【ファイル集】《黄道特急事件》


『レベッカ・チェンバース』

S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。

薬品の精製と調合のエキスパート。 チームでは衛生を担当。

18歳の若さで大学を卒業する秀才。
見た目の愛らしさにそぐわず、行動派で多少のこ とでは動じない度胸がある。
だが年齢も若く実戦経験が浅いため、子供っぽく 純粋で、 未知の出来事に対し対処できなかったり、脆く挫 ける時が見られる。




『ビリー・コーエン』

元アメリカ海兵隊員。

アフリカでの作戦中に23人を殺した "第一級殺人犯"として死刑囚となっている。

現役時の階級は少尉。
鋭い洞察力とどんな武器でも使いこなす才能を持 つ。
海軍で鍛えられた肉体は怪物との戦いでも遜色な い。
口数少なくシニカルで無愛想。
ただその奥には人一倍の正義感が隠されている。
芯は律儀で熱い男。




『ジェームス・マーカス』

アンブレラ幹部養成所の初代所長。
始祖ウィルスを発見したアンブレラ創設からのメ ンバーであり、 ウィルス研究に没頭する。

アンブレラ社員を人体実験に使用し、 その犠牲者は20人近くになる残酷な人物。

スペンサーの密命を受けたウェスカー、 バーキンによって1988年に暗殺される。

だが、10年後謎の復活を果たし、 アンブレラへの復讐と世界の滅亡を掲げて暗躍し 始める。




『ウィリアム・バーキン』

アンブレラが誇る有能な科学者。 G−ウィルス開発計画の最高責任者。

マーカスの研究を引き継ぐように、 t−ウィルス関連研究の中枢になった。

しかしG−ウィルス開発の経緯で アンブレラ本部とそりが合わなくなり、密かに米 国政府に接近する。

そのためアンブレラの特殊工作部隊襲撃を受け死 亡する直前、 自らにGを投与し怪物化する。
妻のアネットとの間に一人娘、シェリーがいる。




『黄道特急』

幹部養成所を目指す、特急列車。

一見普通の列車だが人員はすべてアンブレラ社員 で 養成所再利用計画のために編成された。

路線自体はラクーンフォレストに作られた私設鉄 道で、 点在する施設への資材、人員搬入のために敷設さ れた。




『ラクーンフォレスト』

ラクーン市北部に広がる、広大な原生林。

さらに奥にはアークレイ山地がある。
森林はあらゆる種の生物が暮らす生態系の宝庫。

結果的にその生態系の豊富さがウィルスの拡散、 進化を加速し、バイオハザードにつながった。

ここにスペンサーは1967年に拠点施設を設置 する。
ウィルスの研究施設と幹部養成所がその中核。




『養成所再利用計画』

1988年にマーカスが死んでから放棄されてい た、 幹部養成所を調査し再利用する、 アンブレラ社の一大プロジェクト。

二回に分けて人員、機材を運びこむ予定だったが 、 先発隊は施設の生物兵器により壊滅、 黄道特急による後続部隊もヒルの襲撃により壊滅 する。

計画の責任者はアルバート・ウェスカーとウィリ アム・バーキン。




『ゾンビ』

t−ウィルスに感染し遺伝子構造が変化した人間 。
知性を失い、皮膚が腐敗してさながら 生ける屍の様に見えるのでゾンビと呼称される。

t−ウィルス漏洩事故によって大量に発生し、 飢餓感に駆られ、他の生物に接触している彼らは 、 効果的に感染を広げていく、ウィルスの器にすぎ ない。




『スティンガー』

t−ウィルスを投与されたサソリが、 驚異的な速さで巨大化し完成した生物兵器。

ウィルスの影響で、ハサミは鉄を切断できるほど 硬く、 外骨格は銃弾のダメージを吸収できる耐久力を持 つ。
しかし動きが緩慢で兵器としての完成度は高くな い。




『ヒル』

体長が20cmもある吸血ヒル。

マーカス博士が作り上げたもので環形 動物とは思えない劇的進化を遂げた。
群れによる組織的な捕食活動を行い、 人体にへばりつくと、

取るため、 群れに襲われた人間は数分で絶命する 。




『擬態マーカス』

無数のヒルが集まり、生前のマーカスの容姿を模 倣したクリーチャー。

人体を模倣する際にはヒルの体皮から粘着性の高 い体液を分泌、 強固に結合しあう。

外敵や餌が接近するとヒルは擬態をといて攻撃態 勢に入る。 不気味な強敵。




『エリミネーター』

