夢子「ただいま〜。」
夢子が家のドアを開くと途端、騒がしい声と悲鳴のような声が聞こえてきた。





ピット「夢子〜!ヤバイよヤバイー!」





【8=作戦会議】










マルス「案の定だね。」
夢子「めっちゃ騒いでる‥。」


ピットの声の跡にルフレが続く。


ルフレ「夢子!?大丈夫だった!?何もされてない!?」
夢子「?」
リンク「先に帰ってピット君たちとスマブラしようとしたんですけど…
    とある人物がTV画面に映って…」
夢子「あ、それって…」



リンク「ベレト先生ですよ…彼、FEの主人公兼スマブラのファイターでした…」


夢子「でしょうね…。」
ピット「え、夢子、知ってたの?!」
夢子「知ってたって言うかさっきマルスが教えてくれたの。」
アイク「お前‥だから途中で血相変えて夢子の所に戻ったんだな。」
マルス「うん。未曽有の危機を感じたから…。」
シュルク「でも、なんとなく感じるんですよね。彼、オーラが僕らと似てる気がしていて。」
ルフレ「はあ…それでなくとも夢子には悪い虫が着きやすいのに…
    先生…ベレトもまさか夢子の事好きになったりしないよね…?」
夢子「・・・・。」
マルス「あ〜…それ阻止しようとしたんだけど‥‥無理っぽい。」
ルフレ「え、どういうこと?まさか…」
マルス「そのまさか、だよ。先生も夢子の事気に入ったのは間違いないとおもう。」

ルフレが黒い笑みを浮かべる。



ルフレ「…今から学校戻って先生にトロン打ってきていい?こういうのは早めに仕留めたほうが…」


リンク「気持ちは分かりますがここで魔法使ったらやばいですし
    そもそもそんなことしたら殺人未遂で手錠かけられますよ。
    貴方朝のニュース番組に1番に映りたいですか?」
ルフレ「だってさ!君は悔しくないのかい!?悔しいけどかなりの美形だよあの人!」
リンク「だって此処にいる皆が夢子さんのこと大好き組だから
    今更この様なライバル一人増えた所で…いつもと変わりません。」
夢子「…リンク考え方大人になったね?」
リンク「まずルフレに負けたくないので。」
夢子「学校に行くって事は平日は毎日先生と会う事になるし皆仲良くね?」
ルフレ「あー…最悪だ…。寄りによってFE勢だし…余計…」
マルス「僕なんか代償に宿題追加されたんだから…僕よりマシだと思った方が良いよ。
    …また胃が痛くなってきた…折角夢子で中和されたのに…。」


ルフレ「ちょっとまって。今なんて言った?…夢子で中和?」


ルフレはマルスのうわ言を聞き逃さなかった。
マルスは目を泳がす。額から汗。

マルス「いや…なんでもないよ?うん。」
ルフレ「英雄王…まさか僕の居ない間に夢子にちょっかいだしてないよね?」
マルス「ああ、今日の夕飯何かな?!僕お腹ぺこぺこ!」
アイク「お前…今さっきまで胃が痛いって言ってなかったか?」
シュルク「夕飯なら今日もそうめんらしいです。」
リンク「あーそれピット君が気に入って買い出しの時にカゴに沢山入れちゃって…
    ああ、でも安心してください。アレンジは毎日するので飽きさせません。」
マルス「胃にも優しいね!フフ!そうめん万歳!和食わっしょい!」
ルフレ「うまい事誤魔化された気がするけど…まぁいっか。僕も大人になるよ。ね、夢子。」
夢子「???」




その日、夢子は剣士組よりも先に夢の中へと行ってしまった。
気持ちよさそうに寝ている夢子を確認した後そっと夢子の部屋の襖を占める剣士組。
そして、対ベレトの作戦会議を開く。

ルフレ「で…どうするかだよ。学校では僕らは明らかに戦力が無いというかゼロに等しい。」
リンク「まずは軽い洗礼なんてどうでしょう?」
ピット「洗礼って?」
マルス「ああ、いつも僕らの間でやってるアレ?」
アイク「眠い…。」
シュルク「僕らの間でならまだいいとしてアレを先生にするのはちょっと気が引けませんか?」
ルフレ「いいや、1発は喰らわせないと。歓迎会でもあるし!」
リンク「じゃあ明日決行ですか?」
ルフレ「フフ…夢子に近づくとこうなるって思い知らせないと…」



剣士組が悪だくみをしているとも知らず、夢子は夢の中。

最初は良い夢を見ていた気がしたが、途中から怖い夢を見ていた。
幻失国でみた壊れかけたルミレが追いかけてくる夢。

逃げてもに逃げても割れた顔で笑って追いかけてくる。
逃げる道も茨で覆われて、傷だらけになりながら夢子は逃げていた。






夢子が次に目を開くといつものアパートの天井だった。



夢子「夢…か…はあ、なんだかリアルで怖かった…。
     そういえば彼女はあの後どうなったのだろう…
     死んでいないのは確実よね‥‥。
     でも、此処は日本だし…気にすることじゃないか!」

窓から日差しが夢子を照らす。





【いいね!!】


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