先生がスマブラファイターだという事が発覚した後
夢子はマルスと家までの道のりを歩いて帰ろうとしていた。






【7=強敵現る】




マルス「はぁ…まさかこんなことになるなんて。」
夢子「宿題大変だね。」
マルス「うん、それもあるけど…ライバルが増えるだなんて…
    それでなくともルフレとかリンクとか‥手ごわい相手いっぱいなのに!」
夢子「この際他の出会いも考えて見るとかアリかもよ?
      マルスって見た目は良いじゃない?」
マルス「見た目は…って…性格もいいよ?僕。」
夢子「まあ悪い人ではないと思うけど。」
マルス「しかも担任とか…学校では権力最上級じゃないか!
    僕らがあがいても勝てない場合も…」
夢子「ベレト先生ってそういえばいくつなんだろね?」
マルス「そこだよ…一応年上らしいけど、年齢非公開らしい。若いとは思うけどね。」
夢子「ふーん。益々謎な先生ね…。」
マルス「ああールフレに何て言おうかな…。」
夢子「初対面でキスしようとしてくるとか…」
マルス「ああ!それ絶対言ったらヤバい奴!その事は黙ってた方が良いかも?
    あの人…先生目掛けてトロン打つよ絶対。」
夢子「ここでは気安く戦っちゃだめだもんね。」
マルス「易々と攻撃受ける人でもなさそうだしね、先生ってファイターだし。」
夢子「マスターの呼ぶ助っ人って…」
マルス「ああ、100%彼の事だね。僕からしてみたら完璧に人選ミスだよ。
    まあ先生の正体については今頃家でゲームしながらバレてると思う。」
夢子「あはは、ピット君たちスマブラ好きだもんね〜。今頃大変かもね…」
マルス「なんか僕らが異世界行ってる間に色々仕様変わったみたいだね?」
夢子「最近のゲーム凄いよね。技術が何もかも…
     あとネット社会もあるし情報も凄いよね!」
マルス「僕たまについていけないときあるよ…。」



ふたりは公園の道を横切ろうとする。
すると夢子がいつものクレープ屋さんをみる。
おじさんが看板を片付けようとしていたが、夢子が駆け寄る。

夢子「ああ!おじさん!最後に頼んでいいですか!?」
クレープ屋のおじさん「ん…?ああ!いつもの嬢ちゃんかい。
           此処数年見かけないから心配してたよ!
           いいよ、もう閉めようと思ったけど特別だ!」
夢子「やったー!マルスも食べる?」
マルス「…あ〜…僕は今日はいいや。ずっとストレスで胃が痛くて。」
夢子「そう?じゃあおじさん、ストロベリーホイップで!」



夢子は買ったクレープを美味しそうに食べる。
夢子「んーやっぱここのクレープ美味しい!」
マルス「幸せそうだね?」
夢子「なんか地元に帰ってきたって感じするからね。」
マルス「僕らの三の故郷でもあるからね、此処。」
夢子「一と二は…ゲームの世界の事かな?」
マルス「うん。FEの世界とスマブラの世界。」
夢子「そっか、最近ずっと一緒にいるからゲームの世界の人って忘れがちだったかも。」
マルス「…ねえ夢子。」
夢子「何?」




マルスは珍しく真顔で聞いてきた。


マルス「もし、僕らがゲームの中の人間じゃなくて普通の一般人だったとしたら、どう思う?」


夢子「どうって…なんとも思わないよ?それで出会って気が合ったのならば友達にもなれるし。」
マルス「そっか…。」
夢子「どうしたの?急に変だなぁ。」
マルス「いや、なんか考えて見たくなって。」
夢子「私達が普通に生きて普通に出会ったのならばそれなりの生活が待ってるだけだわ。」
マルス「僕はどっちの道で生きても君の事好きになるのは変わらないよ?」
夢子「あはは、いつも通りだね。胃が痛いの治った?」
マルス「うん、少しマシになったよ。ありがと、夢子。
    君の言葉聞いてまた頑張れる気がしてきたよ。
    先生と言う強敵も増えちゃったけど…僕まだまだ頑張るから!」
夢子「うん、その意気だよ!」
マルス「夢子。こっち向いて?」
夢子「?」

夢子が顔を向けた。すると・・・



ペロッ・・・



マルスが夢子の頬を急に舐めてきた。
夢子は顔を赤面させる。


夢子「ちょ…マルス!?」


マルス「いや、ほっぺに生クリームついてたから♪」
夢子「だからって…!」
マルス「君が遠のいても僕が頑張って追いついて見せるから。
    誰にも負けない。…ルフレにだって…奪って見せるから。」
夢子「も〜///」
マルス「それに、僕は王子だし!?ポジションが有利だし!?何よりイケメンだし!?」
夢子「イケメンは兎も角日本では通じないよ?それ…。」
マルス「気持ちは高く、ね?」
夢子「メンタル強いわね…。」
マルス「少なくとも豆腐ではないよ?」



夢子とマルスは笑い合いながら家路についた。



【いいね!!】


[ 230/508 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]