大型の真猿類をベースに開発した生物兵器。
素体が知能が高い哺乳類だったこともあり、 命令を遂行する能力に優れる。

ウィルスの影響で筋肉組織は外皮を破るほどに発 達し、 飢餓感から生じる猛烈な攻撃衝動により、 獲物に猛スピードで接近、飛び掛る。




『バット』

t−ウィルスに二次感染して凶暴化したコウモリ 。

人間目掛け体当たりする習性を持つ。
凶暴化以外は普通のラクーンフォレストに生息す るコウモリだが、 噛み付きによりウィルスを感染させる可能性は非 常に高い。




『インフェクティッドバット』

t−ウィルスに感染したコウモリの中でも 一体だけ特殊な変異が見られるクリーチャー。

これはt−ウィルスが 適合性の高い個体を巨大化させる効果を実証した 例の一つ。

骨格が異常発達した肉体に最大3メートルの翼手 を持ち、 人間の体を持ち上げて飛ぶほどの力がある。

食性は肉食に変化しており、 攻撃時には確実に獲物を捕獲するため、 音波で仲間を呼ぶこともある。




『女王ヒル』

変異ヒルの頂点に君臨する。

普段はマーカス博士の姿を模しており、 擬態を解くことで異形に変化する。

マーカス博士の遺体に侵入し長い時間をかけてD NAを取り込んだため、 擬態時には思考や人格までマーカス博士そのもの になる。

女王の名の通り、常に無数のヒルの群れを統率し 、指揮しながら行動する。 身の危険を感じると周囲の変異ヒルを吸収統合し 、巨大な第二形態へ移行する。




『アンブレラ創設に関して』

(アンブレラ社史から抜粋)



当社は1968年、私と、友人であるエドワード ・アシュフォード、 ウィルスの権威ジェームス・マーカス博士の三人 によって創設されました。
私たちは、当初よりある確信を抱いておりました 。

ウィルス研究は、いずれ世界の人々の健康増進に 深く関わる。
豊かな生活と、明るい社会を築くために役立つ時 が来る…と。

アンブレラ(傘)のシンボルは、私たちの変わら ぬ理念を反映させたものです。

「人々の健康を庇護する」

技術(テクノロジー)という傘は、まさに、その ためにこそあるのです。

当社はおかげさまで順調に業務を拡大し、 アンブレラ・マークは世界に広まりました。
様々な医療現場やご家庭に、信念に基づき、安心 と安全をお届けして40年。
この成長を支えてくれた投資家、社員、そして世 界中のわが社のお客様に、 改めて感謝を捧げます。

エドワードとジェームスも、今は天より見守る身 となりました。
さびしくはありますが、私たちの理念は創業時よ り変わることがありません。
彼らも、今日の栄光を誇らしく思っていることで しょう。

今後も私たちは、不断の努力を続け、更なる発展 をもって皆様に 幸福をご提供させていただくことを誓います。

傘は、あなたの未来を護り続けます。
どうか、かわらぬご愛顧と応援を。

アンブレラ社総帥 オズウェル・E・スペンサー




『移送指示書』

囚人名 :ビリー・コーエン
認識番号D -1036
元海兵隊少尉
年齢 :26
身長 :181cm
体重 :74.2kg
移送先 :レガソン基地

第一級殺人罪にて起訴 0703付軍法会議において死刑判決。
移送終了後、直ちに刑を執行されたし

ダネル海兵隊基地指令 サミュエル・リーガン




『ビリーの過去について』

海兵隊震撼! アフリカの黒い一日

中西部の海兵隊拠点、ダネル基地が黒い噂に揺れ 動いている。

発端は、国連からも違法性が指摘された、 「アフリカ内地・ゲリラ掃討作戦」である。

NPOにより、衝撃の事実── 首尾よく倒された23人の「武装した兵士」が、 実は「非武装の現地住民」であった事──が明ら かになったのだ。

軍は当初の発表を撤回・修正するはめになり、 一気に国際世論を敵に回すことになった。

大慌てで組織された調査委員会が軍の内部調査に 着手したが、 混乱の中から導かれた結末は我々をさらに驚かせ た。

彼らは事件の真相を、 「海兵隊員の一人が、作戦時に極限状態に陥り、 判断力を失って住民を誤って殺害した」…と発表。

海兵隊員は精神鑑定のうえ軍法会議にかけられる という。 該当隊員の情報は、一切が非公開とされた。

この閉鎖性がマスコミの批判に油を注いだ。 一人の隊員が23人を虐殺する前代未聞の不祥事 に、管理責任はないのか?

