【序章 聖騎士誕生】


【ワールドマップ上】

ユグドラル大陸の中央に位置する大国 グランベルは、十二聖戦士の一人、 聖者ヘイムによって建国された。

この国には ヘイムの子孫である王家の他に、 やはり聖戦士の血をひく 六つの公爵家があり、 広大な領地と軍隊を有する 公国の当主として、 王国に従属しつつも独自性を保っていた。

王国の政治は 老いたアズムール王に代わって、 才知あふれるクルト王子が取り仕切り、 王子の信任厚い シアルフィ家の当主バイロン卿が、 ユングヴィ家のリング卿とともに、 これをたすけていた。

宰相の任にあった フリージ家のレプトール卿は、 自分の地位がおびやかされることに 危機感をおぼえ、 強欲でしられる ドズル家のランゴバルト卿をさそって 反王子勢力を形成。

ヴェルトマー家の若き当主 アルヴィス卿は、 国王を守る近衛軍指揮官の立場から 政治には関与せず、 エッダ家のクロード神父だけが、一人、 国の危険な状況に不安をおぼえていた。

そんなおり、 東方より危急の知らせがとどく。

イード砂漠の友好都市ダーナが 東の蛮族イザークによって侵略され、 住民が虐殺されたというのである。

蛮族、罰するべしとの声が国中に満ち、 やがて、イザーク討伐の決定が下された。

クルト王子は、 年老いた父王アズムールに代わり、 国中の諸侯を率いて出陣。

そのかたわらにはつねに、 勇壮な武人として知られる バイロン卿の姿があった。

遠征軍が出た後のグランベルには わずかな兵しか残らなかったが、 国境を接する西のアグストリアと 南西のヴェルダン王国とは 同盟の関係にあり、 後顧のうれいはない筈であった。

しかしその期待は、 あっけなく裏切られた。

ヴェルダン王国の大軍が 王子ガンドルフに率いられて、 突然、国境を突破し、 ユングヴィ城を包囲したのである。

ユングヴィ家の留守をまもっていたのは その娘、エーディンただ一人。

父、バイロン卿から国の守りを託され わずかな部下とともに城に残った シアルフィ公国のシグルド公子は、 この知らせに、がくぜんとする。

エーディン公女とは幼なじみであった。 「彼女を蛮族の手に わたすわけにはいかない」 シグルド公子は、 すぐさま出陣の決意をした。

グラン歴 757年・・・ こうして運命の扉は開かれた。

それがやがて 恐ろしい出来事のまえぶれとなる事も、 この時は誰一人として 知る由もなかったのである。







【序章 聖騎士誕生】


《オープニング》

“ユングヴィ城”

(ヴェルダン軍がユングヴィ城を包囲する)


(ミデェール)
エーディン様、敵に城を包囲されました 。
姫様をお守りすべき我々が、 ふがいないばかりに・・・

(エーディン)
よいのてす、ミデェール ・・・・・皆よく戦ってくれました。
私のことは、もういいのです。
今は一人でも多く、生き延びてください

(ミデェール)
いいえ、エーディン様 皆、最後まで 姫様をお守りする覚悟です。
命にかえても、お守りいたします

(エーディン)
ありがとう、ミデェール ・・・・・ごめんなさい


(ミデェール登場し、守備に上がる)


“シアルフィ城”

(シグルド)
ユングヴィの城が ガンドルフ軍に包囲された 。
このままではエーディンが危ない。
ノイッシュ、私は彼女を助けに行く あとのことは頼んだぞ!

(ノイッシュ)
待って下さい、シグルド様 まさか一人で行かれるつもりでは?

(シグルド)
我が軍の主力は 父上とともにイザークへ遠征して ここに残っている者はわずかしかいない。
ヴェルダン軍は蛮族とはいえ大軍だ。
死ぬことがわかっている戦いに お前達をまきこめない

(ノイッシュ)
バカなことを言わないで下さい 騎士として生まれた以上 戦いで死ぬのはあたりまえ。
主君一人を死なせて おめおめと生きてはおれません 私たちも共にまいります。
アレク、おまえも同じかんがえだろ。

(アレク)
ああ、もちろんだ。
しかしユングヴィの城も大事だが 村を助けるのが先じゃないのかな。
蛮族どもは行く先々の村をおそって 奪い、殺し、焼きつくしているという。
手おくれにならないうちに 村々をまわって、守りを固めるように 言わなければならないだろ。

