【ファイル集】《アンブレラ終焉》


『アルバート・ウェスカー』

バイオハザード事件の黒幕の1人。
常に黒のサングラスを着用している。

かつてはアンブレラの情報部員であり、生物工学の知識も持つ。

スパイとしてS.T.A.R.S.隊長も兼任しており、 そのころからクリスの戦闘能力を評価している。

裏切りを重ねてもなんとも思わない冷徹な男。
かつてはマーカスを裏切り、暗殺。

洋館事件ではS.T.A.R.Sを誘導しほぼ全滅させ 、 その後はアンブレラをも死を装って裏切り、対立 企業組織へと鞍替えする。

その後はG−ウィルス回収に、エイダ・ウォンを 派遣し、またロックフォート島の事件でも 暗躍しているところを見ると、なんらかの目的の 為に ウィルス兵器のデータを集めることに執心してい る。

洋館事件時に己の体にウィルスを投与しており、 人間を超えた能力を持つ。




『セルゲイ・ウラジミール』

アンブレラ幹部。
軍時代は「大佐」であったため、俗称でそう呼ば れることが多い。

ソ連崩壊と共にスペンサー率いるアンブレラに接 近。
タイラント開発に携わる。

経歴から軍組織の経験、人脈が深く、 アンブレラの私兵組織U.B.C.S.の設立には密接 に関わっている。

スペンサーの考えに傾倒しており、 アンブレラ社内では急進的なスペンサー派閥を形 成し監視員を組織している。




『レオン・S・ケネディ『』

警察学校卒業と同時に猟奇殺人事件に揺れるラク ーン市警への配属を希望。 壊滅したラクーン市で生存者救出に尽力する。
実地経験に乏しいが、サバイバルの勘は天性のも の。

ラクーン市を脱出したのち、アメリカ政府のエー ジェントとしてスカウトされる。
正義漢と行動力を合わせ持つ。多少青臭く女性に 振り回される気がある。




『オズウェル・E・スペンサー』

アンブレラ社の総帥。

ヨーロッパの名門貴族出身で、 ジェームス・マーカス、エドワード・アシュフォー ドと共に 始祖ウィルスを発見。

これを活用した生物兵器の開発を推し進めるため に、 三社共同で偽装企業アンブレラを創設した。

徐々に社内での権力を増大させ、 ライバルを無慈悲に謀殺していく。

t−ウィルスの完成にこぎ着け、 アンブレラのすべてを掌握し、独占するに至る。

幹部にさえ顔を見せずに社をコントロールしてお り、 その人物像や真の目的は闇のベールに包まれてい る。




『アンブレラ ロシア支部』

ロシア南部、コーカサス地方にある地下研究所。
地表にはダミーとしてかつての国営化学工場があ る。

この施設自体はソ連崩壊後、アンブレラのダミー 会社を通じて買い取られた。
その後ウィルス、B.O.W開発のため、特化した施 設が地下に偽装される形で作られた。

経緯上、アンブレラの最も新しい基地でセルゲイ の本拠地でもある。




『アンブレラ、ラクーン裁判』

ラクーン市消滅をめぐっての、 米国政府の営業停止命令を不服としてアンブレラ 社が訴えた裁判。
スペンサーは金に物を言わせ最強の弁護団を結成 。
偽証の証言者を用意して政府の陰謀説に世論を傾 ける作戦を取る。

対して政府側は、生き残った関係者の証言を中心 に訴えていくが、 物証は滅菌作戦によって消されてしまい、当時の 政府関係者も自らの罪を恐れ、 証言を拒んだこともあり、裁判は遅々として進ま なかった。




『テイロス計画』

次世代生物兵器の提案 アークレイ生物兵器研究 チーム

アークレイにおけるT−002型タイラントの成 功により、 人間型B.O.W.に関しては商品として一定の到達点 に達したと言える。

しかしクライアントからのニーズは多様化してお り、 常に次世代を見据えて開発を行っていかなければ ならない。

当チームとして提案するプランは以下の通りであ る。

1) シナプスコネクト(脳接続)による同調制御

既存のt−ウィルスを利用した兵器のリスクとし て、制御の不安定さがある。

細胞の突然変異による機能停止、 知能の減退等、対象に不測の事態を引き起こす例 が少なくない数として報告されている。
兵器としての運用の確実性・安定性を増すべく、 改良を施すべき点であろう。