またそんな狂気の海兵隊員が本当に実在するのか ? 軍が閉鎖的なのは今にはじまった事ではないが、 あまりのご都合主義に、隠蔽工作が見え隠れする 。

ここで信じるに値する情報を開示し、誠実な態度 を取らなければ、 軍は国民からの信頼を取り戻せず、黒い噂が消え ることはないであろう。

なによりも、兵士の遺族らが納得すまい。

ダネル基地は取材拒否を続け、 今日もフェンスの中で兵士らが淡々と訓練に精を 出す。

アメリカの正義はどこにあるのか? 我々はただ、騎士たちが清廉であることを確認し たいだけなのだ。

「ワーズパワー」誌 ジェフ・ヘンドリクス




『幹部候補社員心得』

養成所の設立目的

ここは我がアンブレラの明日を担う人物を育てる ための養成機関である。
当施設は、年齢・人種・国籍を問わず、優秀な研 究を完成させた者だけを 全世界のアンブレラのリーダーとして送り出して きた。
諸君らにも、同様にリーダーシップを発揮する日 が来る事を期待している。

養成所方針「規律・服従・忠誠」

この三つの言葉は、アンブレラ全社員に対する指 針であり、 当施設における「法」でもある。
この言葉を常に心に刻み込み、研究に身を捧げて こそ、 諸君らは大いなる栄光を勝ち取る事ができるのだ 。

アンブレラ幹部養成所所長

ジェームス・マーカス




『マーカスの日誌1』

12月4日

我々はついに発見した…。この新しいウィルスを!
我々は、この新しい発見に対し、『始祖』と名付 けた。
一刻も早く持ち帰り、詳しい調査を始めたいもの だ。


3月23日
相棒のスペンサーが、「会社を興す」と言い出し た。
まあ、私は「始祖」の研究さえできれば、どうだ って構わない。
……好きにやらせておくさ。


8月19日
スペンサーが、養成所を設立するから私にそこの 所長をやれと言い出した。
事業のためだか、なんだか知らんがヤツもうるさ くなってきたものだ。
だが、これは逆に利用できるかもしれん。
この謎多きウィルスを研究するには特別な場所が 必要だ。
誰にも邪魔されない特別な場所が…。


11月30日
スペンサーのヤツ…今日も私に文句を言ってきた。
「始祖」を単なる利を生むための道具としか考え られんとは、愚か者の極みだ。
だが、このままヤツの発言力が強くなっていくの は、 研究を続ける上でも非常に具合が悪い。
なんとしても『始祖』の実用化にこぎつけ、私の 研究を確たるものにしなければ…。


9月19日
ようやくたどり着いた…。
「始祖」をベースとした新種ウィルスの開発に目 処が立ったのだ。
様々な実験の結果、ヒルのDNAと組み合わせた ことが決め手となった。
これが初の「t」成功例となるだろう。「始祖」 品種改良の第一号だ。


10月23日
駄目だ!モルモットを使った実験では、これ以上 の進展は望めない。
哺乳類、やはり人間を素体に用いねば研究は いつまでも次の段階に移らず、足踏みを続けるの だ……。


11月15日
所内の一部に私の実験に感づいた者がいるようだ 。
…しかし、気にする事もなかろう。
邪魔になるようなら、私の実験を“手伝って”もらう までの事だ。


1月13日
とうとう完成した。私のかわいいヒルたちが!
下らん生き方をしているヤツらには、この充実感 は理解できまい。
これで、やっとスペンサーを黙らせる事ができる 。
この私が全てを支配するのだ…。


1月31日
私の部屋の秘密を守る仕掛けが作動した形跡があ った。
何者かが「t」を狙って進入したらしい。
バカな ヤツだ。 スペンサーが飼っている連中の仕業だろう。


2月11日
先日に引き続き、秘密研究所への入り口を探られ た形跡が見つかった。
ヤツがそのつもりなら、相応の処置を考えねばな るまい。

差し当たり、ウィリアムとアルバートにイヌをい ぶり出させるか…。
かわいいヒルたち以外に信用できるのはあの二人 くらいだ。
スペンサー…このままでは済まさん。




『ヒルの育成記録』

1978年2月3日
実験体のヒル4匹へ「始祖」を投与開始。 生存のための寄生と捕食、そして繁殖。
その全てを本能で繰り返すヒルは生物兵器として 最適であると考えられたからだ。
ヒルたちはしばらく苦しむようにのた打ち回って いたが、間もなく沈静化した。 以後は、しばらく目立った変化無し。

