64

【64】
※ルフレ夢。シモネタ有。





夢子とルフレは山を下りていた。
スマホも荷物も置いてきたので感覚だけが頼り。
夢子は不安でいっぱいだったが
ルフレはそんな状況にも怯まないで進む。
この一晩ですっかり頼もしい存在になってしまっている。
そして夢子は昨晩の事をチラチラ思いだすと
度々顔が赤くなる。
夢子(だって…あんなこと初めてだったんだもん。)
ルフレ「夢子、大丈夫?」
夢子「うん、大丈夫。」
ルフレ「辛かったら無理しないで言ってね、僕がおんぶを…
    いや、今の恰好だとおんぶよりお姫様抱っこか…」
夢子「何ぶつぶつ言ってるのよ?」
ルフレ「フフフ、独り言♪」
夢子(怪しい・・・)


夢子達は小さな川を見つけた。
この川を見てルフレは考える。
ルフレ「川があるという事は…海に通じてるかも。
    川沿い進めばどうにか下山できるかもって僕思うんだ。」
夢子「その案良いと思う!」
ルフレ「じゃあ行こうか!」

夢子とルフレは川沿いを進む。
岩や石がゴロゴロとして歩きにくい。
夢子はつまずいてしまった。

ドサッ!

夢子「いてて・・・。」
ルフレ「夢子、大丈夫?」
夢子「うん、大丈夫…あれ?」
夢子が自分の脚をよく見ると左足から血を流していた。
夢子「うわぁ…ガラスの破片踏んじゃったのかな。」
ルフレ「自然にポイ捨てなんて最低だよね。
    日本に来てからそういう人よく見かけるけど…
 自然を汚すなんてほんと許せない。」
夢子「わっ・・・。」
ルフレ「ああ、夢子、無理して歩かなくていいよ。
    僕がお姫様抱っこしてあげるから♪」
夢子「ばっ///恥ずかしいよ…?」
ルフレ「大丈夫、山の中だし誰もいないから!ね?」
夢子「…じゃあ、お願いします…。」
ルフレ「行くよー?よいしょっ!」
夢子はルフレにお姫様抱っこされた。
ルフレは首をかしげる。
ルフレ「あれ、夢子めっちゃ軽いんだけど…
    片手で持つ魔導書より軽い感じ。」
夢子「わ…私だって体重それなりにあるわよ?」
ルフレ「ふーんまあいいけど。いつまでも君の事抱っこ出来るし最高さ!」
夢子「調子いいんだから…。」
ルフレ「でも気になるな…。」
夢子「どうしたの?」
ルフレ「あのヒュドラ…5つ首の邪竜と
    あいつが召喚したゾンビ見たいな敵……
    まるで僕の元いた世界の屍兵に瓜二つだった。」
夢子「FEの世界?」
ルフレ「うん。…これは何か良くない予兆の前触れじゃなきゃいいんだけど。
    今回は山の中だから人目もなかったけど…
    あんなのが町中で暴れたりしたら大変だよ。」
夢子「確かに…映画見たいな事になりそう。」
ルフレ「また君の事巻き込むかもしれない…
    そうだ、僕らだけでも引っ越すっていう手もあるけど。」


夢子「そんなのいや!」



夢子は声を荒あげる。
そしてルフレの服をぎゅっと握りしめる。
夢子「もう一人になりたくない…それに貴方と一緒に居たいから…。」
ルフレ(可愛すぎる…!!食べたい!)
夢子「いま変な事考えたでしょ?」
ルフレ「そんなことないよ?(食べたい!)」
夢子「でもあのゾンビ…本当に怖かった。
     ファンタジーの映画やゲームで見るような…。」
ルフレ「まあゲームは正しいけど。でも次遭遇したとしても僕が君の事守るから。」
夢子「ふふ、優しいのね。」
ルフレ「レディーファーストだから♪」
ふたりは更に川沿いを歩き続ける。
段々川の幅が広がっていく。
徐々に山を下りられている証拠だ。

ルフレ「それにしても、あのゾンビ見たら昔の事色々思いだしちゃった。」
夢子「色々って?」
ルフレ「うーん詳しい事は今度話すけど…
    思い出すといっても実は僕は記憶が乏しいんだ。
    クロム達と会う前の事覚えてなくて。
    日本に来たら少しは状況変わるかなって思ったけど…ダメみたいで。」
夢子「…そう…ルフレも辛い思いしてたのね。」
ルフレ「でも今は君に出会えたから幸せだよ。」
夢子「私も…ひとりぼっちでずっと孤独だったけど…
     皆に…貴方に会えて人生変わったわ。…ありがとう!」
ルフレ「ねえ、君の事食べてもいい?あ、しまった、抑えてた本音が…。」
夢子「…貴方ねぇ…あれ以降何度も私を狙うのやめてよね…
      てか、どんだけ精力強いのよ!男性ってそんなすぐ復活できるもんなの?!」
ルフレ「君相手なら100連射だって可能さ!」
夢子「普通にイケメンスマイルでシモネタ言うのやめなさい!
     ・・・聞いてるこっちが恥ずかしい///」
ルフレ「フフ、君のその恥ずかしがってる顔好きだよ。」
夢子「またそうやって誤魔化す…。っていうか…私心配なんですけど。」
ルフレ「何が?」
夢子「その…なんていうか…貴方と生でしたから…
      に‥妊娠したらって考えると心配なんだけど。」
ルフレ「ああ、それなら大丈夫だよ。僕はゲームの存在だから。
    どんなにしても君の事孕ますようなことないよ。
    でもマスターの権限でルールを変えてもらえるならそれも可能。
    僕は君との子供大歓迎だしね!そうだなー3人くらいは欲しいよね。
    僕らが夫婦ならどっちに似てもカワイイコが生まれるよ。」
夢子「ちょ!問いに答えられてるけど…それ以前に突っ込み所多いんですけど!」
ルフレ「そうだね、その前に結婚式しなきゃね〜。披露宴なんか派手にしたいね。」
夢子「なんかもう突っ込む気が失せてくる…。」
ルフレ「フフ、僕らの未来は明るいぞー♪」





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