夢子「アルフレの奴…ほんとムカツク!!」


5時限目の始まる寸前の学校の教室の中。
1人だけジャージ姿で机に座る女の子がいた。
椅子に座り、机に肘を立て怒りで貧乏ゆすりをしてる。


夢子だ。



【こんな不愉快なモノ、この世に存在してはいけないと思うんだけど。1】








夢子はずーっとブツブツと文句を言っている。
その様子を見て剣士男子達が話す。






ピット「ねえ、夢子またジャージ着てるけど‥‥もしかして…」
シュルク「あー…何かまたアルフレに悪戯されたらしいですよ。」
ピット「ええ!?また!?今週何度目?!」
リンク「3度目ですね。しかも毎週そのくらいの頻度で被害に遭ってます。」
マルス「僕の可愛い夢子にこんなことするだなんて‥‥!!許せマジ」
アイク「全く、アイツも飽きないもんだな。ん‥‥??ルフレ?どうした?」


カチカチカチ…ギギギギギ・・・・・カチカチカチ…


アイクの視線の先にはカッターナイフを出したり入れたりしてるルフレだった。
目が完全に血走ってる。

ルフレ「…もうひとりの僕だから、僕がきっちり落とし前つけないとね…そろそろアイツの息を止めないと…??ギムレー共々奈落の底に…いや、奈落なんて甘いものじゃないよ…もっともっと暗い闇の中さ…」


黒い笑みを浮かべるルフレ。
殺気が辺りを漂う。

アイク「おいおい…目がヤバいぞ。」
ピット「夢子、大丈夫?髪も濡れてるしいつか風邪引いちゃうよ…?」
夢子「大丈夫。…はあ、いつまでこんな事してくるんだろ。」
リンク「あいつからは歪んだ愛情を感じますよね。」
夢子「歪んでなくても受け入れる気なんてないんだけどね。」
マルス「僕がボディーガードしてあげよっか!?」
アイク「流石に四六時中一緒に居るわけにはいかないだろう。」
シュルク「実際僕らの少しの隙に付け込んで夢子にちょっかい出してますからね。元々神出鬼没だし意外と難しい…」


ルフレ「大丈夫、僕がアイツを殺せばいい話だから。…何、簡単だよ。このカッターで奴の動脈さえぶった斬れば‥‥」


夢子「そんな事したらルフレが人殺しになっちゃうからね!?そういうのだけはダメだからね!?
        私、ルフレが犯罪者になったら…耐えられないよ…?
     それにアルフレを殺したらルフレの存在だって…そんなの嫌!!」

ルフレ(可愛い。)

アイク「まあ…俺たち元の世界で何千何万と敵兵を殺してきてるけどな。」
ルフレ「…わかったよ、君の悲しむ顔だけは見たくない。ここでは人殺しにならない様に努力するよ。」
夢子「分かってくれたら嬉しいな!」

ルフレ(結婚しよ。)

マルス「でもピンチの時は直ぐ僕らに言うんだよ?僕のこのマーベラスコンビネーションで軽く吹っ飛ばすから!!」
夢子「ありがと!でも、私も何も考えてないわけじゃないんだ。」
マルス「そうなの?」



夢子「私ね…アイツに、復讐しようと思ってるの。」



夢子は黒い笑みで笑う。
彼女のこんな顔は珍しい。

ピット「夢子がいつも以上に怖く感じる…」
シュルク「基本いつも優しいですからね。」
リンク「まぁ怒ってても可愛いですし?」
アイク「それな。」


夢子「私ね、色々考えてて…実はアイツの嫌いな物、ベレト先生から教えてもらったの!!」
ルフレ「アルフレの嫌いな物?」


夢子「あいつね…実は、梅干しが大嫌いらしいんだよね。」


ピット「えー!?おにぎり最強の具だよ!?」
夢子「大変だったんだよねーこの情報貰うの。ベレト先生、《今度二人きりで会うなら教える》とか言うし。」
ルフレ(あの変態教師…ちゃっかりデートの予定立てていやがる…)


夢子「まあそんなこんなでアイツの嫌いな物知れたから…あとは念入りにもう一つ苦手な物を用意して…。
        アイツ、光も好きじゃないらしいのよね。眩しいのがダメみたい。
        まあ物ではないのかもだけど、使えるよね?」



ルフレ「光か…確かに苦手そうだね。アイツ邪のオーラ凄いもん。基本闇属性だしね。」
夢子「でしょ!?これもベレト先生から条件付きで教えてもらっt…」
ルフレ「待って待って!?まだ条件あったの!?…君、まさかあの教師から変な提案を受けてないだろね?」

夢子「変って言うか、普通かな?《高級ホテルあるから休日に遊びに行こう》って言ってたけど…。」

ルフレ「ダメー!!ダメダメ!!!絶っっっ対ダメ!!!」
夢子「どうして?バイキングで高級スイーツ食べ放題プランあるらしいよ??
        私折角ただでケーキ食べれるしいいかなって思ってるんだけど。
        だって凄くない!?普段食べれない高級スイーツ…こんな機会滅多にn…」
ルフレ(いや、その前に君が食われるって!!危機感持ってくれ夢子!!)

ルフレが夢子の身の危険を感じていても夢子は気にせず作戦を話す。

夢子「…ま、そんなこんなで色々あったけど、《対アルフレ復讐計画》は地道に練ってるの!」
ピット「でも、本当に大丈夫かな?」
夢子「…?どして?」
ピット「アイツって…なんだかいつも隙が無いっていうか。不気味だし。」
リンク「確かに。いつも余裕そうに笑ってますしね。」
夢子「うーん。でも、折角弱点分かったし、どうにかしたいんだよね。」
シュルク「本当に大丈夫ですか?」
夢子「どうにかうまく立ち回るよ!私だって戦えるんだから!」
ルフレ(愛してる。)
マルス「まあ、危なくなったらすぐ僕に言ってね?この俊足で駆けつけるから!!」
夢子「ありがと!私頑張るよ!」
アイク「梅干し食いて…。」


夢子の復讐の時は一刻一刻近づく。

次、アルフレが彼女に手を出したとき、
その時が彼女の復讐の時だ。





【いいね!!】


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