46

祝日。
タワマンに引っ越してから2週間ほど経った。
今のところ何も問題なく過ごせていた。


…本当に何もない?


【46=FE男子】


ルフレ「大分住み慣れたよねー、やっぱり僕等って適応力あるのかな?」
夢子「実際に異世界から来てここまで来たし、…そうなんじゃない?」

新しい新居の中でゴロゴロしてる夢子達。
もう荷物は全て片付いて細かな作業がちまちまとたまにあるだけで
忙しくは無くなっている。
そうなると暇を持て余す事になるのだが…

ルフレはこの機会を伺っていた。

ルフレ(久々に夢子と二人きりでデートしたい!!)

まあ、考えは普通のその辺に居る思春期の男子だ。
そこでわたあめに犬用チュールをあげている夢子に声を掛ける。

ルフレ「あのさ、夢子。」
夢子「んー?何?」
ルフレ「今日って祝日でしょ?」
夢子「そうだね、何んとかの日だったね。」
ルフレ「暇でしょ?」
夢子「まあ…」
ルフレ「折角だから僕とデートを…」

ルフレが夢子をデートに誘おうとした、その時だった。
ゴキブリの如く素早いダッシュでルフレと夢子の間にマルスが割り込んだ。

ダダダダダダダ!!シュタッ!!

マルス「ダメ!!夢子は僕とデートするんだから!ね?夢子。」
ルフレ「はぁ!?…夢子、そうなの?!」
夢子「うーん?そうだっけ?」
マルス「酷いよ夢子!3日前に言ったじゃん!次の休みは一緒に過ごそうって!!」
夢子「それっておうちでの事じゃなくて?」
マルス「一緒に過ごす=デートでしょ!?普通そうじゃない!?そうだよね!?」
夢子「…ごめんね、そういう意味とは知らずに…」
マルス「酷いよ夢子ー!!じゃあ弁解して…今日は僕とデートしよ!?(前髪かき上げ)」
ルフレ「英雄王、僕が先だよ?ふっふっふ、今回ばかりは出陣が遅かったね?」
マルス「煩いなー!!今こうして夢子と喋ってるから全部ノーカンなの!」
アイク「夢子…俺と一緒に何処かで食べ歩きしないか?」
マルス「君は何さらりと夢子を誘惑してるのさ!!」
アイク「いや、だから腹が減って…」
マルス「あああっ!もう!どいつもこいつも僕の事邪魔して!!って…ん?」
アイク「どうした?」
マルス「…いつもより口論に大乱闘してくるお邪魔虫が少ない気がして。」
ルフレ「ああ…リンクとピットとシュルクの3人は映画見に行ったよ。」
マルス「そうなの!?通りで静かだなとは…っていうか珍しいメンツだね…。」
アイク「お前1人であの3人分以上に煩いけどな。」
夢子「あ、そうだ!良いこと考えたよ!」
マルス「ほら、夢子だって僕との二人きりのデートを考えてくれて…」

夢子は笑顔で言った。

夢子「4人でお出かけしようよ!」


マルス「…え?今何て?」
夢子「んー?皆で何処か行こうよ!そうだなー何処が良いかな?」
ルフレ「夢子…そうじゃないんだよ…そうじゃない…。」
夢子「ー???皆で行けば楽しいよ??」
ルフレ・マルス(夢子と二人きりになりたいだけなのに…)
アイク「俺は飯が食えるなら何処でも良い。」
マルス「君は相変わらず能天気だね…頭がドーナツじゃないの?このドーナツマン!!」
アイク「…?」
ルフレ「…そのネタ今時分かる人いるの?」
マルス「知らないよ!!(ヤケクソ)…って言うか折角のデート計画があああ!!」
夢子「こうしてみると今日はFE勢ぞろいだね?!」
アイク「…そういえば…言われてみればそうだな。意外に今までなかったかもな。」
夢子「FE男子縛り!!なーんてね…☆」

ルフレ「カワイイ…」
マルス「カワイイ!」
アイク「萌え。」

夢子「じゃあどこ行く?皆が行きたい場所無いのなら私ちょっと行きたいところあるんだけど…。」

ルフレ「君が行きたいところに行くよ。他の2人もそれで良いでしょ?」
マルス「ま、まあね。夢子の意見優先にするし!僕、レディーファーストだから☆」
アイク「異論はない。」

夢子「えっと、じゃあね…動物園に行かない?」

ルフレ「動物園?」
夢子「うん!最近新しい動物が展示されてるらしいの!
        ここからちょっと遠いけど新幹線乗ればすぐだよ!」
ルフレ「まあ、僕も動物好きだし…デートにはもってこいだけど…」
夢子「マルスとアイクは?」
マルス「僕ポニー好きだよ!!ふれあい広場で乗れるんでしょ!?」
アイク「…お前、乗馬出来ないって前に言ってなかったか?」
マルス「ポニーは大丈夫だよ!!乗ったこと無いけど多分大丈夫!!ほら、足短くて小さいし…揺れないよね?…ね?」
ルフレ「いや、そもそもの問題で君みたいな大の男がポニー乗ったらポニーが潰れるでしょ…
    あの品種は子供の乗馬向けなんだから。…馬が可哀想だよ。虐待反対。」
マルス「僕こう見えて体重軽いんだよ!?ほら、大乱闘だってよく場外に飛ばされるでしょ!!(えっへん!)」
アイク「それは参戦者として誇って良い事ではないと思うのだが。」
夢子「じゃあ決まりね!!早速準備しなきゃ、動物園って閉園時間早いからね!急ごう!?」



こうして夢子とFE男子3人は動物園に行くことになった。

夢子は義眼になってから初めての遠出だ。
わくわくしながら衣装を選び、メイクをする。
お気に入りのリップを塗ってフリフリのワンピースを着る。
髪も巻いてセットして、大き目のリボンをつけて香水を散らして…

夢子「動物園…!!ふふふ、久しぶりだなぁ!!可愛い動物沢山いるといいな!!」


すっぴんでも可愛い夢子がお洒落をすると色んな意味で攻撃力が高いのだがFE男子達は大丈夫だろうか。
いや…多分、無事ではない。





【いいね!!】

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