マスターに相談してから1週間が経った。
いよいよ日本に帰る時が訪れたのだ。
夢子は荷物をまとめる。




【2=帰還】





夢子「はぁ〜…なんだか緊張する…。」


夢子は大きなカバンを持って呟く。
そして既に先に待っているファイター達の元へと向かう。



夢子「みんな、お待たせ!」
ピット「うわー、夢子荷物いっぱいだね!何持ってきたの?」
夢子「えっとね…この世界にない雑貨とかかな。」
ルフレ「…夢子、僕がデザインした最高にエロイ服、着てないみたいだけど?」
夢子「あ…あれは流石にヤバいでしょ!仮の服ルキナさんから貰ったから!」
ルフレ「えー。」
夢子「大丈夫よ‥ちゃんと荷物の中に入ってるから。」
ルフレ「そう?ならいいけど。」
リンク「俺達はどうするんです?」
夢子「そっか…貴方達どう見ても上級コスプレイヤーにしか見えないよね…
      降り立ったら皆が写メ撮るわ…。」
ピット「じゃあ目立たない服に着替えてくる?」
マルス「ええ、ボク王子様的な服しか持ってないんだけど!?」
アイク「じゃあさっさと着替えるか。」
シュルク「じゃあ僕ら服装変えてきますね。」
ルフレ「僕は良いよね?このコート気に入ってるk…」
シュルク「貴方もです。さっさと着替えましょう。」
ルフレ「ッチェ・・・」



剣士男子達は着替えるために一度各自の部屋へと戻っていった。

彼らの背を見送るとそこに黒と沙羅がやってきた。

夢子「ダークにぃ…沙羅…!」
沙羅「その様子だともう夢子は準備できたのね。」
夢子「荷物多くなっちゃったけどね…」
ダーク「まさかまた戻れるなんてない。」
夢子「私ももう永久に日本に帰れないと思ってたから、びっくりよ。」
沙羅「こっちの世界も良いけどやっぱり生まれ育った国って良いわよね。」
夢子「うん…!ねえ、2人とも。」
黒・沙羅「「???」」





夢子「また、昔みたいに戻れるよね?」




黒「…何言ってるんだ。当たり前だ。」
沙羅「戻れるわよ。少しずつ、元通りに戻りましょ。」
夢子「うん…!ありがとう!」






暫くしてファイター達が再集結した。
マスターは大きな魔法陣を描いた部屋を用意していた。
その円の内側にファイター達をまとめる。



円の外側にルキナ達が手を振っている。
ルキナ「私たちも後で行きますから。」
カムイ「また追いかけますわ。」
クロム「気をつけてな。」
ロイ「また会いましょう。」
わたあめ「ワン!」



マスターは言う。


マスター「いいか?くれぐれも現代人に迷惑をかけないように。
     そして自身がスマブラのファイターであることを忘れずに。
     様々な力の加減をするように。
     そして、夢子の事を守るように。では、行ってこい。」



マスターは自身の右手の指をナイフで切り、魔法陣に血液を一滴落とす。
すると魔法陣は白い光を放つ。






そして、夢子達は白い光の中に消えていった。






・・・。



・・・・・・。



・・・・・・・・・・。





夢子は目を開けた。
そこは住み慣れた夢子のアパートの部屋だった。
小さなTV画面にはスマブラのタイトル画面が映っている。



夢子「戻ってこれた…。」



夢子は涙を流す。
そして、狭い部屋に他のメンバーもギュウギュウ詰めでいる。

ルフレ「流石にこの人数でこの部屋に居るの辛いね…。」
夢子「そうだね、一旦外出よう。」



夢子達は外に出た。
日本は今夕暮れ時だ。
空はオレンジ色。


夢子「…こっちの世界もあっちの世界も同じ空…。」


夢子は深呼吸をする。


夢子「ただいまニッポン!」



【いいね!!】



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