ヨーロッパ支部・第6研究所が目指す寄生生物に よるコントロールも 有用な対処法の一つと思われるが、当チームとし ては、 脳細胞とプログラムチップのコネクトによる確実 性をより重視した 管理制御法を推奨しておく。

現在、 実験は最終段階にかかっており、実用化の目処も 立っている。

2) 陸戦兵器としての戦闘力の強化

タイラントは地上生物としては類を見ない戦闘力 、生存力を誇るが、 あくまで仮想敵を最大で武装兵士の一個師団程度 、とみなしてのものである。

AFV(装甲戦闘車両)や戦闘ヘリが対象となっ た場合、 決して圧倒的なキルレシオは期待できない。

そこで、タイラントに特別な火器を携行させ、 装甲材により武装させる策を提案する。

元来、その運動能力や反応力を最大限に活かすべ く、 余分な付帯物を持たせないというのがタイラント の基準運用方針であった。

しかし、 装甲モジュールの改良、体内器官への強化剤のイ ンプラント処理、 遠距離誘導武器の装備など、タイラントの基本性 能を活かしつつ火力を強化する 案が現実味を帯び始めている。

成功の暁には、陸戦兵器中最強の商品が完成する と見込まれる。




『滅菌作戦』

洋館事件以降、 ラクーンシティには"人食い病"という奇病(t−ウ ィルスの蔓延)が市内全域にまで拡大し、 パニック状態に陥る。
市全体に戒厳令が引かれる中、 警察やU.B.C.S.による必死の市民救出活動が続 くが難航。
このままだと市外への感染も避けられない状況に 悪化。

事態を重く見た米国政府は、緊急の連邦会議を開 き、収集を協議する。
そこで最悪のシナリオ「滅菌作戦」を議決。

1998年10月1日

軍はウィルス根絶のため戦略ミサイルを市中心部 に向けて発射し、 10万人の犠牲者もろとも地上から消し去った。




『RED QUEEN』

アンブレラが開発した防御用AIのコードネーム 。

その本体はU.M.F.−013の中にある。
かといってその行動が制限されるわけではなく、 アンブレラ社の全ネットワークを統合的に管理、 監視し、影響を与える実行力がある。

特徴は、その防御・保安的特性で、 通常時は深層心理のようにネットワークの底部で 情報監視だけをおこない、 緊急時には表面に現れ、アンブレラに対する物理 的、ネットワーク的な攻撃から システム、データを保護し可能なら敵を排除する ことを自己意思で実行する能力を持つ。




『U.M.F.−013』

ラクーン市地下研究所シェルターに設置されてい た 13番目のスーパー・コンピュータ。

世界中の支社間に張り巡らされたネットワーク上 、 すべての情報はこのメインフレームにバックアッ プ保存されていた。

蓄積された情報は、アンブレラの復活も理論的に は可能な"宝の山"である。




『イワン』

タイラントT−103の派生型。
セルゲイが自分の護衛用にカスタマイズしている 。
基本的な戦闘能力はT−103と同等だが、 より人間社会に馴染んで常に作戦行動が出来るよ うに改良されている。
T−103型トレードマークの防護コートのほか に、特注のHMD内蔵サングラスを常用。

主な改良点は思考能力の強化と、より人間のよう に偽造できる能力。
基本は変わっていないので緊急時には能力を開放 したS.タイラント化できる。




『テイロス』

コードネームT−A.L.O.S.
タイラントの発展形でコード後半は以下のような 意味を持つ。

Armored Lethal Organic System 装甲化、致死的制圧、生体システム。

タイラントをベースに、 コンピュータと無線接続されたチップを 脳に埋め込み動作を完璧にコントロール。

循環器系を人工臓器によって強化し、 生物とは思えない機動力を与えることに成功。

体表を特殊合金装甲で覆い、ミサイルや銃器への 残存性を 飛躍的に向上させると同時にt−ウィルス組織の 暴走を拘束した。
さらに遠距離戦闘用に銃器を携帯でき、 人型でありながら重戦車にも負けない、破壊力、 防御力を持つ。

