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夢子達は一通り買い物を終えた。
カートには山ほどの食品が入れられてる。




夢子「ふー!やっと買い終わったー!みんな何か買い忘れとかない?」
ピット「だいじょーぶ!」
夢子「こんな大勢でBBQなんて…小さい頃以来だなー!」
リンク「久々なんですか?」
夢子「私が今のお父さんとお母さんに養子に引き取られた最初の年、
     いろんな人集めてBBQしたの。
     すごく楽しかった…でもなんだか心に穴がぽっかり空いたような感じで…
     素直に喜べなかった。
     私が楽しい思いをしてる間、産んでくれたお母さんは何を考えているのか…
     …そればかり考えてた。
     でも今回は心から楽しめそう!だって貴方たちみたいな素敵な人がいるんだもの!」
リンク「俺も夢子さんみたいな素敵な女性と過ごせて…凄く幸せです!」
ピット「夢子みたいな魅力的な人、他にいないもんね!」
夢子「あはは、また褒める…褒めても何も出ないわよ?」
マルス「君の笑顔が僕の宝!」
アイク「お前いつもカッコつけるな…。」
マルス「だって僕の本音だもーん☆」
ルフレ「夢子、日曜日は昔のBBQよりもっと楽しい日にしてあげるよ!」
シュルク「楽しみですね!」
夢子「うん!」














そして待ちに待った日曜日ー・・・







夢子は早起きした。
朝の5時。
1番に起きたつもりだったがー・・・



夢子「あれ?リンクにルフレ…もう起きてたの!?」
リンク「あ、夢子さんおはようございます。」
ルフレ「おはよう夢子。」
夢子「二人共早いなー!」
リンク「俺一番に起きたつもりだったんですけどコイツが…。」
ルフレ「僕だって邪魔者がいないうちに支度しようとしてたのに…。」
夢子「台所狭くてゴメンネ…。」
リンク「夢子さんは悪くないですよ!
ルフレ「そうそう!キッチンだって素敵さ!」
夢子「大家さんから庭使っていいって許可貰ってるから
     庭で調理してもいいからね!」
リンク「じゃあ早速準備でもしましょうかね。」










それから夕方になった。
賑やかな群衆は更に賑やかになる。




すると夢子の家に沙羅がやって来た。


ピンポーン・・・


沙羅「夢子!こんちゃー!」
夢子「あ!沙羅ー!待ってたよー!」
沙羅「聞いてたとおりだけど…ほんと貴方たちも一緒に暮らしてるのね?!ビックリ…」
リンク「最初は新婚生活だったんですけどね…。」
夢子「何馬鹿な事言ってんのよ!」
沙羅「凛琥は結構いい筋してるわね!」
リンク「ルフレ達には負けたくないので…。」
ピット「僕お腹空いたー!」
アイク「俺も…。」
マルス「君たちそれでも紳士かい?ちょっとぐらい我慢しなよ!」





ピンポーン・・・



ピット「今度はダレー?」
夢子「あ!ダークにぃ!」

夢子の家に黒がやって来た。

黒「夢子、久しぶりだな。元気だったか?」
夢子「私は全然元気よ!」
黒「あいつらに何かされてないだろな?」
夢子「大丈夫って!もー心配しすぎなんだから…。」
黒「ならいいんだが。」
沙羅「黒さん!」
黒「…あー…確か夢子の友達の…。」
沙羅「沙羅です!」
黒「前に1度だけ会ったことあったよな?」
沙羅「ですです!」
黒「俺が言うのもなんだが…今日は楽しんで行ってくれな。」
沙羅「はい!」


沙羅と黒の様子を見てた3人がヒソヒソと呟く。


ピット「ねね、沙羅って絶対黒兄さんの事好きだよね?」
マルス「僕もそう思う!!!恋してる感満載!!」
アイク「変なちょっかいは出すなよ。」
ピット「だいじょーぶ!僕こう見えても恋のキューピットって呼ばれてるんだから!」



夢子「じゃあそろそろBBQ始めます!!!
     今日の日のために集まってくれた皆、本当にありがとう!」

リンク「じゃあまずは焼きそば焼きますね!」
ピット「待ってましたー!」
ルフレ「僕はお肉焼くねー!」
アイク「肉…やる気でてきた。」


黒「暑くなってきたな…。」
沙羅「黒さん、冷たい飲み物ありますよ!」
黒「じゃあ飲むか…沙羅、お前も飲むか?」
沙羅「はい!喜んで!!!」




ピット「パルテナ様!この恋僕が実らせます!」



ピットが抜き足差し足で黒と沙羅の背後に近づく。

そして沙羅の背中を転んだ振りしてワザと押した。


ピット「いってー!転んだ!」



ドンッ!!!



沙羅「キャッ!?」



ドサッ




沙羅は黒に受け止められる。




ピット「上手くいったー♪」
マルス「ピット君やるねー…でも超わざとらしい…」
アイク「でも大丈夫なのか?あの二人…。」




黒「沙羅、大丈夫か?」
沙羅「く…黒さん…!ごめんなさい、ジュースが…」
黒の胸元を見ると沙羅がコップに入れて持ってたジュースがかかっていた。
黒「俺は大丈夫だから気にすんな。」
沙羅「でも…。」
黒「いっぱい食えよな。」

ポンポンと夢子の頭を撫でると黒は夢子のもとへと行った。




ピット「あれ!?作戦失敗!黒兄さん沙羅から離れちゃったよ!?」
マルス「黒兄は沙羅には興味ないみたいだね?」
ピット「僕恋のキューピットなのにー!こうなったら絶対あの二人くっつかせる!!!」
アイク「上手くいくもんなのか?」


リンク「焼きそば出来ましたよ!」
ルフレ「こっちも焼けたよー!」



【いいね!!】


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