白い砂浜、広がる青い水。
夢子達は城から少し離れたところにある海に来ていた。





【口づけで目覚めたときは花のような笑顔を向けて?《白雪姫》・壱】




それは夢子の一言から始まった。


夢子「泳ぐ練習がしたい!」




・・・それでここに居る。
なんでも夢子は自分がカナヅチな事を未だに悩んでいたのだ。
いつの日か日本で溺れて流された事、ずっと悔やんでいた。
ファイターは即答した。
当たり前だ。
何故なら夢子の水着姿が見れるから。
女性ならルキナとカムイもいるが…
ファイター達は皆夢子を見つめている。
視線を逸らす者はここにはいない。


・・・。


変態だ。



ルキナ「夢子さん、もっと足をばたつかせて!」
夢子「こ・・・こう?」
カムイ「お顔をあげないと水飲んじゃいますわよ!」
夢子「うーん!泳ぐの難しい!」
ルキナ「殿方達も手伝ってくださいよ?」
カムイ「さっきから夢子さんばっかりみてますわ…いやらし〜い目で。」
夢子「そうなの?!私がこんなに必死になってるのに…」


ルフレ「だって…ねぇ?」
リンク「夢子さんが美しすぎて…」
ピット「夢子やっぱり水着似合ってるよ!とっても!」
マルス「いいよね…あの体型。出るとこ出て引き締まるところは…」
アイク「…俺は小さくても構わん。」
シュルク「…貴方達夢子さんの何処を見て言ってるんですか。」
クロム「お前等、ルキナを変な目で見たら許さんからな?」
ロイ「久々の海もなかなか良いモノですね。」
ルフレ「ああ、もう我慢できない、僕夢子と波打ち際で戯れる!」
リンク「ぁ!抜け駆けは許しません!」
ピット「この面子にはちょっと頭の変な人多くて困るよねー。
    元々変な人の集まりだけど、夢子に出会って更にそれが増してる気が…」
アイク「同感。」
マルス「そんな事言ってる君らも十分、だよ?」


男性陣が揉めて争ってる間、シュルクが準備運動をしてから夢子に近づく。


シュルク「夢子さん、まずは深呼吸して落ち着いてください。
     僕が手を握りますからそしたらゆっくり水面に顔をつけて
     波を感じながら両足で水面を思い切り蹴ってください。」
夢子「…わかったシュルク!やってみる!」
シュルクに言われた通り夢子は水面を蹴る・
大きな水しぶきがあがる。
すると、身体が浮いて心なしか前に進めた気がした。


夢子「あ!少しコツ掴めたかも!」
シュルク「じゃあこれを続けて最後は手が離れても大丈夫なくらいになりましょう!」
夢子「うん!」



ルフレ「…なんか…シュルクがいつの間にか良いポジションにいるの気のせい?」
リンク「貴方と喧嘩してる間にシュルクに先越されたじゃないですか!
    どうしてくれるんですか!!!」
ルフレ「はぁ?君のせいだろ?君こそ責任取ってよ!ほら、かき氷買って来て!」
リンク「何言ってるんですか?大体貴方はいつもー・・・・」



ピット「あれ‥‥何…?」





ピットの指さす方角を見ると黒い竜巻のようなものが見えた。
ロイ「何ですかあれ…」
クロム「こっちに向かって来てないか?」

ルフレ「夢子!早く陸に上がるんだ!凄いスピードで竜巻が来る!」


夢子「え?」

夢子が気づいた時にはもう手遅れだった。
大きな渦潮に飲まれる夢子。
カムイは竜に変身して背にルキナを乗せる。
ルキナが叫ぶ。
ルキナ「夢子さんは‥‥!?」
カムイ【ダメ…この風と波じゃ近づけないですわ‥‥!】

ルフレ「夢子ーーーー!!!」








ルフレの声は波の音にかき消された。




【いいね!!】



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