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深夜2時ー・・


夢子は喉の渇きで目を覚ました。
時計の針の音だけが部屋に響く。
夢子は台所へ行きコップに水を入れて飲む。


夢子「ふう…。」


その時だった。


ピンポーン・・・



突然チャイムが鳴り響く。


夢子「…こんな時間に誰?」

皆は寝息を立てて寝ている。
夢子はそっと玄関に立ち寄る。

ピンポーン・・・

チャイムはまた鳴る。


夢子は玄関を開けた。
小さく開いたドアの隙間から外を覗く。

誰もいない。



夢子「…?確かに誰かいるような気がしたんだけどー・・・。」


夢子は外へ出た。
街灯の明かりに蛾たちが群がる。
外は家の中よりヒンヤリしていた。


夢子「いたずらかな…ふぁーっ、もう寝よ…。」



夢子が家の中に帰ろうとしたその時だった。



後ろから誰かに口を抑えられた。

夢子「!?」
その誰かの手にあるハンカチを口に当てられ
睡魔が襲ってきて夢子は気を失ってしまった。













朝ー・・・
夢子宅では騒ぎが起きていた。

リンク「夢子さんが居ないって…一体どういうことですか!?」
ピット「知らないよ!朝起きたらもう居なかったんだ!」
マルス「買い物に行ったとか?」
リンク「あんな夜遅くにですか?」
アイク「それは考えにくいな。」
ルフレ「大体夜遅くにおんなのこが一人で買い物にいくわけないでしょ。」
シュルク「でも玄関の鍵が開いて…あ!見てください!!!これは…?」





リンクたちは玄関のドアの前に一枚のメモを見つけた。
そこには汚い字でこう書かれていた。




『このお嬢ちゃんの命が欲しければ
 ××区の倉庫に来い。
 警察に言ったら…このお嬢ちゃんを殺す。』




リンク「なんですかコレ…!!!」
ピット「大変だよ!夢子が危ない!!!




【いいね!!】

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