夢子「そういえば…ブラピ。貴方此処まで何しに来たの?」
ピット「そうだよ、最初から知ってて手伝うつもりで来た訳じゃないんだろ?」
ブラピ「あ、そうそう…ブス、お前にアル兄から預かりもの。」

夢子「げっ」





【アツアツ炎で火の用心!!触れたら火傷じゃ済まされない??2】





アル兄という単語を聞いて固まる夢子。
なんであの男はいつも人を不愉快にさせる才能があるのだろうか。
そんな事も知らずブラピはこう続ける。


ブラピ「なーんか、前に借りてたけど返すの忘れてたから返して来いって言われてさー。
    自分でいけばー?って言ってみたけど、俺じゃなきゃベランダまでいけないからって。」
ピット「んー?どういう事?夢子あの人に何か貸した?」
夢子「貸すわけないじゃない…100歩譲ってもあの人が借り物返してくれるようには…」
ブラピ「だからさ、ほい。」


ブラピは夢子に箱を投げた。
それは両手サイズの箱だった。

ピット「ナニナニ…何入ってるのさ!?気になるー!」
ブラピ「まあ、俺は知ってるけど。」
ピット「じゃあ教えてよ!!」
ブラピ「なーに、開けたらわかる話さ。」

3人ともファイアフラワーを植えることをすっかり忘れて箱を見つめている。
夢子は箱を開ける。
一番最初に視界に入ってきたのは1枚の紙だった。
そこにはこう書かれてた。



《ー使った後すぐ返そうと思ってたけどすっかり忘れちゃった、ごめんね★君の王子様よりー》



そして、

夢子は手紙の下に入ってた布を見て絶句した。
ただの布ではない。

それはヒラヒラとした可愛らしいレースの付いた…
そう、

夢子の愛用の下着だった。


夢子「イ゙ッ‥‥!?!?!///」


顔を真っ赤にして怒りや恥ずかしさやらの言い難い感情が一気に込み上げる夢子。


ブラピ「本来なら俺が元の位置に干して戻して来いって言われたんだけどさー。
    夢子と遭遇したら渡しちゃってもいいよって言われてさ。
    お前、感謝しろよ?あのアル兄が使ってくれたんだ。ちゃんと揉み洗いまでして返してくれて。…有難い話じゃないか。」
ピット「使うって…一体何したの?まさかアルフレが着けるわけじゃないでしょ?」
ブラピ「はぁ?そんな事もわからねぇのか?相変わらずお子ちゃまピット君でちゅねー?ぷっぷっぷ。」
ピット「なんだとー!!(プンプン)」

夢子は渡された紙と下着を握りしめると先ほどまで作業していた土の入ってた袋に投げ捨てた。

顔が真っ赤になって怒っている。
目には涙が浮かぶ。

ブラピ「茹タコみたいだな?アル兄の好意、そんなに嬉しかったのかー?」

ブラピこの発言はは熱した油に水を加えてしまった。

夢子は先ほどピットが持ってたファイアフラワーを拾い持つとブラピに向けた。
彼女は泣きながら怒りで震える手でファイアフラワーを握る。

夢子「数日前に…干してた下着が無くなって…きっと剣士男子達の誰かの仕業だと思ってたら…
      よくもこんな汚い事を…人の下着何だと思ってるの!?」
ブラピ「ちょ、ま、よ、よせってば…そんな物騒なの俺に向けんなよ!?」
夢子「アルフレは貴方が言いなりになる上に高所の作業得意だから行かせたのよ…最低ね!?」
ブラピ「ま、まず落ち着け…それから話を…」
夢子「許せない‥‥あのクソ変態男…!!!」
ピット「夢子!!落ち着いて!!…って、無理だよね…うん、ブラピ、さようなら!別の天界でも元気でね!」
ブラピ「おいおい、人を勝手に殺すな!?ってかマジでこの女コワイんだけど!?おいどうにかしろピット!!」
ピット「ブラピの〜お墓の〜ま〜えで〜♪泣かないでください〜♪」
ブラピ「その歌もやめろ!!!」

夢子「〜〜ッ!!

