夢子達はハウスの中に入る。
目の前には完熟した苺が沢山実る。
まるで赤い宝石のように。
これは早速食べなければ。




【甘酸っぱいのは恋だけじゃないから恋みのりを食すのです。2】



苺農家さんたちが入り口でヘタを入れる容器とシロップを配ってる。
定番の練乳と甘党に人気なチョコだ。

夢子は練乳を選んだ。
手も消毒して準備万端!!

早速苺の生る通路へと踏み込む。
完熟苺が目の前に沢山。

夢子はひとつ手に取ってみた。

そして1番最初は練乳を付けずにそのままで食べてみた。

パクッ・・・

夢子「ンンンー!!!美味しい!!///」

夢子は一気に幸せ最高潮になった。
こうなったら止まらない。
食べ進めている内に5分で10個も食べてしまった。


夢子「何この苺…甘くて美味しすぎるーー!!
        皆も食べてる??」

夢子が顔をあげて周りの通路を見ると剣士男子たちもそれぞれ苺を味わっていた。

夢子「今度は練乳つけて食べて見よっかな?」


夢子は苺をまたひとつ手に取ると練乳を付ける。
そして口に運ぼうとしたその時だった。

パクッ・・・


食べたのは夢子ではなくアルフレだった。

夢子はゾッとした顔で固まる。
アルフレは横から夢子の苺を横取りしたのだ。

アルフレ「…ふーん、この白いの付けたら甘いけど酸味がマイルドになるね。意外といけるかも。」
夢子「…ねえ、そういうのやめてくれない?迷惑なんだけど。」
アルフレ「なんで?此処では苺食べ放題なんだろ?」
夢子「そうじゃなくて…」
アルフレ「折角なら美味しく食べたいでしょ?」
夢子「だったら自分ので食べればいいじゃない?」
アルフレ「この白いのとチョコは別料金発生するOPだったみたいだから僕は遠慮したんだよね。
     …でも君が美味しそうに食べてるの見たら食べたくなっちゃった。」
夢子「‥‥他の男子達から分けてもらってよ?」
アルフレ「嫌だね。誰が野郎なんかと共用する?…ねえ、今から食べ終わるまで僕と一緒に…」


ここで救世主のルフレが登場するが
何故かアルフレの謎の優勢が変わらない。

ルフレ「アルフレ…君って奴は…いい加減彼女から離れてよ。(怒)」
アルフレ「はぁ、煩いよ…君はあっちで苺食べてなよ。僕は今夢子と苺食べてるんだから。ね、夢子。」
夢子「ルフレ‥‥!この人怖い…!」
アルフレ「君、苺好きなんだろ?僕の事は気にしなくていいから食べ続けてよ。」
夢子「じゃあもう少し離れてくれない?…なんで密着する必要あるの?」
アルフレ「いいんじゃん。減るもんじゃないし。」
ルフレ「夢子が嫌がってるんだから離れてよ。」
アルフレ「じゃあ君が僕しか見えなくなるように念じてみるよ。
     君の好きな苺も赤色で…僕の瞳も赤色だろ?ほら、好きな物は一緒なんだから。」
夢子「意味わかんない!!(ドン引き)」
アルフレ「嗚呼…やっぱ僕は苺より君を…」
ルフレ「アルフレ、どうやら本気で殴られたいらしいね…?」
アルフレ「暴力はダメだよ?ここは公共の場。休日だから子供連れのファミリーだっているんだから。
     …僕だっていつもみたいな酷い事、今日は遠慮するつもりさ。」
ルフレ「いつも酷い事してる自覚はあるんじゃないか…」
夢子「貴方はもっと反省したほうがいい。」
アルフレ「何を?」





するとここで苺農家さんがアナウンスをした。

苺農家のオバサン《スマブラチームの皆さんー、残り15分です!!》


マルス「ちょ…スマブラチームって名前で予約したの?!
    なんかこの上なく恥ずかしいんだけど…!?もっとマシなのなかったの!?」
アイク「先生が予約したらしい。」
リンク「うわー…ネーミングセンス皆無…」
シュルク「まあ、僕たちも似たような感じになる気がしますが。」

ピット「夢子ー!!苺沢山食べたー??って、ルフレとアルフレもいる…3人で仲良くしてるのかな?」





ルフレ「いい加減あっち行ってよ。もう時間無いんだから…」
アルフレ「ふーん。じゃああっち側で食べてこようかな。」

アルフレが向こう側へと歩きだした。
夢子は一息つく。
すると、突然彼に腕を掴まれた。
驚く間もなくアルフレは夢子になんと、接吻をしてきた。


夢子「んん!?!?///」

ルフレ「ちょ、はぁ!?おま、何を!?」


夢子もルフレもその場で固まる

アルフレは夢子から離れると耳元で囁く。

アルフレ「何って…フフ、見て分からない?あ、そうそう、ここの苺の品種はね、《恋みのり》って言うんだって。
     甘酸っぱい恋みたい味だってね。
     …でもやっぱり僕は君が美味しいと思うな。甘酸っぱくて後引く甘さ。
     甘美だよね。そして何よりも可憐。君もそう思わない??フフフ…」

ここでルフレがキレた。
色んな恐怖を感じて固まる夢子を見て珍しく激高する。


ルフレ「お前…いい加減に…!!」


ここでアナウンスがなる。

苺農家のオバサン《スマブラチームの皆さん、収穫は此処で終了ですー・・・》



無情にも苺狩りのタイムリミットが来てしまった。

メンバーはぞろぞろと出口に進む。

ルフレとアルフレは夢子の挟み睨み合ったまま。




ピット「夢子達〜!もう終わりだよ〜!帰ろ〜?」


この空気は非常に気まずい。



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