いたずらな風に耐える一輪の花は。2】※ヤンデレサイコパス要素有。





夢子「…!どういう意味!?」
アルフレ「そのまんまだよ。君が考える程周りは君の事思ってないって事。
     だってそうでしょ?今だって君は一人、そして目の前には僕。
     クズファイター共は一人の女ですら守り切れないほどの軟弱さ。
     フフ…笑いが止まらないね。
     そして君はこれから僕に甚振られる。そういう運命なんだ。」
夢子「嫌だ…きっと誰か来てくれる…!」
アルフレ「君も強いのか弱いのかわからない人間だね。
     今の状況だと弱者でしかないのは確実だけど。
     さあ、僕に黙ってついてきてくれないかい?
     それともまだ抗ってみる?
     強風に抗う一輪の花のように。
     既に散る運命は決まっている。その花が君だよ?」
夢子「私はまだ戦える…!」
アルフレ「うーん御飯事はここまでかな。僕も少々時間が惜しいんだ。
     君には眠って貰うよ?こういう時の為に薬作ってたんだよね。」

アルフレは夢子の顔面に粉末の薬をかけた。
夢子「あれ…意識が…遠くなって…」


夢子は倒れた。
アルフレはそんな眠りについた夢子を抱えると森の奥へ進んだ。
アルフレ「今日は大収穫だ♪このまま隠された僕の拠点へ連れて行ってあげるよ。」
夢子「うっ・・・。」





一方城ではファイター達が騒いでいた。
夢子が外に出かけた切り帰ってこないと。
それに夢子の出かけた場所がわからない。
もう陽は落ちかけている。

ルフレ「誰も夢子の行き場所わからないって…!?」
リンク「俺も話は聞いてないです…どこに行ったんだろう…。」
ルフレ「くっ…もしも何か危ない目に合ってたら…僕はどうしたらいいんだ…。」
ルキナ「軍師、もう少し待ってみましょう。流石に月が上がるまでには帰ってくるかもですし。
ルフレ「ああ、僕も冷静にならなきゃね。夢子は小さい子供じゃない。
    保護者みたいなことしたらいけないんだろな…でも、心配なのは心配なんだ。」
カムイ「大丈夫ですよ、夢子さんならきっと大丈夫…。」







夢子は目を覚ました。
辺りを見回す。
どうやら洞窟を改造した暗い地下のような場所に自分が隔離されてるのに気づいた。
夢子「私は花を摘んで森に入って…アルフレと戦って…」
変な薬を浴びたせいで頭が少々クラクラする。
夢子「以前みたいな手枷や足枷はない…?」
自由に動ける。
でも、視界があまり良くない。
所々たいまつの炎の明かりがあるくらいで洞窟全部を照らすような光はない。
夢子は足音に気付いた。
アルフレが来たのだ。

アルフレ「起きた?…目が覚めなかったらもう少しで水の中に顔沈めてみようかなって思ってたんだけど。
     起きちゃったか…んーちょっぴり残念。」
夢子「私を元の場所に返して…!」
アルフレ「返してって言って素直に返す悪人いると思う?居たら奇跡だね。」
夢子「…貴方の本当の目的は何?私と遊んでる暇ないんじゃないの?」
アルフレ「どうなんだろね。指示通りに動くのも結構苦だからね。
     僕には最終的な目的があっても小さい事も多いから。
     ‥‥今は目の前の獲物に集中したいんだ。」
夢子「私と話すのが目的なのね?」
アルフレ「話すのもいいけど君の表情が見たいんだ。
     苦痛で歪む顔。ね、楽しいでしょ?」
夢子「意味が分からない…」
アルフレ「じゃあ理解させてあげるよ。」

アルフレが夢子を押し倒す。
夢子は慌てて暴れようとする。
しかし先ほどの粉薬の影響か体に上手く力が入らない。
アルフレは夢子を手を掴む。
夢子「…!」
アルフレ「さあ、君の美しい悲鳴を聞かせて?」





アルフレは夢子の右手の人差し指をへし折った。




ボキッ・・・!!


夢子「!?い、痛いっ!!!」




鈍い音と共に夢子は叫びをあげる。
痛みで表情が大きく揺れる。
それを見たアルフレは息を荒々しくした。
アルフレ「そうそう、その声…!苦痛に歪む表情…堪らない…!はぁはぁ…良いよ夢子。」
そして隣の指へと手を動かすアルフレ。




そして





今度は中指の骨を折る。




ボキッ・・・!!!!!


夢子「いやあああああああああああああああああっ!!痛い!!!」

鈍い音と共に夢子の絶叫が響く。


アルフレ「んー!良い…!君の叫び声堪らなく好きだよ‥!
     痛いかい?苦しいかい?この誰も助けの来ない場所で君は痛みの快楽に落ちるんだ…!」

夢子「お願い…もうやめて…本当に…痛くて辛いの…」

夢子は絶望の表情で泣いていた。
希望など打ち砕かれた、絶望の表情。

アルフレ「指2本で終わりかい?…じゃあ僕のモノになってよ?そしたら手加減してあげる。
夢子は突然の強烈な痛みのせいで思考回路が麻痺してしまった。
夢子「わかった…わかったから…もうやめて…本当に…やめて…」
アルフレ「君の指と根性へし折れて僕は爽快だよ!
     これからは二人だけの世界作ろう?
     恐怖と絶望満ちた未来しか待ってない世界を。
     ああ、甘い物もたまには、ね。苦いものばかりじゃ辛いから
     君が完全に折れないように適度に糖分補給してあげる。」
夢子(ルフレ…また貴方に…会いたい…)


夢子の頬に涙が伝う。




そう、
1度踏まれた花は生き返らない。
そして誰にも見つけられずそのまま枯れる。
泥まみれになって。
それが運命。



【いいね!!】


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