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リンクが退院して1週間が経った。
夢子とその仲間達は相変わらず騒がしく暮らしていた。
車にひかれ一時は重症を負ったリンクだったが
通常の人間の何倍もの速度で回復して
今では杖も手放しその事故があったのも信じられない程の調子になっていた。
そんな7人の朝食時。また揉めていた。

ピット「あー!それ僕のたこさんウインナーだぞ!
    最後に食べようと楽しみにとってたのに〜!」
マルス「フ、こんな大胆に残しておく方が悪いのさ!
    これじゃドウゾ食べてくださいーって言ってるようなものだろ?」
アイク「朝から騒がしいなお前ら。いつもの事だが…」
夢子「平和なのかなんなのか…相変わらずね〜。」
わたあめ「わんわん!」
夢子「わたあめもそうおもう?うんうん、そうよねー♪」
夢子はわたあめをギューっと抱きしめた。
わたあめは喜んでふわふわな真っ白い尻尾を振る。
リンク「ああ、俺もわたあめになって夢子にギューってしてもらいたい…。」
ルフレ「君、ペットに嫉妬してるの?…まあ、分からなくもないけど。」
シュルク「でも、夢子さんやっと心から笑ってくれてる気がします。」
ルフレ「そうかな?」
シュルク「そうだ。大事な話しなきゃ‥!夢子さん、ちょっといいですか?」
夢子「ん?なぁに?」
シュルクは箸を置き、少し強張った顔をしている。
夢子「シュルク‥‥ど…どうしたのよ急に。何かあったの?」




シュルク「実は…その…


     最近未来視が見えなくなってきたんです。」



夢子「え…?」
シュルク「恐らく元の世界からこちらに来てモナドの力が弱まってます。
     そのうち…力が失われるかと。」
ピット「僕の羽が消えたのも似たような感じかな?」
マルス「まあ、武器召喚したのも夢子が強盗団に襲われた件以来か…
    思えば僕のファルシオンも元の世界より力なかったかも?」
夢子「そんな風に言ってるけど貴方たち滅茶苦茶暴れて
     アイツ等コテンパンにしてたし…それでも大丈夫じゃないのかしら?」
アイク「ああ…あんまり良い様子ではないかもな。
    このままだと元の俺たちの生きている世界との接点が無くなる。」
ルフレ「それって…」
シュルク「はい…このまま力が朽ちたとしたら…」
リンク「俺は…
    俺は、夢子さんのいるこの世界が好きです。
    そして、夢子さんの事も好きです。
    もしも元の世界と切り離されたとしても、俺は夢子さんの側にいます。」
夢子「リンク…それじゃあ貴方が…。」
シュルク「リンク、気持ちはわかりますが
     このままだと色んな世界の秩序が乱れることになるかもしれないですよ。
     薄っすら見える未来視ですが、歴史が変わってしまうかもしれません。」
ピット「それって今いるこの世界と僕らのいたゲームの世界の事?」
シュルク「はい。もしも歴史が書き換えられたら
     スマブラというゲームから僕らが消えてしまう。」
夢子「そんな…!!!」
ルフレ「止める事は出来ないのかな?」
シュルク「止める方法は‥‥恐らく‥」





リンク「俺らがゲーム(スマブラ)の世界に帰還しなきゃいけないって事ですね。」



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