17

今日の水泳の授業は急遽中断する羽目になった。
全てはアルフレの愚行のせい。
何をしたか見ていたのかはクラスメイトの女子生徒とベレトとアルフレだけ。
男子生徒は剣士組含めずっと水面に浮かんでいた。







【17=体温】




沙羅「アンタ達、ほんとだらしないわね。」



放課後剣士男子達は沙羅に説教されていた。


剣士組「「「面目ない…」」」
沙羅「ほんとに反省してるの?夢子大変だったのよ!?」
ルフレ「いや、久々に過激な姿見て僕もう…。」
リンク「今日の夢子さんは一段とセクシーでした。」
沙羅「変態ね…。ほんと大変だったんだから。ね、夢子。」


夢子「うん・・・。」


話を振られた夢子は小さい声で返事をする。

沙羅「どうしたの?夢子。元気ないじゃない。」
夢子「うん・・・。」
沙羅「…ほんとに大丈夫?」
夢子「うん・・・。」
沙羅「…そろそろ帰りましょうか。」



夢子「う・・・・ん」




ガシャン!!!




席から立とうとした夢子がその場に崩れる。



沙羅・剣士組「「「夢子!?!?」」」


夢子は苦しそうに息をする。
顔が赤く冷や汗をかいている。

シュルクが夢子の額に手を当てた。

シュルク「熱い…凄い熱ありますよ!?プールで急に水飲んだから変な菌入ったのかも…。」
沙羅「そりゃアンタらが鼻血拭きまくりの水飲んだら変な菌も入るわ…。」
ルフレ「とりあえず家に帰ろう。布団で休ませないと…」



ベレト「どうした?!」


騒ぎを聞いた教室にベレトが駆けつけてきた。
直ぐに倒れている夢子が視界に入る。



ルフレ「ベレト!夢子が熱あるみたいなんだ!」
ベレト「先生と呼べ。…ほんとだ、この熱さだともしかしたら40度あるかもしれないな。」
ルフレ「ええ…!?」
マルス「なんとかしないと…。」
ベレト「お前等は家で夢子を休ませる支度しておけ。先生が夢子を車で送るから。」
ピット「うん、わかった!皆急ごう!」
アイク「先生…ちゃっかり免許取得してんな。いつとったんだ…?」
ルフレ「え、君と夢子をふたりきり!?…なんか信用できない。」
ベレト「あほか。こんな弱ってる生徒に手を出すほど俺はバカじゃない。」
沙羅「そうよ、今は先生に夢子送ってもらいましょう。私もあんた達の家行って手伝うわ。」
リンク「じゃあ俺らは家に帰りましょう。早く準備しなくては…。」
シュルク「こういうのってあっちの傷薬とかって効くんですかね?」
アイク「いや、あとで病院連れてったほうがいいかもな。何の病気かわからん。」
ピット「ヤバイ菌だったらどうしよ…。」
沙羅「ほら、ぐずぐずしないで帰るわよ!」







沙羅と剣士組は急いで学校から立ち去った。
夢子の為に今出来る事は休める場所を作る事。
ベレトも校長の許可をとり夢子を車で運ぶ。
夢子は後部座席に寝かせているが苦しそうに唸っている。
そしてこんな時に限って信号は赤ばかりが続く。
サイドミラーで夢子の表情を見てベレトは焦る。


ベレト「くそ…都会はこういう時に不便だな…。」
    夢子、頑張れ。もう少しで家だからな。」







赤信号の待機時間がいつもよりとても長く感じてくる。

夢子は何かにうなされてるように苦しみ続ける。




【いいね!!】

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