君とふたり、いつまでも…









【手をつないで、一緒に歩こう。君といるだけですべてが輝いて見えるから。】







ルフレと夢子は舗装のされていない道を歩いていた。
今日は森に用事がある。
夢子の個人的な用事だがルフレが一緒に付いてきている。




夢子「私一人でも良かったのに…お節介なのね?」
ルフレ「だって森にはモンスターがいるんだよ!?か弱い女性をひとりで行かせるなんて。」
夢子「でも私のほうが強いもん。この辺だと精々スライムくらいでしょ?」
ルフレ「いや、スライムを甘く見ないほうが良いよ…あいつらはちょっとね…」
夢子「???」
ルフレ「で、森に用事ってどういうことだい?」
夢子「うんとね…薬草の仲間なんだけど、珍しい花が自生してるの。
      私、花とか好きだからこっちの世界の花に興味あって。」
ルフレ「ふーん、それで探しに来たんだね?君も乙女だね!」
夢子「む、失礼な…今まで何だと思ってたの?」
ルフレ「女神☆」
夢子「貴方って隙あらばすぐ口説くね?貴方だけに限らず皆そんな感じだし。」
ルフレ「僕は君だけにだよ?」
夢子「ルフレってFEの世界では好きな人いなかったの?」
ルフレ「うーん、アプローチしてくる子はいた気がするけど…興味なくて。
    あっちの世界では僕は軍の指揮をとるのに必死だったからね。
    女のコがどうとかぶっちゃけ考えられなかったよ?」
夢子「クロムが言ってる通りなのね〜。」
ルフレ「ぬ、クロム僕の事何か言ってたのかい!?」
夢子「ああ、悪口じゃないよ?ルフレの事ヨロシクな〜って言ってたから。」
ルフレ「ふう、なんだ、そういうことか…」
夢子「ルフレとクロムってお互い信じあってるよね。
     ‥私沙羅とそういう関係だと思ってたけど、全部勘違いだったみたい。」
ルフレ「沙羅、日本ではとても良い子だったじゃないか!
    きっと邪竜の瘴気が心にあるせいであんな風になってるだけだよ!」
夢子「…そうかな?全部私の勘違いじゃないかな?
      それでも、私は彼女とダークにぃを救いたいって思ってる。
      一方的かな…もしかしたらそんな思さえ迷惑なのかも。」
ルフレ「口で言うより彼らの本心はそんな事思ってはないと僕は思う。」
夢子「ほんと‥?」
ルフレ「皆君の事好きだから。沙羅だって心の底から憎んでたのなら
    日本にいるうちに君から離れていったはずだよ?
    彼女はずっと君のそばにいた。僕たちファイターよりずっと長く。
    これは事実だよ。紛れもない事実。」
夢子「…そうだといいな。あ、そろそろ森の中よ!
      花は蒼くて湿気た場所に生えてるらしいの。
      私も図鑑でみただけだからすぐには見つけられないかもだけど…」
ルフレ「それじゃあ川の側にあるんじゃない?少し進んだ場所に小さな小川あるよ。」
夢子「ほんと!?じゃあそこいこ!」



ルフレと夢子小川へとやってきた。
小さい川だが流れがあり、水は透き通って輝いている。

夢子「えっと、岩の側に…あ、あった!」
ルフレ「おお、本当かい!?こんな早くに見つかるなんてついてるよ!」
夢子が花に近寄った時だった。
岩の影から何かが飛び出す。

夢子「え!?」

そこにはスライムが居た。
大きさはかなり大きい。

夢子「ヒッ…こんなところにいるなんて…!?」
スライムは夢子に液体をかける。
夢子はそれをもろに喰らってしまった。
ルフレは直ぐにスライムを剣で切り裂く。
スライムは死んでしまった。

ルフレは夢子の無事を確認する…はず、だったが。
顔を突如真っ赤にさせるルフレ。

夢子「ルフレ…!助かったわ、ありがとう!」
ルフレ「…///。」
夢子「どうしたの?顔真っ赤よ?」
ルフレ「その、夢子…凄く言い辛いんだけど






    
    服が、溶けてる。」




夢子「え‥‥!?」





夢子はすぐさま自分の服を確認する。
夢子「ほ、ほんとだ、服が溶けて下着が‥///」
ルフレ「…ふむ、悪くないシチュエーションかも…。と、いうかこれを待っていた(ジーッ)」
夢子「ちょ、ルフレ…こっち見ないでよ!ケダモノ!」
ルフレ「これでケダモノにならない男は男じゃないよ?」
夢子「そういう問題じゃないの!うう…恥ずかしい。」
ルフレ「はい、コート貸してあげるよ!」
夢子「あら…意外と優しいのね?いつもならすぐ襲ってくるだろうに。」
ルフレ「ここ野外だし、女性をこんな場所で襲うわけないじゃん!」
夢子「いや、前に何度か野外でも襲われてますが。」
ルフレ「それとも…君がそれを望む?(ニヤリ)」
夢子「ヒイイ…そういう意味じゃないもん!冗談きついわよ!?」
ルフレ「半分本気だけどね。」
夢子「もー‥‥。薬草採れたしそろそろ帰ろ?」
ルフレ「そうだね、夜の森は危険だし。」
夢子「私は貴方に危険を感じてるわ。」
ルフレ「ん?何か言った?」
夢子「…別に。」
ルフレは夢子に手を差し出す。
夢子「…どうしたの?」





ルフレ「手、繋いで帰ろう?」







夢子「そんな、子供じゃあるまいし…。」
ルフレ「ダメかい?」
夢子「ふう、わかったわよもう。その代わり城に付いたらすぐ手離してよ?」
ルフレ「えー、リンク達に見せびらかしたいのに。」
夢子「今日は早く帰ってお風呂入って寝たいの。
      っていうか、スライムに溶かされた服、貴方から貰った大事な服なのに…。」
ルフレ「ああ、それなら心配しないで。仕立て屋にストックあるから。
    何回破けてもいいよ☆」
夢子「どんだけ…。」
ルフレ「でもやっぱり君の体温は心地良いな。この温もりを僕はずっと感じていたい。
    日本に行ってこの世界に来て改めて君の大切さを知ったよ。
    クレイジーやアルフレに君を渡さない。絶対に…!」
夢子「頼ってるわよ?」
ルフレ「ほんと?僕って頼れる男性かい?!」
夢子「ええ!!!」
ルフレ「嬉しいな、クロムには軍の指揮以外は少し頼りないって言われてたから
    正直凹んでたんだよね。」
夢子「そんなことないわ。この大きな手で私の手を握ってくれて…その手でいつも守ってくれて。
      …私は貴方の事信頼してるし頼りにしてるから…
      だから、いつまでも側にいてね?」
ルフレ「…夢子。」
夢子「ん?」





ルフレ「今日一緒に寝よう?」







夢子「…!!バカ!そういう意味じゃないって!///」
ルフレ「夜の僕も頼れるでしょ?思う存分頼っていいんだよ?
    っていうか今の【側にいてね?】って言った時の顔、やばい。可愛すぎるから。
    今夜は君を寝かさない…!」
夢子「結局そうなるのー!?このヘンタイ!」
ルフレ「望み通りずーっと側にいてあげるよ☆ずーっと、ね?」

夢子「う〜///」


そんなこんなのやり取りを続けてるうちに城に到着した。
その日の夜のふたりはお楽しみだったらしい…(?)


【いいね!!】



目次

[ 53/150 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]