一目見た時からずっと、ずっと思い焦がれて焼け落ちそうで。
ずっと、ずっと貴方の事ばかり考えてる。







【あなたの翼がとても美しいから、切り落として剥製にしようと思ったんです。】
※この夢はルミレ視点で物語は進みます。







クレイジー様によって作り出された私。
この身体には血は通ってはいない。
造られた存在。人形。しかもガラクタ。
クレイジー様に忠誠を誓いずっと隣を守っていた。
でも、
私は出会ってしまった。
ルフレさん、貴方という光に。






貴方に出会った日からこの胸のときめきが止まらない。
姿を想像しただけで顔が熱くなる。
でも不思議。
この世界の彼、アルフレを見てもなんとも思わない。
彼は彼であって、彼じゃないから。
根本的に何かが違う。
アルフレには全面的に【優しさ】が欠けてる。あの人には情というものが無い。
それにドがつくサディスト…彼とは全然違う。
顔は同じでも性格や内面的なものが全然違う。
そう。全然違う。
彼は太陽の様に温かくて、その瞳には迷いが無い。
的確な指示をだす彼の姿を見ていると胸がときめく。






でも、そんな迷いのない瞳に映るのは私ではく夢子さんという女性。
あの子の何処がいいの?
あの子に有って、私に足りない物はなに?
クレイジー様と同じように貴方も【命の宿る臓器】が無いとダメなの?
子を産めないと、貴方もダメなの?
そんなもの、本当に要る?何所まで大切なの?
私には両親というものは無いから親子愛なんて想像出来ない。
家族もいないから兄弟愛なんてものも分からない。
クレイジー様が造った人形だから。
神を産む為に生み出され、神が宿らない器は切り捨てられる。
クレイジー様も今はあの子にしか眼中にない。



でも、貴方となら愛というものを理解できるかもしれない。
私のやっと見つけた運命の人。
貴方の瞳に映るのが彼女ならば、私は彼女を排除して貴方の瞳に映させて見せる。
沙羅も夢子さんの事を邪魔に思ってる。
以前は心友だったのでしょう?
けれどその結果がこれ。儚い現実ね。







ルフレさん、待っていて?すぐに貴方を落として見せましょう。
男性で私の魅力に勝てる人はいないのよ?
あんな娘より私が貴方の隣に立つのが相応しいと証明させてみせる。
貴方の翼は美しい。
私には眩しすぎる程。
そして白くて柔らかくて温かいの。
羽ばたく前に剥製にすればずっと、近くで見ていられる。
ずっと、ずっと、永久の時間を過ごせる。
そうですよね?ルフレさん。
私は絶対貴方を手中に収めて見せますから。













絶対に、ね。




【いいね!!】




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