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夢子とルフレはルキナ・カムイ・クロム・ロイの
近所(すぐ隣だが)に引っ越す作業の手伝いをした。
ぶっちゃけ彼女たちと彼らは荷物がほぼゼロなので
何も運ぶものがない。夢子は助かった。
そしてルキナが元の世界で使っていた金塊を質屋で売って日本円にしてきた。
流石王族、急に4人共セレブな状態になっている。
ルキナが昨晩お世話になったお礼と夢子に100万円の札束をポイっと寄こした。
夢子は最初断ったがルキナは気持ちが収まらないとお金を押し付けてきた。
夢子は使わず貯金にまわそうと思った。
再び夢子の家は静けさを取り戻す。
午後からルキナとカムイと3人で遊びに行こうと約束をした。
それまで何していようとボーッとしてた夢子。
そんな夢子にルフレが声をかける。

ルフレ「夢子、僕もう一度あの邪竜の死骸のある場所に
    クロムとロイを連れて行こうと思ってるんだ。」
夢子「ええ、それって大丈夫なの!?」
ルフレ「うーん危険と言っちゃ危険だけど、あのまま放置してたら
    日本のマスコミなんかもUMAって騒いでやばいけど、
    あの死骸から出る瘴気がね…。
    人体に悪影響及ぼす可能性大だから。僕らが片づけなきゃ。
    これも異世界人の責任ってやつさ。」
夢子「…怖いよ私。」
ルフレ「?」
夢子「また邪竜の力でルフレがおかしくなったら‥私耐えられないよ。」
ルフレ「大丈夫。もう君を悲しませるような事にはならないから。
    それよりも君が僕の事本気で心配してくれて…嬉しいんだ。」
夢子「本当に大丈夫?」
ルフレ「ああ!クロムとロイがいるから、万が一何かあったとしても大丈夫だよ。
    もし僕がまた乗っ取られたとしてもクロム達が僕にトドメを刺してくれればー・・・」
夢子「そんなのダメ!」
夢子はルフレの服を掴む。
涙いっぱいな瞳でルフレを見つめる。
夢子「もう…あんな苦しい事になるのは…
      それにトドメって…それじゃあルフレが‥!」
ルフレ「ごめん、少しからかってみたくなってオーバーに言っちゃった。」
夢子「…本気で心配してるんだよ?ふざけたら怒る…!」
ルフレ「大丈夫、無事帰ってくるって約束するから。」
夢子「ほんとだよ…約束だからね… 
      破ったら針千本飲ますからね!?」
ルフレ「うん。わかった。君が顔真っ赤にして僕を見てくれて嬉しい!
    ほんとカワイイなぁ〜あー夢子、今食べていい?」
夢子「バカッ!これからルキナさんとカムイさんとショッピングなの!
     …そういう事は何もなくて静かなムードのある夜にしてほしいな。(ぷいっ)」
ルフレ「え、じゃあ夜なら良いんだね?」
夢子「貴方は発情期のウサギかなんかですか…。」
ルフレ「ウサギなんかより僕の方が何倍も凄いけどね。
    じゃあ夢子はルキナとカムイとショッピング楽しんできてね。
    僕らは山に行って死骸をどうにかするから。」
夢子「うん・・・・。」








【ショッピングタウン】
夢子とルキナとカムイは町をうろついていた。
FE女性陣は既に日本という環境に溶け込み様になっていた。
他の剣士男子組同様飲み込みが早い。すっかり今時の女子だ。
3人は喫茶店に入ってスイーツを食べながら休憩をしていた。
ルキナ「んー!このベリーソース仕立てのパンケーキ美味し過ぎます!」
カムイ「私のフルーツパフェも美味ですわ!フルーツが新鮮!」
夢子「ふたりとももうすっかり馴染んだね!
     まさか剣を振って戦っていたようには全然見えないよ!」
ルキナ「戦場は常にむさ苦しいですよね…日本という国がどれだけ素晴らしいか。」
カムイ「ほんと、権力争いと言っても政治の世界だけですものね。
    武力行使とか無くて平和ですよね。」
夢子「ふたりの居た世界はやっぱりそういうの激しかったの?」
ルキナ「国が滅びかける事多々ありますよ。そのせいで未来を変えたし。」
カムイ「私なんかどちらに付くかと国同士に攻め立てられましたよ。」
夢子「そうだったんだ…(FEのゲームの内容通りなんだなぁ)
      ごめんなさい、嫌な事聞いて。」
ルキナ「大丈夫、誰もが気になる事ですし。」
カムイ「それにしてもー・・・さっきから視線感じるんですよね。」
夢子「???」
カムイ「こっちの話です。ね、ルキナさん。」
ルキナ「そうね、ちょっと不穏かしら。」
夢子(どうしたんだろ?)





・・
・・・

一方ルフレとクロムとロイは山の中へと足を運んでいた。
以前来たルフレが道を覚えていたおかげで
前前回よりスムーズに登山出来た。
しかし事件のあった場所へと足を運んだ3人は絶句した。






倒したはずの邪竜ヒュドラの死骸が忽然と消えていたから。



ルフレ「これは‥どういう事なんだ?!確かにここで僕らは…」
クロム「お前等本当に邪竜を倒したんだよな?」
ルフレ「ああ、僕は瘴気で遠隔操作されたけど…
    死骸は確かにここにあるはずなのに…おかしい。」
ロイ「これは一体どういう事でしょうか?僕ら以外の誰かが何かしたとか?」
クロム「あれから数日経ったからな。その可能性も無くはないか。」
ルフレ「どうしたらいいんだろう…リンク達は非常事態をマスターに知らせたかなぁ」



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