夜の8時。夜ご飯の時間もとっくに過ぎた頃。
夢子も剣士男子達も全員お腹ペコペコだ。
タワマンから降りてベレトの指定の駐車場へ行く。
そこにはベレトは勿論アルフレとブラピ、それに‥‥








【文字通り肉食系なのですが、どちらの意味で捉えて貰っても構いません。3】








ベレス「ぁぁあああ!!夢子ちゃん!!会いたかったわぁああ!!今日もカワイイわねぇぇええ!!///」

そこには呼んでいないはずのベレスもちゃっかり参戦していた。

夢子「ベレス先生!?それに学校で別れてからまだ数時間しか経ってませんよ…?」
ルフレ「え…何で君(ベレス)までいるんだい…??」

青ざめるルフレ。
そんなルフレを他所にベレスは夢子をモフりながら言う。

ベレス「まー、いいじゃない、小さい事気にしちゃイケメンが台無しよ?ルフレちゃん!」
ベレト「…すまない、焼き肉に行くってブラピが口を滑らせてしまってな…
    そしたら姉さんが《絶対私も行く!!!》って聞かなくて。」
ベレス「だって、この計画考えたの私よ??参加する権利は十分!」
ルフレ「計画って何さ?」
アルフレ「全く、ブラピは小学生みたいだよねー。こんなに口軽いだなんて聞いて呆れるよ。」
ブラピ「えー!酷いっ!アル兄だって何か準備??張り切ってたじゃないっすかー!!」
アルフレ「おっと…これ以上色々バラしたら今度は僕が君をバラさないとねぇ‥‥?」
ルフレ「アルフレが…準備だって…?!君…また良からぬことを企んでいるんじゃ…!?」
アルフレ「ああ、君たちには関係のない話さ。興味持たなくていいよ?」
ベレト「さて…それでは行くか。」
ピット「わーい!!!楽しみー!!」
夢子「美味しいお肉をいっぱい食べよーね!!」
ベレト(…ぁぁ、夢子が可愛すぎて悶絶しそうだ…てか私服やばすぎだろ‥‥!?
    黒のフリルブラウスにコルセット型の深紅のミニスカート…出るとこ出て引き締まるとこは引き締まって…
    それにガーターベルトなニーソと来たか…俺の性癖にどストライクなんだが…ほんと…頭がクラクラして…)
ベレス「ベレト、貴方鼻血出そうな顔してるわよ?大丈夫?」
ベレト「…。///」
ベレス「大丈夫!気持ちは分るわ、応急処置セットも常備してるから安心して大量出血大サービスしなさいな!」
ベレト「…遠慮する。」

この姉弟やっぱ感覚がおかしい。

夢子達はベレトの車に全員乗り込むと車の中で妄想を膨らませていた。
各々何を食べようか…空腹過ぎてそれしか頭にないが
アルフレだけはちょっと違った。
やっぱり彼が見ているのは前席ではしゃいでいる夢子だ。

アルフレ「フフフ…」

夢子は嫌な視線を察した。
その後少しだけアルフレを睨んでみた。

夢子(アルフレがまた不気味な笑み浮かべてる…こういう時のコイツって侮れないのよね。)
アルフレ「…夢子、なんだい?僕の顔に何かついてる?」
夢子「な、何でもないし!」
アルフレ「ふーん…。まあ、いいけど。」
夢子(でも今日は久々の焼き肉…楽しまないとね!)

空腹だともう食べる事しか頭に浮かばない。
そんな時だった。

マルス「うっ…」

此処にきて自称白馬の王子様が悲鳴をあげる。
周りは一気に騒めく。
過去の事件を一斉に思い出す一行。
そう、夢子が山に誘拐されたあの日の地獄のドライブを…

ピット「おまるす…まさか…」
マルス「…そのまさかかも。ウップ。」
アイク「おいおい、食事前なのにか!?」
リンク「またゲボ王子到来ですか…。何か貴方最近いつも吐いてますね。」
ブラピ「またって何だ?コイツ前にもやらかした?」
シュルク「僕はもう…面倒みませんからね?懲り懲りですよ。」
ルフレ「英雄王のこんな一面見れるのも僕らの特権かもね?褒められたもんじゃないけど。」
ベレト「吐いたら殺す」
ベレス「大丈夫よマルスちゃん、ビニール袋沢山あるから。無理しないでね。」

ベレスがマルスにビニール袋を渡す。
それを受け取り涙目になって唸る王子様。

マルス「ぅぅ…何で僕ってばこんな乗り物に弱いんだ…」
ベレト「あと5分で着くから頑張れ。」
マルス「ぅぅ‥‥まるで切り札モードだよ…うぇっぷ」
夢子「マルス、頑張って?!これを乗り越えたら美味しいお肉が食べ放題なんだから!」
マルス「君が言うならば…僕頑張るよ…!!何の此れしき!!」
夢子「そうだよ頑張って!」




