【雪だるま+温かい湯気=?】




とある寒い冬の日。
外は吹雪で荒れている。
窓ガラスが強風でガタガタと揺れる中
夢子は城のバルコニーで一生懸命何かを作っていた。
そう、雪だるまだ。
バルコニーの隅に降り積もった雪で小さな雪だるまを作ってた。
ルフレ「夢子、何してるの?」
夢子「え、ルフレ!?なんで部屋にいるの!?」
ルフレ「何度も呼んだけど返事ないし鍵開いてたから入っちゃった☆」
夢子「今夜中よ?こんな時間帯に女性の部屋無断で入るだなんて…。」
ルフレ「まあ下心がゼロかと聞かれるとそうではないかも。」
夢子「相変わらずマイペースね…。」
ルフレ「雪だるま?」
夢子「…隠れて作るつもりだったのに…見られた…恥ずかしい。」
ルフレ「いいじゃん!君も子供っぽくて可愛い一面あるんだね。まあいつも可愛いけど。」
夢子「またそうやってからかう…。」
ルフレ「さ、そろそろ窓閉めよう。夜中は余計冷えるから。
    そうだ、ダイニングに行こう!僕がホットチョコ作ってあげるから!」
夢子「ほんと!?丁度温かい飲み物飲みたかったんだー!」
ルフレ「じゃいこう。雪だるまもこの寒さじゃすぐには崩れないよ。」
夢子「うん!」





夢子とルフレはダイニングに居た。
夜中の0時過ぎ。ファイターや城の者達は勿論就寝中なので
城の中はとても静まり返っている。
ルフレは早速キッチンでホットチョコを作り始めた。
夢子はテーブルにつき冷たくなった手に息を当てる。
ルフレ「相当寒かったんじゃない?鼻真っ赤になってるよ。」
夢子「流石にね…此処の冬、日本の冬より結構レベル高めよね…。」
ルフレ「なんでも上には上がいるっていうしね。」
夢子「思ったんだけどルフレっていつから料理するようになったの?」
ルフレ「僕は元居た世界でもたまに作ってたんだけど…
    当時の料理、クロムに食べさせたら
   『なんだこれは…鉄が錆びた味がする…』って言うんだよ!?
    酷くない!?そんな例えある!?(ムキーッ)」
夢子「あーなんかその話FE勢から話少し聞いたことあるかも?
      でも結果成長したじゃない!凄い成果だと私は思うよ?
      今じゃ誰にも負けないくらい美味しいもの!」
ルフレ「リンクより、美味しいよね?」
夢子「うーん正直どっちも同じくらい美味しいと思うけど…
      ここは貴方の顔たててみようかな?」
ルフレ「フフ♪僕が勝ったね〜嬉しいなぁ!」
夢子「油断してたらすぐにリンクが勝つよ?気を付けてね?」
ルフレ「僕は軍師、ちゃんと計画は練ってるから。さ、出来たよ!」

夢子の目の前にルフレがホットチョコの入ったマグカップを置く。
温かいカップからは湯気が天井へと向かって伸びる。
夢子はホットチョコを啜った。

夢子「ふー甘くて美味しい‥!癒されるなぁー。」
ルフレ「美味しい?そうだ、僕にも飲ませて?」
夢子「え、私が飲んだやつよ?」
ルフレ「いいからいいから♪」
ルフレは夢子からカップを奪うとホットチョコを啜る。
ルフレ「ほんと、甘くて美味しいね〜我ながら上出来。」
夢子「温かいミルクにチョコ溶かすだけでしょ?
      …それに間接キスなんですが。」
ルフレ「うん!だから余計美味しいの!」
夢子「またからかうの?…ほんとやめてよねー。」
ルフレ「あ、良い提案があるんだけど。」
夢子「何よ…?(ろくでもない事100%だなぁきっと。)」
ルフレ「寒い日は人肌で温めあうのが一番じゃない?」
夢子「やっぱり…。」
ルフレ「さっきバルコニーで夜中に寂しく雪だるま作ってた事、皆にも言おうかな?」
夢子「ちょ!私を脅す気!?」
ルフレ「たまには意地悪してみたくて。」
夢子「ムードとか考えてよね…」
ルフレ「今の僕たちには十分理由はあると思うけど。」
夢子「…バカッ。」









今夜の接吻は甘い甘いチョコの味がした。





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