10
夢子「なんで貴方が此処に…!?」
【10=不幸】
青ざめている夢子を他所にベレトはアルフレに自己紹介をさせる。
アルフレ「僕は亜流風麗。皆これから1年宜しくね。」
女子生徒「「「キャアアアアーーー!!」」」
夢子はルフレに視線を移した。
ルフレは先ほどのふざけていた時の笑った表情が消えていた。
夢子「なんで彼が此処にいるのよ…。」
夢子は震えるこぶしを抑える。
夢子「休み時間になったら聞けばいいか…。」
1時間目が終わり、休み時間。
10分の余裕がある。
アルフレは女子生徒に囲まれていた。
女子生徒1「亜流風麗さん、流風麗さんとそっくりだけどもしかして双子!?」
アルフレ「…まあ、そんなとこかな。」
女子生徒2「でも流風麗さんともまた違った雰囲気でカッコイイですね!」
アルフレ「そう?まあ流風麗よりか僕の方がよっぽどマシだと思うけど。」
女子生徒3「彼女とかいるんですか?!」
アルフレ「…彼女ねぇ…。」
夢子はその時アルフレと目が合った。
すかさず視線を逸らす夢子。
アルフレはニヤリと笑って答える。
アルフレ「これから、だから。」
女子生徒「「「???」」」
ニヤニヤ笑うアルフレにルフレが近づく。
そしてアルフレを呼ぶ。
ルフレ「おいアルフレ。ちょっとこっち来てよ。」
アルフレ「僕の至福の時邪魔しないでくれるかい?今視界に入れたいのは君じゃないんだけど?」
ルフレ「いいから来い。」
夢子は心配そうにルフレを見つめた。
すると、5分後…
「キャアアアアアアアアアアアアア!!」
廊下から多数の悲鳴が聞こえる。
夢子は驚いて廊下を見に行く。
するとそこでは
ルフレとアルフレが取っ組み合いになっていた。
ルフレは眉間にシワを寄せ以前アルフレと殺し合いをした時のような表情になっている。
アルフレはいつも通り安定の黒い笑み。
ルフレ「もう一度言ってみろ!?」
アルフレ「別に僕は何度だって言っていいけど?」
沙羅「ちょっと二人ともいい加減に‥‥あ、夢子…!此処に居たら危ないわよ!?」
夢子「何があったの?」
沙羅「最初は普通に話してたんだけどね…途中から拗れちゃって。
【夢子は僕の女】、そんな感じの内容だったかしら。貴女もつくづく大変ね。」
夢子「ええ…私の事でこんな状態になってるの!?」
沙羅「やっぱりあの世界に居る時からブレないわね、彼は。」
アルフレ「この世界でそういう事簡単にしていいのかい?犯罪だよ?」
ルフレ「うるさい…!貴様はやはり僕がこの手で…!」
ルフレが拳を振り上げたその時、
騒ぎを聞いたベレトがルフレの腕を掴んだ。
ベレト「何してんだお前等…。」
アルフレ「先生、コイツどうにかして?僕に急に暴力振るうんだ。」
ベレト「…そうなのか?」
ルフレ「お前がノコノコ現れなければこんな状態にはならなかったんだ!」
ベレト「…二人とも放課後に職員室に来い。話はあとで聞く。2時間目始めるぞー。」
ルフレはずっとヘラヘラ笑うアルフレを睨みつけていた。
言葉に出さずとも言いたい言葉は表情に読み取れる。
沙羅「あれは【夢子に近づくな】って言ってるわね。」
夢子「私にとってはルフレが守ってくれること凄く嬉しいけど
この世界だと手を出せば終わり…。どんな善良な人でも…。」
沙羅「モテるって辛いわね?」
夢子「そう言ってる沙羅も男子にモテモテじゃない?」
沙羅「私は黒さん以外全くそそられないわ。どっかの剣士が言うようにジャガイモ…いいえ、ミジンコ以下だわ。」
夢子「ほんと…一途なのね。私は時々どうしたらいいかわからなくなるよ。」
放課後ー・・・・
ルフレとアルフレはベレトに職員室に呼び出された。
夢子と沙羅、剣士組は廊下で様子を伺った。
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