5分後ー・・・


マルス「おうぇええっぷ…」

マルスは駐車場の裏に出ると即リバースしてた。

ピット「ギリギリ…アウトってやつ?」
アイク「まあ、車内で吐かなかっただけマシだろ。ドア開けた瞬間吐いてたけどな。」
リンク「先生結構怒ってますけどね。」

面倒見ないと言いながらシュルクはマルスの背を摩ってあげてた。
マルスは涙と鼻水と涎でぐたぐただ。

マルス「…な、情けない…」
シュルク「大丈夫ですか…?そんなんで店の中入ってまた吐いたら…」
マルス「大丈夫だよ!!僕がこうなるのは乗り物と馬だけだから…!」
夢子「マルス、ほんとに大丈夫?無理したらダメだよ?」
マルス「君が居ればどんな困難だって乗り越えて‥‥うっぷ」
ルフレ「…英雄王…。(白目)」
ベレト「予約した時間がもう来る。行くぞ。
    マルス、お前は無理そうならそこの草むらにでも座っとけ。」
マルス「ぼ、僕も行くよ!?君たちだけに美味しい思いさせない!!」
ベレス「待って、まずはこの500mlの水を半分以上飲んでもらうわ。」
マルス「え、何で?!水なんか飲んだらお腹いっぱいになっちゃうじゃないか!」
ベレス「吐く=体の水分と体力が著しく低下する行為なの。だから脱水症状を防ぐためにも水を飲んでもらうわ。
    これは医師命令だと思って?」
マルス「…うう、わかったよ。」

流石元天才医師のベレス。処置が適格だ。

ベレト「では姉さん、俺等は先に入店してるから。」
ベレス「ええ、いってらっしゃい!!」




夢子達はベレトの予約してた焼き肉屋へと入って行った。

店員「スマブラチームさんご来店です!!」

ルフレ「…また、この恥ずかしすぎるこのクソネーミングは…」
アルフレ「先生だよ。毎度最悪なネーミングセンスだよね。反吐が出るよ。」
ルフレ「ベレト、いい加減もう少しマシな名前で予約取ってくれないかい!?
    例の苺狩り時の災難到来じゃないか…」
ベレト「嫌なら外に出ろ。」
ルフレ「ぅっ…。(くそっ、今日に至っては反論しにくい!)」
夢子「まぁまぁ、漸くご飯食べれるし怒ったらダメだよ?
      いっぱい美味しく食べよう?ルフレ!!」
ルフレ「うん…。///」


予約してた団体席に案内されてはしゃぐ剣士男子たち。
もう腹ペコすぎて背中とおへそがくっ付きそうな勢いだ。


ピット「僕いっちばーん!!」
ブラピ「ああああ!!抜け駆けは許さん!!俺がいちばんだ!!」
シュルク「店の中で暴れたらだめですよー。」
リンク「この焼き肉屋独特の店内の匂い…余計お腹空きますね。」
ルフレ「じゃあ夢子。君は僕のと…」
するとルフレがセリフを言い終わる前にベレトが言う。

ベレト「夢子、お前は俺の隣に座れ。」


ルフレ「な゙!!!」


夢子「‥‥?別に良いですけど?」

ルフレ「良くない!!絶対良くない!!(青ざめ)」

ベレトは涼しい顔をしている。

ベレト「夢子も良いと返事を返した。
    …それに今日は俺が全部奢るんだ。
    ー…全ての発言権は俺にある。」

ルフレ「こ、このクソヤニカス教師…!!結局これを狙ってたんじゃないの!?」
ベレト「不満があるならお前は肉を食わずにその辺で野垂れ死ね。」
ルフレ「くぅぅぅ‥‥今日はほんと何も反論できない…」
アルフレ「‥‥プッ。ウケる。もうひとりの僕必死過ぎわろたw」
ルフレ「しかも夢子の右側は壁じゃないか!!
    反対側座ろうと思ったのに!!」
アルフレ「僕は彼女の顔見つめていたいから真正面ねー。絶対もうひとりの僕になんか譲らないー★」
ルフレ「はぁ!?(激おこ)」


因みに夢子達の座る場所は座敷で4人ずつしか座れない。
よって夢子の周りは即決まってしまった。

夢子がテーブルの右下の端(壁際)、そのすぐ左にベレト、ベレトの前にルフレ、夢子の前にアルフレだ。
他のメンバーは隣のテーブルでワチャワチャしている。
ピットとブラピに限っては座る席が安定しない。…子供か。
そして一番最悪な位置に席が決まったルフレの眉間のシワが止まらない。
そりゃ不満だろう。

夢子「なんだか…圧が凄い…」


夢子も少し緊張していた。


そして漸く焼き肉食べ放題パーティーが始まる。





【いいね!!】









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