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夢子「ダークにぃ?」
黒【ああ。】
夢子「良かった…無事だったのね…皆ずっと心配してたのよ!?
今までどこにいたのよ…ちゃんとご飯食べてた?!」
黒【…皆か。】
夢子「なんか‥ダークにぃ雰囲気変わったね?
こう言ったらあれだけど…リンクの2Pカラーみたいな風貌ね?」
黒【そのリンク達とやらが俺には邪魔だ。】
夢子「え?」
黒【今まで平和だった。誰にも邪魔されず、干渉せず。
一方的な気持ちもあったがそれはそれで我慢できた。
でもなんだ?今のこの状況は。
お前もお前だ。好きでもない男と一緒に住むだと?
俺が一緒に住もうって提案も軽くあしらわれて。】
夢子「…ダークにぃ、今日なんか変だよ…?どうしたの?」
黒【変なのは本当に俺か?お前のほうが十分おかしいだろ。】
夢子「…ごめんなさい…。」
黒【俺はあいつ等を許さない。この平和な世界を‥
俺と夢子の世界に足を一歩も踏み入れさせやしない。】
夢子「…やっぱり今日のダークにぃおかしいよ。どうしたの?
いつもの優しいダークにぃに戻ってよ…。」
黒【俺は変わったんだ。今は力がある。
全部ねじ伏せて…俺は新たな世界を作る。お前も協力しろよ。】
夢子「・・・。」
黒【どうした?怖気づいたか?】
夢子「こんなの・・・
こんなのダークにぃじゃない!!!
今のダークにぃおかしい…完全に狂ってるわ!!一体なぜ‥?」
黒【…俺はいつもの俺だ。抑えてたものが溢れ出した…ただそれだけの事だ。】
夢子「ねぇ、沙羅は?…ダークにぃと一緒なんでしょ?」
黒【あいつはあいつで仕事をしている。】
夢子「仕事って…私の学校はバイト禁止よ?」
黒【お前は知らなくていい。さあ、俺と一緒に来い。クレイジー様が待ってる。】
夢子「クレイジーって…!?まさかリンク達の言ってた反勢力の軍の‥‥」
黒【俺はあのお方に力を貰った。今なら簡単に負けやしない。
夢子、お前もあのお方から力を授かれ。】
夢子「いやだ…怖いよ‥。」
黒【まあお前が素直についてくるとは最初から思っていなかったからな。
無理にでも連れて行く。お前には断る権利はない。】
わたあめ「グルルル・・・!ワンワン!」
黒【フン、うるさい犬だな。】
ドカッ!
黒はわたあめを蹴り上げた。
わたあめ「くぅん!くるるる・・・」
夢子「わたあめ!…酷いなんてことを…
やっぱり貴方はダークにぃじゃない‥!
ねぇ、お願いだから目を覚まして…
ダークにぃはもっと優しい…」
黒【さあ、来い。クレイジー様が待っている。
お前さえ人質に取っておけばあいつ等は何も手を出すことなぞ出来やしない。】
夢子「いや!誰か…誰か助けて…!」
夢子は黒に無理矢理連れて行かれそうになった、その時だった。
思い出した。ルフレとの魔法の特訓を。
今はこの場所には黒と夢子のふたりだけ。
此処なら魔法を使える。
夢子「エルウインド!!」
ブオッ!
黒の目の前で竜巻が起こる。
黒が目を瞑った瞬間夢子はわたあめを抱いて走って逃げた。
少しの間なら時間を稼げるだろう。
夢子は夢中で走った。
無我夢中で、景色など視界に入らない程に。
只管走って夢子は家に着いた。
玄関を開けると皆がいつも通りに迎えてくれる。
リンク「どうしたんですか?夢子さん顔真っ青ですよ!?」
夢子「ダークにぃが…!ううう・・・わあああー!」
夢子は玄関で泣き崩れた。
恐怖と悲しみと怒りのような感情が入り乱れている。
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