夢子とリンクは買い物袋を両手に帰り道の坂を登っていた。



夢子「久々にこんなに買い物したなぁー!」
リンク「いつもは買わないんですか?」
夢子「そうね…いつも私ひとりだからそんなに買い物しないわね…。」
リンク「これからはいつでも買い物手伝いますよ。
    今日みたいに夢子さんが変な奴らに狙われたら大変ですし。」
夢子「ありがとう!貴方って優しいのね!」
リンク「夢子さんだけで限定ですけどね!」
夢子「今日の夕飯、一緒に作らない?私、料理下手だから…。」
リンク「勿論!今日はあの赤い魚を使った料理作りましょう!
    初めて見る素材だから腕がなりますねー!」
夢子「私、今まで親が海外に出稼ぎに行っててたまに兄が家に来るくらいで
     ずっと一人ぼっちだったから…今とても楽しい!」
リンク「寂しかったですか?」
夢子「でもいつも家でスマブラして…リンクが使えたから全然!
     …まあ、ちょっとだけ寂しかったかな…。」
リンク「これからは俺がずっと側にいますよ。」
夢子「でも元の世界に帰るんでしょ?いつか…。」
リンク「時が来たら、ですけどね。」
夢子「また一人になるの、ちょっと淋しいな。」
リンク「大丈夫、また戻ってきますよ。夢子さんがこの世界にいるのならば。」
夢子「さ、ついた!お家に入りましょ!」








夢子がドアノブを捻り、玄関を開けると
中からは誰もいないはずなのに声が聞こえてきた。


???「次は僕がやるー!」
???「ダメ!僕がするの!」
???「…いいのか勝手に触って。」
???「だいじょーぶ★僕イケメンだし!」




夢子「ちょ…。」




夢子は家の中を見て言葉を失う。









なんとそこには





スマブラの人間がスマブラをしていたのだから。









夢子「な…なんで…。」
リンク「どうしました?夢子さん。
    …あ…。」


部屋の中で勝手に騒いでた3人がリンクを見て更に騒ぎ出す。


???「あ!!!リンクー!!!こんなところにいたの!?」
???「急に居なくなったから心配してたんだよー?」
???「リンク、ここは何処なんだ?」


リンク「ピット…マルス…アイク…。」



夢子「ええ!!やっぱりそうなの!?」


そう、スマブラの世界の人間、ピット・マルス・アイクが夢子の部屋で寛いでいた。



リンク「なんで貴方方がここにいるんですか…。」
ピット「なんか、大乱闘してたら急にブラックホールみたいなのが出てきて…」
マルス「吸い込まれて目が覚めたら此処にいたんだよ!!!どうなってるのさ?」
アイク「リンク、どういうわけが説明してくれないか?」

マルス「って・・・・!!!
    何その超絶可愛い子!!!!なになに!?もしかしてこれって運命!?」
ピット「うわーホントだ!お人形みたいに可愛い!!!」
アイク「お前ら興奮しすぎだろ…。」


夢子「え…ああ…その…。」

リンク「夢子さん、こいつらに近づかないでください。
    見た目はイケメンかもしれませんが
    中身は野獣です。害しかありません。」

ピット「なんだよーそんな風に言わなくてもいいじゃないか!!」
マルス「そうだよ!僕のどこが野獣なのさ!!どう見ても白馬の王子様でしょ!!」
アイク「腹減った…。」
リンク「まさかこの世界に来るだなんて…夢子さんと二人きりだと思ったのに…。」
ピット「その子夢子っていうの?僕はピットだよー!宜しくね!!」
夢子「わー!本物のピット君だー!」
マルス「僕ばマルス!君の運命の赤い糸の繋がってる相手さ!」
アイク「状況がよくわからないが…俺はアイクだ。よろしく。」
夢子「マルスとアイクも…ほんとに凄いことになってきた…。」

リンク「はい、挨拶が終わったならさっさと元の世界に帰ってください。」
リンクが真顔でピットたちを追い立てる。

ピット「待ってよ!僕たちだって帰りたいけど帰り方がわからないんだから!!」
マルス「そうだよ!それに君と夢子が二人きりになるのも許せない!!!」
アイク「察するにリンクも帰り方がわからないんだろ?」
リンク「そうですけど…。」
夢子「嫌な予感・・・。」




そしてピットたちが声を合わせて言う。





ピット「じゃあ僕たちも!」

マルス「ここに!」

アイク「居候させてくれ。」







夢子「やっぱりー!?」







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