31

ピット「次は左!そしたらそのまま真っすぐ!…あ、そこは右!」


車の中でピットが後部座席から身を乗り出し運転するベレトに指示を伝える。


ルフレ「ピット君が記憶力良くて助かったね…。」
リンク「そうですね。このまま順調に事が運べばいいのですが。」







【31=知能戦】






剣士組の乗った車は荒い斜面を登る。
車がものすごく揺れて同乗者同士がも激しくぶつかる。



アルフレ「痛いよ。君…僕がサディストって知ってるよね?
     どちらかというと痛みを与える側なんだよ、僕は。」
ルフレ「君が僕にぶつかってきてるんだろ?」
アイク「…また喧嘩してるコイツら。」
リンク「しかしほんと荒い道ですね‥‥ほんとに合ってるのですか?」
ピット「大丈夫!僕の記憶力舐めないでよ!」


アルフレ「あ…」


ルフレ「また変な戯言いうつもりならゆるsー・・・」




アルフレ「夢子のスマホの位置、また表示されたみたいだよ。」


ルフレ「・・・え?」


ベレトは車を急停止させた。


アルフレ「…しかも僕らが今向かってる所とは逆方向みたいだよ?」
アイク「しくったな、ピット。」

ピット「ええ!?さっきは絶対こっちの方向に印が…」
リンク「…一体どうなってるんでしょう?」
ピット「うーん…なんでだ…?」

ベレト「クレイジーハンドが敵側を支配しているのならば、真逆の考えを答えとするのも有かもしれん。」


ピット「先生、どゆこと?」

アルフレ「クレイジーが僕らの団結を解くために情報を撹乱させるかもって事でしょ。
     あの手袋頭可笑しいからやりかねないね。」

ルフレ「彼も君にはそう言われたくないだろうけど。」
アイク「じゃあどうする?」

ベレト「二手に分かれるか?どっちにしろ此処から先は車が通るのが無理そうだしな。」
リンク「仕方ないですね、そうしましょう。」



ルフレ「僕はこの先に進むよ。…彼女がいる気がするんだ。」
アルフレ「僕も同じ考え。」
ルフレ「はァ!?」
アルフレ「彼女の香水の匂い…若干するんだよね、こっちの方から。」

ピット「匂い覚えてるとかちょっと気持ち悪いよアルフレ…」

ベレト「じゃあこの二人に此処から先を任せて俺達は今印の出ている方へ行こう。
    皆、武器の召喚準備…万が一の為にしとけよ。」
リンク「この二人喧嘩ばかりでちょっと幸先思いやられますが。」
アイク「何もなかったらすぐ合流すればいい。」
ピット「なんか、嫌な予感するんだよねー。大丈夫かなァ。」
ベレト「じゃあ分かれて進むぞ。お前等は怪我しても構わんが夢子は無傷で連れ帰るんだぞ。」

ルフレ「…今の発言教師としてどうなの?」
アルフレ「フフフ、傷つけるのは僕だけで充分だよねー。流石先生解ってる。」
ベレト「誤解だ。」
リンク「じゃあ行きましょう。暗闇なので皆さん懐中電灯持っててください。」
アルフレ「君準備いいね?いつの間に?」
リンク「貴方がコンビニ決済してる間にコンビニで買ったんです。
    夜の山に入るとなると必要だと思って。」
ピット「日本のコンビニってほんと便利だよね!天界にも欲しいシステム!」


そしてリンクは皆に1つずつ懐中電灯を渡す。




アルフレ「じゃあ夢子のGPCの伝達信号、先生のスマホにデータ移すね。」
ベレト「ああ、頼む。」



ルフレ「…それじゃあ行こう。夜が明ける前に夢子を奪還しなきゃ。」
アルフレ「そうだねー、此処の魔法陣陽が昇ると開くから。」
ルフレ「‥それ…なんでもっと早く教えてくれなかったの!?」
リンク「かなり重要な情報ですね。」
アルフレ「僕を怒鳴り散らしてる間も時間は進むよ。ほら、皆行動行動!」




ルフレとアルフレはピットが覚えていた座標に向かって、
ベレト、リンク、ピット、アイクは今表示されている方向に向かった。




ルフレ「アルフレ、走るよ。」
アルフレ「ええ?こんな獣道を?冗談やめてよ。」
ルフレ「君だって1日夢子を借りる事喜んでるんだろ?
    そうしたいのならもっと努力しなよ。」
アルフレ「じゃあかけっこしよう。どちらが先に夢子に辿り着いて彼女にキスできるか。
     …もっともこちらの道が当たりならば、だけど。」
ルフレ「…させない。絶対させない。」
アルフレ「じゃあ…よーいドン!」




ルフレとアルフレは急な斜面を走る。



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