【湯煙で見えない?いいえ貴方ははっきり見てる。1】







夢子は城の側にある決闘城で魔導書を扱う練習をしていた。
指導はルフレ。少し鬼コーチになってる。
それでも夢子にはまだまだ甘々だが。
今日も一通りの作業を終えた。





夢子「ふう…それにしても今日は暑いわね〜。」
ルフレ「うん、気温35度らしいからね。体感温度はもっと行くかも?」
夢子「もう汗でベットベト。」
ルフレ「お風呂入ってきたら?さっぱりして良いと思う。」
夢子「そうねそうすることにする!」
ルフレ「確か今日の入浴場の掃除担当ピット君だったかな?
    もう掃除終わってると思う。」
夢子「そうなんだー。私掃除なんて頼まれたことないけど。」
ルフレ「マスターの命令だろね、彼ら暇だし。」
夢子「ふーん。」



一方その頃。
噂のピットは入浴場の掃除を予定通り終わらせていた。
ピット「ふー綺麗綺麗!でもここの入浴場ってほんと広いよね〜
    日本は狭くて落ち着いたけど、ここは広すぎるんだよなぁ…」
アイク「ピット。」
ピット「ん?アイク?どうしたのー?」
マルス「お前が冷蔵庫に隠してたケーキ、マルスのやつがこっそり食べようとしてるぞ。」
ピット「ええええ!?むむ、あのおまるすめ…僕が汗流して掃除してるっていうのに…
    すぐに怒鳴ってやらなきゃだね!?プンプン!」
ピットは慌てて掛札を窓にかけた。そしてマルスの元へ向かう。




・・それが事件の始まりだった。


なんと

男湯と女湯の掛札を逆にかけてしまったのだ。





そこに汗だくな夢子が通りかかる。
入浴するために来たのだ。
夢子は思った。

夢子「あれ?男湯と女湯交換したのかな?まあいっか。考えててもしょうがないよね?」

夢子は間違えられてる女湯【ほんとは男湯】に入る。

夢子が入ったあと、しばらくしてピットが再び通りかかる。
ピット「ふう、おまるすからケーキ奪還できてよかったー!
    ん…?ああ、僕としたことが男湯と女湯の掛札間違えてる!!
    夢子が入ったりでもしたら大変だー!ああ、気づいて良かった♪」
そしてピットは掛札を元に戻して去っていった。
しかし夢子は既に中に入ってる。
そんな事誰も知らない。気づくわけもない。
夢子は1枚の布を羽織り温泉に浸かっていた。
この城には源泉かけ流しの温泉がついているのだ。
何度入っても気持ちがいい。
日本の小さいバスルームと大違いだ。







夢子「んーきもちいいー!やっぱ疲れとるのに一番良いの温泉よね!」
ここの温泉には様々な効能があるらしい。
冷え性肩こり腰痛…他にも色々あるらしい。
以前ルキナが言っていた。
この温泉に入ると効能で魅力度の数値が上がるらしい。
夢子「魅力度の数値って…誰得なのって感じよね〜?」

夢子はこの時気づいてなかった。

危機が近づいている。色んな意味で。



【いいね!!】


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