読書 ver.ハイキュー!!



「珍しいね、日向が本を読んでるなんて」

部活が始まる少し前、HR が早く終わり部室で本を読んでいると、菅原が驚きの声をあげた。

「あ、これスゴく面白いんです!俺、普段は漫画しか読まないですよ」
「あ、やっぱり?日向は読書嫌いな方かなって思ってた。ふーん。それ、どんな話?」

本を読まない日向がはまる本とはどんなものなのか興味があり、菅原は内容を尋ねた。

すると、日向は得意気に話し出した。

「えっと、探偵小説なんですけど、スゴく毒舌な探偵が、事件に巻き込まれた青年に、キツい事を言うんですけど、それが全て彼を思っての事なんです!自分の頭で考えろって言って青年に考えさせるんです。なんかカッコ良くないですか?」

今、まだ途中なんでこのくらいしか説明出来ないです。

日向は、目を輝かせて話しながら菅原を見た。

そんな彼を微笑ましく眺め、聞かせてもらった感想を菅原は言った。

「ふふ。じゃあ、その探偵は影山みたいだね」
「へっ?」
「だって、いつもキツい言葉で日向に注意するけど、それは日向にもっと上手くなって欲しいから言ってるわけで、日向のためを思っての事なんだよ?この話読んでて思わなかった?いや、思ったよね?さっき話してた時、影山の事を話す時の顔してたもん」

菅原は、言うだけ言うと、先に体育館へ行ってしまった。

残された日向は、顔を赤く染めて、驚きに固まっていた。

「……俺、アイツの話する時どんな顔してるんだ?」


探偵を影山に置き換えて読んでしまっていたことは、絶対にナイショだと日向は思い、本を閉じた。



━━━━
影山に無意識に好意を寄せている日向でした。
スガさんはその本内容も全て分かってて質問したんですよ。たぶん。

一応、影←日でした。


化野燐『葬神記』を参考にさせていただきました。
ほとんど分からないけど。


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