リンク「ここに、お邪魔させてください。」












夢子「何言ってるんですか貴方…。」
リンク「だって何処にも行き様がないじゃないですか。」
夢子「それはそうだけど…。」
リンク「だから、元の世界に帰れるまで居候させてください。」
夢子「そんな事言ったって…。」
リンク「貴女にも責任はありますよ?俺をこんな所に呼び出したのは貴女ですから。」
リンクはニッコリと笑う。
夢子「なんか怖い…。」
リンク「そういうわけです。これからよろしくお願いしますね。えーっと…お名前教えてくれますか?」
夢子「夢子だけど…。」
リンク「夢子さんですね。それでは改めて…俺はリンクって言います。
    趣味は料理、特技は片腕の親指だけで逆立ちできます。…他に何か聞きたいことありますか?」
夢子「無いです…。」
リンク「それじゃあしばらくの間よろしくお願いします。」
夢子「…はあ、これから一体どうなるんだろう…。」















チュンチュンー・・・



朝になった。
小鳥のさえずりが響き渡る。
夢子は目を覚ました。


夢子「なんだかとてつもなく長い夢を見ていたような・・・。」

隣を見るとリンクが寝ていた。

夢子「夢じゃなかった…。




     って・・・ギャアアアアアアアアアアアア!!!」




リンク「うーん…なんですか騒がしい…。」
夢子「なんで私の隣に寝てるんですか!!!」
リンク「だって昨日『寝るなら何処ででも好きな場所に勝手に寝て』って言ってたじゃないですか。」
夢子「だからって…!」
リンク「安心してください。取って食べようだなんて思ってませんから。…今はまだ。」
夢子「なんか不安になるんですけどその言い方…。」

リンク「そういえばお腹が空きましたね…朝ごはん何かありますか?」
夢子「インスタントの何かがあったはず…。」
リンク「ダメですよ、ちゃんとした食事作らなきゃ。」
夢子「だって私作れないんだもん…。」
リンク「仕方がないですね…じゃあ俺が作るので台所貸してください。」



そういうと画面から出てきた緑の勇者は私の家の台所で食事を作り始めた。


リンク「ちゃんと材料あるじゃないですか。」
夢子「それはたまにくる兄が作ってくれるからー…」
リンク「俺が貴女に料理教えましょうか?」
夢子「はい?」
リンク「料理できないとお嫁にいけませんよ。…ま、俺は全然大丈夫ですけど。」
夢子「意味わかんない…。」
リンク「さ、完成しましたよ。」




テーブルに座るとリンクが作った食事を持ってきた。

トーストに目玉焼きにベーコン、珈琲。
どれも作りたてでとても美味しそう。

夢子「凄い…!これ全部リンクが作ったの!?」
リンク「だって俺と貴女しかいないでしょ?」
夢子「そりゃそうだけど…。」
リンク「それじゃあ手を合わせて!」
夢子「なんか昨日から貴方のペースに乗せられまくり…。」
リンク「気のせいですよ。じゃあ、いただきます!」
夢子「イタダキマス…。」






【いいね!!】


[ 65/508 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]