    ‥‥はぁ‥‥。」

夢子はブラピを思い切り睨んでから大きなため息を吐いてファイアフラワーを持つ手を下ろした。

ブラピ「‥‥ふ、ふぅ、あっぶね。漸く思いとどまったか…。」

ブラピも汗をぬぐう。

夢子「ブラピ、あの男の言いなりになるのは止めた方が良いわよ…。」

夢子は忠告した。
その言葉を聞いて勿論反撃するブラピ。

ブラピ「はぁ!?何でだよ!?アル兄の考えはいつも尖ってて最高なんだぜ!?」
夢子「そこが問題なのよ…。」
ピット「そうだよ、いつも夢子の嫌がる事しかしないし。」
ブラピ「お前それだけアル兄に好かれてんだろ?感謝しかないだろ普通。」
夢子「普通の好意ならどれほど良かったか。」
ブラピ「普通だろ?」
ピット「全然違う!ブラピだって学校でアルフレが夢子に嫌がらせばかりしてるの見てるだろ!」
ブラピ「あれは嫌がらせなのか?寧ろ褒美だろ?!」
夢子「はあ、もういいよピット君。この話はもう止めよう?折角良い気分でファイアフラワー植えてたのに
      一気にコンディション狂わされたわ。」
ピット「そうだ、続きしようよ!!土植えたからあとは模造品のファイアフラワー植えるだけだし!!」
ブラピ「・・・。」
夢子「ブラピ、貴方はもう帰って良いよ。あ、あとアルフレに伝えておいて?《次何かしたら貴方を刺すかも》って。」
ブラピ「うわ、こえー女だな!?」
夢子「わかった!?(マジギレ顔)」
ブラピ「…はいはい。じゃあ俺戻るわ。」

ブラピはベランダの柵を上る。

夢子「ちょ、だからココ50階…!?」
ブラピ「ピット、お前の力…見せて見ろ。そのファイアフラワーどれだけ増やせるか。」
ピット「僕頑張るよー!?君が気絶するほど量産してやるから!!!」
ブラピ「ふっ。」


そうピット会話をするとブラピは柵から飛び降りた。

夢子「えええ!?マジで飛び降りちゃったよあの人!?」

夢子はすぐさま柵の外を覗く。
上にも下にもブラピの姿は無かったー・・・・・。



ピット「あいつなら大丈夫だよ!!」

ピットはまたのんびりと作業を再開していた。

夢子「…ピット君マイペースだね…。」
ピット「ブラピは昔からあんなんだから。」
夢子「はあ…。今日は朝から騒がしかったわ‥‥。」

暫くして夢子とピットは植木鉢にファイアフラワーを植え終えた。
これが無事根付くといいが。
そもそも根っこの概念はあるのかも怪しい。

夢子「…ほんと、実物見てると不思議ね…かわいい見た目で炎吹くんだもん。」
ピット「僕からしてみれば現代のコンピューターの方が不思議だけどね?スマホとかPCとか。
    でも…ありがとう、夢子!手伝ってくれて!
    途中邪魔入ったけど、僕楽しかったよ!!」
夢子「…まあ今回ブラピが下着持ってこなくても何れは分かってた事だったかも。」
ピット「え、何で?」
夢子「何でって…(アルフレは私の嫌がる顔見たくてワザと気づかせて来るに違いないし)」
ピット「はー、お腹空いた!ルフレとリンク朝ごはん作ったかな?」
夢子「そういえばそうだね、ご飯食べよっか!!」


ピットと夢子は家の中に入って行った。
因みに、泥だらけの夢子のパンティーはその後剣士男子の内の誰かが拾って家宝にしたらしい。


結論・男は皆スケベ。




【いいね!!】




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