族連れが目立つ。

しかし、夢子達もかなり目立っていた。
この5人、顔面偏差値は国宝級なのだから‥‥

動物園のゲートを潜り最初に見たのは鳩だった。
めちゃくちゃ沢山歩いている。
夢子は目を輝かせる。

夢子「こんなに沢山の鳩初めて見たかも…!!」
ルフレ「凄いね、人が近寄っても逃げない…もしかして捕まえられるかもね?」
アルフレ「君…捕まえてどうするの?焼き鳥にでもする?」
ルフレ「…本当に動物好きの発言なのかいそれ。」
アルフレ「まあ鳩は不味いらしいからね。僕はいいや。」
アイク「あれ…アイクが居ない。」
夢子「え?!嘘、早々にはぐれちゃった!?」


辺りをキョロキョロと見渡す夢子達。
すると一か所、鳩が物凄い勢いで集まってる場所があった。

そこにはポップコーンの袋を持つアイクだった。
鳩にあげながら、自分も食べている。

アイク「‥‥凄いなこの鳥。俺に異常に集ってくるんだが。」
マルス「君も凄いよ色んな意味で。」
夢子「あはは、ポップコーンって…相当お腹空いてたんだね…。」
アルフレ「あれは真似しない方が良いよ。鳥インフルになる可能性あるし。
     …知ってる?鳥の羽って意外と汚いんだよ。」
アイク「俺…大丈夫か?」
アルフレ「さぁね。2日後が楽しみだね。」
夢子「2日後って?」
アルフレ「鳥インフルの発症目安期間。移れば2日から1週間くらいで症状でるからね。フフフ。」
マルス「まあ、アイクなら大丈夫だと思うけど。頑丈そうだし。」
ルフレ「そうだね…思えばアイクが病気にかかってる所見たこと無いや。」
アルフレ「馬鹿は風邪引かないんでしょ?」
アイク「…聞こえてるぞアルフレ。(怒)」
夢子「じゃあ鳩エリアから離れようか…」


鳩エリアを無事(?)潜り抜けた5人。
次は何が来るのだろう。





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