テイロスとはギリシア神話に出てくる青銅の巨人 を意味する。




『セルゲイモンスター』

セルゲイが自らに注入しているウィルスを活性化 してモンスター化した状態。
両腕を縛る触手が融合し、一本の太い触手となっ ている。

触手の先は凶悪なツメへと変化し、 これを自在に操ることによって移動、攻撃をして くる。

2




『緊急徴用令』

本日1998.9.29. 12:00をもって、 緊急社内則12条により、 本機と所属の人員はすべて親衛隊長 セルゲイ・ウラジミールの指揮下に入る。

一切の命令拒否は認められない。
指揮に背いた場合の、生命の保証はしかねるもの とする。

1) 本機はウィルス汚染下のラクーン市空域に侵入、 T1体をラクーン警察署へ投下。 警察署内の生存者の完全殲滅に当たらせる。

2) 残りの積載「T」をすべて、 焼却処理工場P−12Aに投下。
米軍特殊部隊を 迎え撃つ。

この特殊部隊は熟練した訓練度と最強の装備を持 つことが想定される。
総力をもって壊滅に当たらねばならない。

3) 本機はその後、速やかにラクーン市空域を離脱す る。

なお、Tをすべて放った後に、当該区域より運び 出す積載物があるが、 その内容については追って指示する




『模擬戦闘データ』

T−A.L.O.S.

模擬戦闘結果(極秘)

CASE 12

テイロス VS 特殊部隊一分隊 12人 (旧スペツナズ構成員)

戦闘終了時間:3分28秒 キルレシオ 100:0

CASE 13

テイロス VS 複合装甲戦車 2台

戦闘終了時間:6分40秒 キルレシオ 89:2

CASE 14

テイロス VS 対地攻撃ヘリ 1機

戦闘終了時間:32分13秒 キルレシオ 48:10




『合同ラクーン市警葬で恋人が読み上げたリチャー ドの手紙』

ブリジッドへ

何故こんな危ない職につくのかという君の訴えは 、当然のものだと思う。
実際S.T.A.R.S.の任務は常に危険と隣り合わせ だ。
こんな機会だし、ちょっと真面目に話しておこう 。

ブリジッド… 以前も話したけど、やはり妹の事件が、僕には大 きいんだ。
少年時代、僕は妹を守れなかった。
銃を持った犯 罪者が相手だ。
君が慰めてくれたとおり、 僕にできることはなかったかもしれない。

ただその時、 僕は恐怖と躊躇に、何も抗えなかった。
妹が目の前で殺されたのに、一歩も動けなかった んだ。
守れなかったくやしさ、無力感… 妹は、自分の身代わりに死んだという気持ちだけ が残された。

だからこそ、誰かを守る力になりたかった。
あのときの妹を、守れるような力に。

もう迷わない。大切なものを必ず守る。
僕にとって、自分を許せる唯一の生き方が、S.T. A.R.S.なんだ。

犬死したいわけじゃない。
大切なものを守ることに躊躇しない。
そして自分自身も必ず生き残る。

約束する。
僕が今、何よりも守りたいのは君だから。

君を愛す リチャード




『セルゲイからニコライに宛てた書簡』

ニコライ、遅れたが返答だ。

お前が持ってきたその取引は、確かに莫大な富と 可能性をもたらす。
交換条件としては破格だろう…が、正直なところ 、迷いはあった。

手放すのが惜しくなったのではない。

アンブレラにとっては、軍時代からの死線を共に した10人の兵に、 彼らの下した「価値」しかないという事実も判っ ている。

同じ戦場に立った銀狼よ、笑うがいい。
私は悲しいのだ。
私は、人としてこの選択を恐れていた。
彼らは私が手塩にかけた分身だ。

意思もあれば心もある人間を、生ける屍の生体兵 器に変えようというのだから…。
しかし、揺るがぬ決意が今、この胸中にある。

前進には、命を賭した遵奉、尊い犠牲が必要だ。
いつの日かわが祖国が大国として復活するなら、 私はどんな苦難にも耐え、 血の対価を惜しまないだろう。
たとえこの身を斧で切り刻まれても構わない。

