17

17




キーンコーンカーンコーン・・・



学校では放課後を告げる鐘が鳴り響いた。


先生「よし、今日はおしまいだ。皆気をつけて帰れよ!」


夢子「はあ…終わったか…。」
沙羅「夢子、一緒に帰ろ!」
夢子「うん!」
夢子はリンクたちの方を見た。
相変わらず女子に囲まれている。

夢子「やっぱりモテるのかな?」
沙羅「どうしたの?」
夢子「いや…見た目はねぇ…中身はあれだけど。」
沙羅「やっぱり今日あんた変よ?熱でもある?」
夢子「あ…気にしないで!さっさと帰ろう!」


夢子は帰ろうと教室から立ち去る。
それを見逃すわけがない4人がいた。
しかし女子たちの群れに道を塞がれる。
その隙に夢子はさっさと帰ってしまった。

リンク「夢子さん行っちゃった…。」
マルス「モテるのは嬉しいけど…やっぱり夢子じゃないと僕もえない!!!」
ピット「僕たちも帰ろうよ?」
アイク「この女子達が退いてくれないとな…。」













夢子「学校でもあんな騒ぎになるなんてなぁ…。」
沙羅「いいじゃない!イケメンが増えて!」
夢子「そんなもんなのかなぁ…。」
沙羅「あ!そういえば近所に美味しいって評判のいいクレープ屋さんができたんだけど
   一緒に食べようよ!!!」
夢子「わー!私クレープ大好き!食べるー!」

夢子と沙羅はクレープ屋さんへと足を運んだ。

沙羅「私はキャラメルクレープ!」
夢子「じゃあ私はチョコバナナクレープで!」


数分待つとクレープが出来上がった。
夢子と沙羅は近くのベンチに座る。

沙羅「美味しいー!やっぱ評判がいいだけあるわね!」
夢子「ほんとだ!超美味しい!!来てよかったー!!!」
沙羅「そういえばさっきの話の続きだけど!」
夢子「なに?」
沙羅「あのイケメン達とどういう関係なのよ!?」
夢子「沙羅には話しておこうかな…。」
沙羅「なになに?なんでもいって!」










夢子「実は今、私あの人たちと同居してるの…。」









沙羅「えええええええええええええええええええええええええ!?」





夢子「詳しいことは言えないけど…一応あの4人が居候してます。」
沙羅「ど…どういうことよ!?同居!?居候!?わけわかんない!!!」
夢子「私もなんでこんな事になったんだろうってつくづく思うわ…。」
沙羅「なんだかよくわからないけど大変そうね…。
   でも楽しいんじゃない?」
夢子「楽しい?」
沙羅「だってあんたずっと家で一人ぼっちだったでしょ?
   賑やかになっていいじゃない!!」
夢子「まあ、楽しいことは楽しい…のかなー…。」
沙羅「だったらいいじゃない!!!」
夢子「でも疲れるのよね…振り回されっぱなしっていうか。」
沙羅「そんな事気にしないで今をたのしんだら?華のJKでしょ?」
夢子「あはは…そう思えるようになりたいな…。」
夢子は今までの自分を振り返った。
夢子「そうだよね…思えばずっとひとりだった…。
     相談する相手がいたとしたら沙羅しかいなかったし、
     周りが声をかけてくれてもなんだか距離があったりして…
     そうやって今まで過ごしてきたんだ…。
     でも今はあの馬鹿達とも打ち解けてきて
     マンネリ化せずに済んだのかもね…。
     とりあえず今を精一杯生きようかな。」
沙羅「そのいきよ!!!万が一何かあったら私に言いなさい!!
   協力するから!!」
夢子「ありがとう沙羅!!貴女が親友でほんとによかった!」
リンク「俺もクレープ食べましょうかね?」
夢子「美味しいからおすすめよ!


     って…






     なんで急にアンタが会話に溶け込んでくるのよ!!!」


夢子たちの後ろには女子の制止を振り切って逃げてきたリンク達が立っていた。

ピット「僕夢子と同じやつー!」
マルス「あ、僕も!!」
アイク「じゃあ俺も。」
夢子「はあ…ほんとマイペースね貴方たちは。」
リンク「夢子さんのお友達ですか?初めまして、凛琥です。」
沙羅「夢子から話聞いてたところよ!同居してるんですって?」
リンク「はい。夢子さんにお世話になってます。」
沙羅「あら、礼儀正しいのね!これなら夢子を任せられるわ!」
夢子「ちょ…。」
リンク「勿論ですよ。夢子さんは俺の将来のお嫁さんですから。」
ピット「もぐもぐ…なにをー!?夢子はぼくの…もぐもぐ…。」
マルス「ピット君、食べるかしゃべるかどっちかにしなよ…。」
アイク「このクレープ美味いな。」
夢子「…いつもこんな感じなのよ?疲れるわー…。」
沙羅「いいじゃない!楽しそうじゃないの!」
夢子「あはは・・・。」
沙羅「クレープ食べたことだし…じゃあ私、家に帰るわね!4人共夢子をよろしく!」
リンク「任せてください!」









夢子「行っちゃった…。」
リンク「夢子さんいい友達持ちましたね!」
夢子「うん!」
リンク「あ…夢子さん。」
夢子「なに?」
リンク「頬っぺたに生クリームついてますよ。」





ペロ・・・



夢子「!?!?」




リンクは夢子の頬についてた生クリームを舐めた。










夢子「ちょ・・・・・・・・・!!!


     いきなり何すんのよ!!??」








リンク「はい、美味しかったです。」
夢子「あんたの感想なんて誰も聞いてないわよ!!!!!」
ピット「リンクー!なにしてんだい!!プンプン!」
マルス「あああー!僕がやろうと思ってたのに!!先越された!!!!」
アイク「クレープもう一つ食うか。」
夢子「はあ…とにかく家に帰ろう…。」


【いいね!!】

[ 79/508 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]