1978年2月10日
投与開始から7日間。 全長が二倍までに肥大化し、変態の兆しが見える 。
産卵も無事に終え、最初の倍の数まで一時増えた が、 異常な食欲のおかげで共食いを始めてしまった。
急いでエサを調達するが、2体を失ってしまった 。

1978年3月7日
エサを生きたまま与えることにするが 半数が逆にエサに攻撃され、失われてしまった。
しかし、それを学習したヒルたちの攻撃パターン は 次第に単体ベースから群体ベースへと移行する様 子を見せ始めた。
これを境に共食いもしなくなった。予想を越えた 、素晴らしい進化ぶりだ。

1978年4月22日
ヒルたちは捕食の時以外も個体での行動を止め、 常にある程度まとまった集団として行動を取るよ うになる。
与えるエサにも、驚くほど効率的に攻撃するよう になった。

1978年4月30日
所員の一人に実験の事を感づかれてしまったよう だ。
“エサ”が人間になったら?ヒルたちの反応はどうだ ろうか?

1978年6月3日
今日は素晴らしい記念日となった。
彼らが私の姿 の擬態を始めたのだ!
私を親として認識しているのか…。
かわいい子供 たち。 もう誰にも渡しはしない…。




『バイオハザード0 ダイジェスト1』

ラクーンシティ郊外の森林で謎の猟奇殺人事件が 頻発する。

ラクーン市警は特殊部隊S.T.A.R.S.ブラヴォー チームを 調査に派遣するが、 輸送ヘリにエンジントラブルが発生し、森林に墜 落する。

かろうじて脱出した部隊は 大破した囚人護送車と惨殺された海兵隊員を発見 。

ブラヴォーチーム隊長のエンリコは 逃げた囚人ビリー・コーエンの捜索指示を出す。

新入隊員であるレベッカ・チェンバースは森の中 で 停止する列車を発見、調査を試みる。

列車には何らかの事故が発生したかのようで, 乗客はすべて死んでいた。

ところが急に死体が動き出し襲い掛かってくる。
生ける屍に囲まれ絶体絶命の彼女を助けたのは囚 人ビリーだった。

23人を殺した大罪を負っているビリーを疑いな がらも、 この地獄を生き抜くためにレベッカは共闘を試み る。

いつのまにか列車が動き出し、暴走し始める。
このままでは衝突は確実で、二人は列車にブレー キをかけ、止めようとする。

停止は完全には間に合わず、列車は横転するが、 二人はなんとか無事に降り立つのだった。

たどりついたそこにはアンブレラの幹部養成所が 待ち受けていた。




『バイオハザード0 ダイジェスト2』

幹部養成所は所長のジェームス・マーカスが死ん でから閉鎖されていた。

廃墟のはずの施設では吸血ヒルが人間の姿を模り 、 襲いかかってくる。恐ろしい異変が起こっていた 。

同様にそれを感じていたのが、アンブレラの幹部 、 アルバート・ウェスカーと研究者ウィリアム・バ ーキンだった。

二人は養成所を再利用するために訪れていたが、 その計画は度重なるモンスターの襲撃により粉砕 されていた。

ビリーとレベッカを監視しながらも アンブレラに襲い掛かる邪悪な存在を感じ取り、 二人は養成所の廃棄と破壊を決意し脱出する。

レベッカとビリーは戦い、助け合ううちに、お互 いの理解を深めていた。
レベッカは23人の殺害というビリーの罪が冤罪 であることを確信する。

二人の前に死んだはずのマーカスが立ち塞がり、 驚くべきことを語る。

10年前、ヒルの研究から進化を加速させるウィ ルス “t−ウィルス”の開発に成功するが、その成功を妬 んだスペンサーの部下、 ウェスカーとバーキンに暗殺され研究成果を奪わ れた。

だが進化したヒルたちはマーカスの遺体を侵食、 コピーし、ヒルの擬態の一つとして蘇らせたのだ った。

新生マーカスは森にt−ウィルスをばら撒き、 アンブレラへの復讐として、バイオハザードを引 き起こそうとしていた。

巨大な女王ヒルに変貌するマーカス。
またウィリアムが仕掛けた養成所爆破の時間も刻 一刻と迫ってきていた。
信頼しあうチームとなった二人のラストバトルが 幕をあける。




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