(シグルド)
確かにそうだ。民を守ることはわれら騎士の義務だ。
アレク、よく言ってくれた

(アレク)
いや、本当はオイフェの意見なんです。
さすがは名軍師といわれた スサール卿の孫、まだ子供なのに いろんな事に良く気がつきます。

(シグルド)
オイフェが王宮に来ているのか? オイフェ、いるなら来なさい

(オイフェ)
シグルド様、勝手に来てごめんなさい。
でも、出撃されるなら、 ぼくも一緒に連れていって下さい。
城で留守番なんていやです。

(シグルド)
しかし、おまえはまだ子供だ 大丈夫なのか

(オイフェ)
ぼくも、もう十四才になりました。
まだ戦うことはできませんが シグルド様のお世話くらいならできます。
おねがいです どうか、おそばにおいて下さい

(シグルド)
わかったよ、オイフェ。
おまえが騎士みならいとして 私のところに来てから、もう二年になる。
そろそろ戦場を経験するのも 悪くはないだろう。
ただし、戦うのはまだ早い。
しばらくは私のそばにいて 相談相手になってくれ

(オイフェ)
はい! ありがとうございます

(ノイッシュ)
シグルド様、 この城の守りはどうしますか?
誰か一人は守備に上がらないと危険です。
もし本拠地であるこの城が 敵に奪われたら、われらは全滅します。

(アレク)
ノイッシュ、城の守りなら コイツしかいないぜ! なっ、アーダン!

(アーダン)
アレクっ、なんで俺なんだよ

(アレク)
固い、強い、おそい! 三拍子そろってるのは おまえしかいないだろう

(アーダン)
固い、強いってのはいいけど おそいってのは気にいらねぇな

(シグルド)
いや、アーダン、私からも頼む。
城の守りを任せられるのはおまえだけだ

(アーダン)
はぁ、わかりました そんなら、取りあえず守備に上がります。
でもたまには私も出陣させてくださいよ

(シグルド)
よし、それでは行こう。
とりあえず村を助ける。そしてユングヴィへ!


(シグルド、アレク、ノイッシュが登場)

(シアルフィ城の守備にアーダンが上がる)



《シグルドがシアルフィ城に入城する》

(オイフェ)
シグルド様、お休みになりましたら 街の人々ともお会いになって下さい。
シグルド様の元気なお姿を見れば 街の人々も安心すると思います。



《1ターン目ヴェルダン軍フェイズ》

“ユングヴィ城”

(ガンドルフ)
てめぇら、こんなちっぽけな城に いつまでかかってやがるんでぇ。
しゃあねえな・・・・・おれがやってやる。


(リアルバトル画面にチェンジ)


(ガンドルフ)
ふふふ・・・・・あんちゃんよぉ 、一人でよくがんばったな。
だがそれもこれまでだ、くらえ!


(手斧の必殺攻撃)


(ミデェール)
くっ・・・・・エーディン様 ・・・・・お許し下さい


(ミデェール消滅)


(エーディン)
ああっ、ミデェール・・・・・

(ガンドルフ)
おおっ、これは上玉だな ユングヴィの姫君か・・・・・。
ふふ・・・・・ よし、おれはこの女を連れて国に帰る。
あとのことは、 おまえとゲラルドの二人でなんとかしろ。

(デマジオ)
へぇ・・・

(ガンドルフ)
心配するな 弟のキンボイスの軍と一緒に戻る。
そうすりゃバーハラまで 攻め上がってやるぜ、なんてったって この国には今、軍隊はいないんだ。
俺達のしたいほうだいだぜ。

(デマジオ)
へい、わかりやした、お任せを!


(ガンドルフ、エーディンが移動する)


(ガンドルフ)
てめぇ、グズグズするんじゃねぇ! さっさと歩くんだ!!

(エーディン)
・・・・・・・・・


(二人がユン河を渡る)


(ガンドルフ)
グランベルの連中が入って来ねぇように 橋を落としておけ!

(部下)
へい、わかりました


(橋が落とされる)


(ガンドルフ)
おい、ゲラルド おれはマーファ城に帰る。
この城はおまえに任すからしっかり守れよ

(ゲラルド)
へい、分かりました。
しかしガンドルフ王子、 その女は誰なんです?

(ガンドルフ)
おれの戦利品よ。マーファに連れ帰って妻にする 。
どうだ、いい女だろう

(ゲラルド)
へぇ、 思わずよだれがでそうになりますぜ

(ガンドルフ)
ばかめ、ものほしそうな顔をするな。
グランベルを占領したら おまえにも、好きなだけくれてやる。
それまではがまんしろ。

(エーディン)
あなた達はケダモノです ・・・。
神よ、どうかこの者たちに 人間としての心を・・・。

(ガンドルフ)
なにをぶつぶつ言ってやがるんでぇ。
さあ、行くぜ! グズグズするな!!


(ガンドルフ、エーディンが戦線を離脱する)


(デマジオ)
行け、野郎ども! つぎはシアルフィだ!
ついでに村のお宝もまきあげてこい!


