ピット「僕、思ったんだけどさ…」


この何気ないピットの発言から事態が変化する。




【ねぇ、笑ってみて、思いっきり変な顔で!】











ピット「アイクって、あんまり笑わないよねー。」










ピットが大好きな煎餅を齧りながら呟く。


マルス「あ、そういえば…僕もアイクが笑ってるのあんまり見たことないかも。」
シュルク「ほんと、そうですね。アイクっていつもムッとした顔してますよね。」

リンク「なんかクールなキャラって定着してますよね。」
ルフレ「お腹かかえて爆笑してるアイク、見て見たい気もするね。」



アイク「…お前等言いたい放題だな。」


アイクはいつも通りの眠たそうな顔で文句を言う。
そんなアイクを夢子が加勢する。

夢子「そうよ?愛想って無理に振りまかないほうが良いわ。」
ピット「ならおまるすはダメダメだね!いつもフワフワしてるもん。特に女性に対して。」
マルス「ああ!今軽く僕の事ディスったね!?‥それに僕は夢子しか女性と認識してないよ?」
ルフレ「夢子の事落とそうと考えてるならそれは大間違いだからね…?」
ピット「わわ、ルフレの眉間にシワが…。」
シュルク「夢子さんの事になると凄く揉めますよね、このメンバー。」
リンク「なんだかんだで皆夢子さんの事好きっこですから。」

そしてピットがついに引き金を引く。



ピット「ねー、アイク、笑って見せてよ!」



アイク「…は?」
マルス「そうだよ、今から皆で面白い事してみせるから、笑ってよ!」
アイク「お前等…無茶ぶりにも程があるだろ…。」
ピット「じゃあ一番手は僕ね!…どせいさんの真似!」

ピットが鼻を膨らませる。

アイク「…ああ、似てるな。多分。」

アイクはいつも通りの顔だ。

ピット「えー、全然笑ってくれないじゃん!」
マルス「じゃあ次僕ね!」

今度はマルスがアイクを笑わせにかかる。
マルスは押し入れからラマのぬいぐるみを持ってきた。
そしてまたがる。

マルス「白馬の王子様♪」


アイク「・・・。(真顔)」
マルス「ええ、一言も出ないの!?カッコイイー!!イケメン!!って褒めてくれたって良いんだよ?夢子みたいに!」
夢子「私何も言ってないけど。」

シュルク「なんか流れ的に僕ですか…?ええっと…面白い事…」

シュルクも棚から何かを出してきた。
それは白い軍手だった。
そして右手にはめた。

シュルク「ま…マスターの真似!」

アイク「…お前失礼だな…同じことマスターの前で出来るか?」
シュルク「…無理です。(涙目)」

ピット「あああ!ルフレとリンク料理してる!」
マルス「さては…アイク笑わせ大作戦★から逃げたね?!」
リンク「そんなくだらない事に時間費やしたくないので。」
ルフレ「うん。夢子の為に美味しい料理作らなきゃ。」
ピット「もー!」


夢子「わ…私も何かした方が良いのかな?」
ピット「お、夢子なら何かが起きそう!」
夢子はアイクの目の前に座り、アイクの顔を見つめる。
夢子は必死に笑わせる方法を考えていた。
見つめられているアイクに少しづつ変化が現れる。

アイク「・・・。」
夢子「皆いつも笑ってるから笑わせようと意識した事無いのよね〜。」
アイク「・・・。」
夢子「でもアイクの場合怒ってるとか機嫌悪いとかじゃないのよね。」
アイク「・・・///」
夢子「やっぱり性格の問題だと思うのよね。」
アイク「夢子。」
夢子「なぁに?」



ガバッ




アイクは夢子を抱きしめた。
その姿をみた他の剣士男子が固まる。


夢子「ちょ、アイク!?///」
アイク「すまない…お前が可愛すぎてつい。」

ピット達も予想外の事態に泡をくってるが
キッチンに立っていた二人がものすごい殺気帯びている。

ルフレはおたま、リンクは菜箸を片手にアイクを睨む。
彼らが持つと何故か武器に見えてしょうがない。

アイク「…笑うのは苦手だが、お前になら笑って見せたい。」
夢子「じゃあ今度ふたりきりのときに笑って見せてね?」
アイク「多分な。」
ピット「ああ!僕も見たいのに!」
アイク「お前はダメだ。煎餅でも食っとけ。」
マルス「ブーブー!」





因みに・・・

今日の料理は肉料理だったらしいが

アイクの皿にだけ肉が一切入ってなかった
らしい




【いいね!!】



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