誓おう。

慟哭の血を流し、慙愧の肉を削りながら、 私は新世紀の覇者となる道に踏み出す。

返答は「ダー(YES)」。
銀狼よ、お前の望みに応えよう。

セルゲイ・ウラジミール




『変形に関する特異性 ウェスカーの手記』

セルゲイの進化が、私に一つの仮説をもたらした 。

ウィルスによる感染者の進化の過程は、 偶然によって定められると私は信じきっていた。
だがヤツの変貌を見たとき、マーカスの怪物化を 知ったときにも感じた あるロジックが沸き上がってきたのだ。

進化には感染者の意思が強く影響を与えるのでは ないか。

あのセルゲイの姿、あれは内なるイバラに戒めら れ、 引き裂かれる苦しみの姿だった。

ヤツの奥底に横たわる思念の形にほかならない。

根拠など何も無い。 勘がそう伝えるだけだ。

ウィルス進化の方向性を自らの思念が決める…

それが真なら、この私はどう変貌するのか。




『Netインタビュー 対アンブレラ活動家』

記者: 裁判の話題は検索エンジンでもTOP3に入り続 け、 ネチズンの間でも高い関心度を見せました。
ただあなたがたのなりふり構わない強引な戦いに 、 眉をひそめる人がいるのも事実です。

どうお考えですか?


サラ: アンブレラは単なる営利企業ではなく、 軍や国家にも近い強固な組織でした。

彼らの巧妙な隠ぺい工作に対し、 私たち市民はそういう戦い方を取るしかなかった のです。


サラ: 5年近く熾烈な法廷闘争を続け、アンブレラの有 罪が決まったのはその結果であり、 それは確実に正しいやり方だったと信じています 。


記者: 強大な組織に対するやむなき戦法ということです ね。
そういう意味ではやっと肩の荷が下りたというこ とでしょうか?


サラ: ひとつの問題は片付きました。
ただ、私にはまだ恐れている疑念があり、 手放しに喜べないのです。


記者: 疑念?疑念とはなんでしょう?


サラ: 明確なものが二つあります。
ひとつは、アンブレラの有罪を決定づけた物的証 拠が、 何故今になって現われたのか?


サラ: もうひとつは、どうしてその「証拠」は未だ秘匿 され続けているのか、 ということです。


記者: それに関しては、色々な憶測が飛び交っているよ うですね。


サラ: 裁判の記録から、 「証拠」はコンピュータに保存されたデータのた ぐいと推測されます。
おそらくアンブレラが最後まで隠し持っていたも のでしょう。
秘匿の理由も、その中に政府や諸外国の不利な情 報が書き込まれているために 公開できないと考えるのが有力な説です。


サラ: この証拠自体、 何かしらの反社会的な組織との取引によって得た ものとも 噂されています。


記者: しかしアンブレラは消滅しました。
大きな問題は解決したのでは?


サラ: アンブレラも悪事は太陽の元に晒されました。
しかし肝心のウィルス製造法や、生物兵器のデー タは公になっていません。
私は、その情報は消失してしまったのではなく、 誰かの手元にひそかに渡ったのではないか、と勘 ぐっているのです。

そう、闇を継ぐ者の元に。


記者: 闇を継ぐ者…ですか? いかにもテレビドラマ的な表現ですね。


サラ; 陳腐なスパイ小説だと、笑うのは簡単です。
でも私にとっては見過ごせない恐怖なのです。
人間とは愚かなものです。


サラ: 一つの都市を滅ぼした恐ろしき力を目にしながら 、 それを手に入れ己の欲望のために使おうとする。
いかなる犠牲も厭わずに。
アンブレラの事件は、恐怖の一端に過ぎないのか もしれません。
事件は、むしろ始まったばかりです。
謎だらけの裁判の結末が、それを明らかに物語っ ています。




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