★ でも、私は知っている。 私を優しく抱き締めてくれているデビットの瞳の奥には、決して私には触れる事は出来ない闇がある事を。 深い哀しみと孤独を孕んだ其れは、今なおデビットを苦しめているであろう事を。 デビットが苦し気に目を逸らす度に、私はそこに彼の闇を見る。 その度に。 その闇から彼を救い出したくて、『貴方は独りじゃない』と伝えたくて。 私はデビットに微笑みかけ、この手を微かに強ばった彼のその手とそっと繋ぐのだ。 前へ/ 次へ 3/ 6 【 栞を挟む 】 目次に戻る 「#エロ」のBL小説を読むBL小説 BLove - ナノ -