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次の日ー・・
学校が終わった放課後
夢子達はリンクの入院している病院へと来た。
夢子の手には花束が握られている。
病室の扉を開けると
そこにはベットから窓の外を見つめるリンクの姿があった。


夢子「リーンク!」
リンク「ワッ、夢子さんでしたか…びっくりした!」
ピット「僕たちもいるよー!」
リンク「エー…夢子さんと二人きりでラブラブ病室デート出来るかと思ったのに…。」
ピット「そんなこと言わないでさ!ほら、みかん持ってきたんだよー!皆で食べよ!」

ピットはみかんの入ったカゴを見せた。

リンク「あ、美味しそうなみかんですね!俺日本のみかん好きなんです。」
夢子「これね、八百屋のおじちゃんにリンクのこと話したらタダでくれたんだよ!」
リンク「あとでお礼言いませんとね!…それじゃあ食べましょうか!」

そう言うとリンクはじっと夢子を見つめる。

夢子「…な…なによ…。」
リンク「待ってるんですよ?」
夢子「何が…。」
リンク「俺病人だし…みかん、夢子さんが食べさせてくれるんでしょ?」
夢子「貴方が怪我してるの足じゃないの!手は動くでしょ!」
リンク「あーいててて…全身が痛くなってきた…。」
ルフレ「…絶対ワザとでしょ。」
夢子「仕方ないわね…ほら!口開けて!」
リンク「あーん」

パクッ

リンク「うん!美味しい!こうやって夢子さんに看病されてたらすぐ怪我が治りそうです!」

ガラッ

扉が開いたと思うと病室にリンクの担当医が入ってきた。

担当医「こんにちわ凛琥さん、お元気ですか?」
リンク「はい、お陰様で!」
担当医「君の回復力は凄い!通常の倍の治癒力で治ってますよ!」
リンク「ほ…本当ですか?!」
担当医「本来ならあと3ヶ月入院しないといけないけど
      あと3週間で退院できる見込みですよ!
      本当に君は人間かい?!医者の私から見ても驚くことばかりだよ!」
夢子「…だって!リンク良かったね!」
リンク「はい、先生ありがとうございます!」
担当医「でももう無茶しないように。いくら治るのが早いとは言え怪我は怪我ですから。それじゃあまた。」

リンクに別れを告げると担当医は病室から出て行った。

夢子「…だって。分かった?リンク。」
リンク「仕方ないですね。大人しくしときますよ。」
夢子「そうそう!この間リンクが助けた子犬、家で飼う事にしたよ!名前はわたあめって言うの!」
リンク「そうなんですか!わたあめ…うん、いい名前ですね!早く会いたいです!」
夢子「それじゃあ一日も早く退院することね!」
ルフレ「僕は君がいない方が好都合だけどね。一番邪魔なライバルだし。」
リンク「じゃあ早く退院して邪魔してあげますね。」


バチバチ・・

リンクとルフレの間に火花が飛ぶ。

夢子「相変わらずの仲ね…。」
ピット「ほんっと飽きないよねー。」
マルス「犬猿の仲だから仕方ないさ。」
アイク「このみかんうまいな。」
シュルク「いつも通りのペースで逆に安心しますけどね。」
夢子「あはは…。」
リンク「しかしほんと足が使えないなんて不便ですね。
    こんなに不自由だとは思いもしませんでしたよ。」
夢子「死んでないだけマシよ!ありがたく思わなきゃ。」
リンク「あ…そうだ。夢子さんと二人きりで話がしたいので…他のじゃじゃ馬は部屋から出てってもらえませんか?」
ピット「僕たちのこと?」
リンク「他に誰がいるんです?」
ルフレ「聞き捨てならないな…君、なにか企んでない?」
リンク「俺は病人ですよ。黙って大人しく聞いてくれませんか?」
ピット「大丈夫だよルフレ。リンク足動けないし何も出来ないって!」
ルフレ「でも…。」
マルス「待合室あるしそこで待つ?」
アイク「そうだな。」
シュルク「じゃあ夢子さん、僕達は待合室にいますね。」
夢子「うん!」




【いいね!!】


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