(デマジオがユングヴィ城の守備に上がる)


《2ターン目開始時》

(アゼル、レックス登場)


(アゼル)
レックス、なんとか間にあったようだね

(レックス)
ああ、シグルド公子も ヴェルダンの大軍を相手に 苦戦しているようだな。
俺達が行けばきっと喜ぶだろう。
しかしおまえも物好きな奴だ。別に、ほうっておけば良いものを

(アゼル)
我が国の主力部隊はイザークへの遠征で 国にはほとんど残っていない。
シグルド公子は シアルフィに残ったわずかな兵だけで 決死の戦いをしようとしている。
見捨ててはおけないよ。

(レックス)
ふっ・・・ お前もあいかわらず、すなおじゃねぇな。
理由はそれだけじゃないだろう

(アゼル)
な、なんだよ!

(レックス)
ユングヴィのエーディン公女が 心配なんだろう、お前が彼女の事を 好きなのは知ってるぜ

(アゼル)
バ、バカを言うな!

(レックス)
ほら、もう顔が赤くなってる。はは、可愛い奴だ

(アゼル)
レ、レックス! いい加減にしろよ! ぼくはもう行くぞ

(レックス)
ははは、わかったよ、ここはひとつ 俺様の力を見せてやるとするか



《3ターン目開始時》

(キュアン、エスリン、フィン登場)


(キュアン)
間にあったようだな、シグルドは無事か?

(エスリン)
ええ、兄ならきっと大丈夫。
でも、兄の側には 魔法を使える者がいないからきっと困っていると思います。
私のライブで助けてあげたい・・・。
ごめんなさい キュアン あなたまで、戦わせて。
私はレンスター家に嫁いだ身、 もうシアルフィの人間ではないけれど、黙って見ているのがつらくて・・・。
兄に代わって、お礼を言います

(キュアン)
礼など無用だ、エスリン シグルドは私にとっても、大切な親友。
まして、お前を妻にした今では、 彼は私の義兄でもある。
おまえ一人を戦わせはしない

(エスリン)
ありがとう・・・キュアン

(フィン)
急ぎましょう、 キュアン様、エスリン様。
おそらく、このすぐ先が戦場でしょう



《デマジオとの戦闘》
(初戦闘時)
「来やがったな、 グランベルの腰抜けどもめ 俺様がまとめて片付けてやる!」
(撃破時)
「こんなはずじゃあ・・・」



《ユングヴィ城制圧後》

(オイフェ)
シグルド様、 若い騎士が倒れています!

(シグルド)
ん・・・・・? あっ、きみはミデェールじゃないか。
どうした、しっかりしろ!

(ミデェール)
ううっ・・・・・あなたは・・・ ・・・・・シグルド様

(シグルド)
ミデェール、大丈夫か!? エーディンはどうしたんだ?

(ミデェール)
わかりません、たぶんガンドルフに・・・・

(シグルド)
そうか・・・・・心配するなミデェール。
エーディンは、私が取り返す。きみは安心して体をいやせ

(ミデェール)
いえ、シグルド様、私も行きます。
エーディン様が気がかりで とても休んでなどおれません!


(ミデェール登場)



《ユングヴィ城制圧ターン・ヴェルダン軍フェイズ》

“エバンス城”


(ゲラルド)
なに、デマジオがしくじっただと!?
ガンドルフ王子に城を任されていながら、 なんの役にも立たねぇ奴だ!
くそ、ユン川の橋をなおして もう一度攻め込むぞ!


(ヴェルダン兵出現、橋が修復される)


(アルヴィス登場)


(アルヴィス)
国王陛下から 様子を見てくるように言われたが 蛮族相手に、こうも手こずるとはな。
シグルド・・・ 貴様もしょせんはそのていどの男か・・・。

《ゲラルドとの戦闘》
(初戦闘時)
「グランベルの犬め、 くたばれ!」
(撃破時)
「残念だったな・・・ あの女はここにはいねえよ 今頃は、ガンドルフ王子に・・・」

[VSミデェール]
(ゲラルド)
「ま、待て! 飛び道具とはひきょうだぞ!」

(ミデェール)
「だまれ! エーディン様をどこにやった! 早く返せ!!」




《エバンス城制圧後》

(オイフェ)
シグルド様、 城内くまなく探したのですが エーディン様の姿は見あたりません。

(シグルド)
なにっ・・・エーディンはいったいどこに・・・

(オイフェ)
おそらく城が落ちる前に ヴェルダンに連れ去られたのでしょう。
・・・ご無事だとよいのですが

(シグルド)
くっ・・・許せない・・・。
やつらがエーディンを返さないかぎり どこまでも追いかけるぞ


(使者登場、エバンス城に入城する)


(オイフェ)
シグルド様、 バーハラから国王の使者がこられました

(使者)
シグルド殿、 このたびの戦い見事でありました
国王もいたく喜ばれ そなたに王国聖騎士の称号を下された

(シグルド)
身にあまる光栄、 陛下へのさらなる忠誠をちかいます

(使者)
それと、これは重要なことですが、 敵に城を奪われてはなりません。
最後まで城が残っていれば、あなた達は軍用金を得られますが、 敵によって破壊されるごとに、 その額は少なくなってしまいます。
今後の戦いにおいても、 どうかお気をつけ下さい




3/4


栞を挟む
[back]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -