【カワイイって言ってる君が一番カワイイ。2】





夢子「うわぁ!大きな水槽!」
ルフレ「この水族館の目玉らしいよ。ほんと大きいよね!」
夢子「あ!みてみて!ウミガメ泳いでるよ!」
ルフレ「悠々としてて可愛いね。でも夢子のほうがカワイイ!」
夢子「おお、こっちには怖そうなサメがいる!」
ルフレ「フカヒレにしたら美味しいだろね!あれは絶品…」
夢子「ほら!大きなエイが泳いでる!何メートルあるのかなぁ」
ルフレ「エイヒレも美味しいらしいね〜いつか作りたい…エイって売られてるかな。」
夢子「もう!ルフレったら!お魚達を具材でしか捉えられないの?!」
ルフレ「ごめんごめん、ついいつもの癖が…」
夢子「そういえば昨日どうやって睡眠薬盛ったのよ?私は平気みたいだけど。」
ルフレ「簡単さ!彼らのカレーライス入った皿にだけ粉末にした粉を混ぜ混ぜ、だよ♪」
夢子「なんか貴方料理は兎も角薬系の腕が上がってきてるわね…
     私もうっかりしないようにしないとなあ…」
ルフレ「君の食事には入れないよ。…多分。」
夢子なんで小声になるのよ!やっぱり信用できないわ…。」
ルフレ「君の警戒心も解けるように僕は頑張るよ〜」


その時だった。
マナーの悪い観光客の群体が押し寄せてきた。
ズカズカと人は押し寄せ水槽の前でカメラやスマホのシャッターを切る。


ドン!!!


ルフレ「夢子!!!」
夢子は飛ばされかけたがルフレの腕を掴んでたおかげでー‥‥

おや?

温かくて心臓の音が聞こえる。







夢子はルフレの胸元にいた。

夢子「わ…!ルフレ、ゴメン!今すぐ離れ…え?」
その後も次から次へと人が流れるように来て押される。
ルフレと夢子は密着状態である。

夢子「せ…狭い…。」
ルフレ「夢子。」
夢子「何?」
ルフレ「ごめん。僕我慢できないから君の事抱きしめるね?」
夢子「え。」



ギュウウウウウウ・・・・!!!


ルフレは夢子をどさくさに紛れて抱きしめた。
夢子は混乱する。
人混みはまだ収まりそうにない。
と、いうかルフレの理性が切れてしまった。
どうする夢子。
夢子もルフレも心臓の脈拍がバクバクにあがる。
密着してるからお互いにわかる音。
夢子はルフレの顔を見上げる。
ルフレも夢子の顔を見る。
ルフレが夢子に顔を近づける。
唇まであと3センチ。



その時だった。



人混みが解散した。
観光客たちは写真撮影を取り終えたのかそそくさと別の水槽へ。
ルフレと夢子は固まる。
奥で誰かがピューピューと口笛を吹いている。
夢子「なっ///」
夢子は顔を林檎のように真っ赤にする。
ルフレ「あーあ、もう少しだったのに。(ブーブー)」
ルフレは残念そうに言う。
夢子の顔は煙が出てきそうなほど赤かった。
夢子(私は…一体‥‥)


そんな飛んでもないハプニングが終わった後は
次はイルカのショーを見ることにした2人。
夢子はまだ顔が赤くて熱い。

夢子「いくら周りに流された雰囲気とはいえ…私は一体何を考えて…!」
ルフレ「さっきの事、気にしてる?」
夢子「だって…。」
ルフレ「大丈夫。後でちゃんとリカバリーするつもりだし。」
夢子「あ!イルカよ!ここで椅子に座って見るみたい!」
ルフレ「じゃあ早速始まるまで待っとこうか。」

夢子はイスに座ってひとつ気づいた。
そしてルフレに問う。


夢子「いつまで手握ってるつもりなの?


そう、あの密着ハプニング後もずっと夢子の手をルフレは離さない。
ルフレ「ダメ?」
夢子「だってもう人混みから抜け出せたし…いいんじゃない?」
ルフレ「僕が握っていたいの!」
夢子「だって手汗かいちゃうわよ?」
ルフレ「モーマンタイ☆」
夢子「はぁ…まぁいっか。今日は貴方のおかげでここに‥‥
     あっ!イルカショー始まった!」

ついに待ちに待ったイルカショーが始まった。
イルカは器用な動きで調教師の指示通り動く。
水面を立って泳いだり空中のボールを頭で叩く。
本当に賢くてカワイイイルカ達に夢子はメロメロだった。
そんな夢子にルフレはメロメロしてたのはここだけの秘密。



イルカショーが終わった。
夢子は満面の笑みで微笑む。
夢子「うーん楽しかった!」
ルフレ「夢子、たのしかった?」
夢子「うん、おかげさまで!もう超楽しかった!」
ルフレ「そうだ、お土産買わない?何か好きなもの買ってあげるよ!」
夢子「ええ、ほんと!?」
ルフレ「彼氏なんだから当たり前でしょ!」
夢子「…むぅ今日お世話になってるし言い返せない…」
ルフレ「じゃあお土産ショップにレッツゴー☆」




【いいね!!】


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