15
次の日。
昼食を食べ終わり昼休みの後にも授業が控えているが
夢子は憂鬱気分でいた。
夢子「はぁ‥‥。」
大きなため息をつく。
隣で沙羅が夢子の顔を覗く。
沙羅「そんな大きなため息ついてどうしたのよ?」
【15=魅せる者見せられる者】
沙羅の問いに顔を机に埋める。
夢子「だって…次の授業がさ…」
沙羅「ああ…水泳の授業の事?」
夢子「それよ…。」
夢子はため息を再びつく。
夢子「私、割と最近あっちの世界でも何度か溺れたのよ?…ほんと泳ぐのだけはダメなの。」
沙羅「幼馴染だもの。そのくらい知ってるわよ。貴女日本でも良く溺れて…」
夢子「他の運動は出来るんだけどな、なんで泳ぐのだけダメなのかなぁ。」
沙羅「気にしてると余計不得意になるわよ。大丈夫よ、時間が経てば自然と‥」
夢子「そんなもんかなぁ。」
沙羅「さ、昼休み終わるわよ。更衣室にいきましょ。着替えなきゃ。」
夢子「うん・・。」
いよいよ問題の水泳の授業が始まった。
この授業で一番盛り上がるのは、男子生徒だ。
何故なら…
女子のスクール水着姿が見られるからだ!!
どの世界のお年頃の男子も皆考える事は一緒だ。
男子更衣室では男子達が挙ってその話題。
泳げるとか泳げないとか、そういうのはもう関係ない(笑)
剣士組もボソボソ話していた。勿論話題は夢子の事。
ピット「夢子の水着姿、久々に見るね!」
リンク「以前のビキニも良かったですが、スクールは初めて見るかもですね。」
マルス「フフフ、楽しみだなー!やっと胃痛が無くなりそう!」
ルフレ「ちょっと、夢子の事変な目で見たら殴るからね?」
アイク「俺の水着少しきつい・・・。」
シュルク「あんまり水着姿の女子をジロジロ見たら嫌がられますよ。」
マルス「ってかシュルクやっぱしっくりくるよねー。いいなー。」
ピット「まあこの中で一番泳げるのシュルクだしね。」
シュルク「鍛え方が違うんです。」
マルス「なんかムカツク!」
そんな事を呟きながら男子諸君は着替え終わる。
そして、いざ、プールのある施設へ…!
夢子達の通う学校には別館でちゃんとしたプールの施設がある。
25mの深さの数段階あるプールが設備されてある。
男子生徒たちは我さきにとプールの中に飛び込む。
男子生徒1「ひゃっほー!俺いちばーん!」
男子生徒2「ああ!俺が先だって!」
男子生徒3「抜け駆けすんなー!」
ザッパーン!
準備運動もせずプールの中へ次々と男子生徒が飛び込む。
水しぶきがあちらこちらで起こる。
ピーーーーーーーッ!
すると鋭いホイッスルの音が施設内に響き渡る。
そこには水着姿のベレトがいた。
ベレト「おい、お前等飛び込みは禁止だ。ルール守れなかったら出て行ってもらうからな。」
その姿を見たルフレがボソボソ呟く。
ルフレ「ちょ、ねえ、なんでベレトがいるの?水泳の担当教師って別の教師じゃなかった?」
ピット「んーなんでだろね?先生もプール好きなのかな。おちゃめだねー。」
マルス「プールが好きというか、大体考えてる事は想像つくけどね‥
きっとあの人の事だから…ああ、折角胃痛治ると思ったのにまたキリキリしてきた。」
アイク「大丈夫か?ぽんぽん冷やすと良くないぞ?」
マルス「その言い方やめて…」
リンク「まあ、俺らも久々に泳ぎますし此処は純粋にプールを楽しみましょう!」
シュルク「ビート板要ります?」
5人「「「要らん!超絶カッコ悪いじゃん!!」」」
シュルク「んー…カッコつけたら危ないですよ?水難事故って舐めたらほんとヤバイですし。」
ピット「この説得力の強さ‥。」
シュルク「ほら、あちらで水の中で脚攣って涙目の生徒がいますよ。
あれこそカッコ悪いですよ。ああならないよう準備運動しましょ。ほら!」
アイク「シュルクの言う通りキチンと準備運動するか。」
剣士男子達がおいっちにと準備運動していると…
高い声が近づいてくる。
運動をしていた動きが止まる。
男子生徒(((女子キタアアアアアアアア!!!!)))
男子達の目は奥の通路へと釘付け。
そこからスクール水着姿の女子がやってきたから。
男子生徒(((やばい。華がある。)))
男子達は授業ということをすっかり忘れていた。
剣士男子達もぼーっと立っていた。
その視線の先には
スクール水着を着こなす夢子がいたから。
出るとこでて引き締まったその姿は誰もを魅了する。
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