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チュンチュン・・・




夢子は小鳥のさえずりで目を覚ました。
カーテンの隙間から入る太陽の光が眩しい。
起き上がるとリンクとルフレが台所に立っていた。



夢子「リンクにルフレ…何してるの?」
リンク「夢子さんに美味しいもの食べてもらって元気になってほしいから…。」
ルフレ「君のためにいつも以上に腕をふるおうと思ってね。」
夢子「…二人共仲悪いんじゃ?」
リンク「本当ならここに一緒に立つのも嫌ですが…。」
ルフレ「今日は君がこんな状態だし、一時休戦ってことでこんな感じ。」
夢子「そっか…仲良くすることはいい事よね。」
リンク「夢子さんが元気になったらいつもどおりですからねルフレ。」
ルフレ「分かってるよ。僕だってそのつもりさ。」
夢子「二人共頑張ってね。」
リンク「はい!」
ルフレ「うん!」




夢子は家の中を見渡した。
そういえば昨日より片付いている気がする。




夢子「あれ?私掃除したっけ?」

ピット「あ!夢子、オハヨー★」
夢子「ピット君おはよう!あれ?それ何?」

夢子はピットが持ってるタワシを指さした。

ピット「ああ、これ?今僕トイレ掃除してるんだよー!」
夢子「そうなの?!」
ピット「僕だけじゃなくてマルスもアイクもシュルクも掃除やってるよ!」
夢子「そんな…無理しなくていいのに…。」
ピット「このおうちに住まわせてもらっているお礼だよ!感謝の気持ち!」
マルス「あ!夢子、おはよ!」
アイク「おはよう。」
シュルク「おはようございます!」
夢子「4人とも頑張ってるわね!」
マルス「僕そんなに掃除したことないけどやってみると楽しいね!はまりそう!」
アイク「とか言って結構サボってただろ…お前。」
シュルク「汚れかなりありましたよ〜。でもだいぶ落ちました!」
夢子「みんなありがとう!」

夢子は笑顔をだした。
その笑顔は純粋に可愛い。
そんな笑顔を向けられたら・・・・

マルス「あああー!夢子可愛すぎ!僕破裂しそう!!!」
ピット「夢子はいつも可愛いに決まってるじゃないかー!」
アイク「また始まった…。」
シュルク「夢子さん病み上がりですしあまり騒がないでくださいよ。」
リンク「マルス、さっさと掃除に戻ってください。」
料理の作業を止めてリンクがマルスに注意をする。
マルス「僕絶対夢子のお婿さんになる!!!」
リンク「寝言は寝てから言ってください。」
ルフレ「そうだよ。それにその役目は僕だから。」
マルス「君たちには負けないもんねー!僕が必ず夢子のハートを射止めてみせる!」
アイク「朝から元気いいな。」

夢子「私…好きよ!」

突然夢子は呟いた。

マルス「え…!?そ…それって…。」
夢子「みんな!私、皆大好き!!」

その言葉を聞きショックを受けるマルス。
マルス「…僕のことだけだと思ったのに!!!」
ピット「勘違いお疲れー!」

夢子「皆同じくらい好きだから…今は誰かを選ぶとかまだ考えられないの。
     それは理解してて?」

リンク「…分かりました。」
ルフレ「君は優しいね。僕はその優しさに惚れたんだ。」
リンク「でもこれからが勝負です。貴方達に負ける気はありませんから。」
ピット「僕だって負けない!」
夢子「あはは!」
リンク「夢子さん、昨日より大分元気になりましたね!」
夢子「そうかな?」
リンク「その笑顔は本物ですよ。」
ピット「いっぱい泣いたからその分元気になったんだよきっと!」
夢子「そうかな?でもなんだかスッキリした気分!」
シュルク「これからは悩んだ時は僕たちに相談してくださいね。」
夢子「そうするわ!」
ルフレ「さ、ご飯出来たよ。食べよう!」


【いいね!!】

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