ホームズパロにしたかった…。

学校を出て、自立しようと思って一人この街にやって来た。でも、世の中は甘くなかったみたいだ。家を借りるにも今の手持ちじゃあキツい。どうしようかと、途方に暮れてると、父の知り合いの平門さんから、変人だけど、好条件の人が居るから、彼とルームシェアしてはどうかと、提案を受けて、藁にもすがる気持ちで受け入れたのは、数日前だ。
僕は、選択を誤ったのかもしれない……。

「やあ!君が喰だね?よろしくね」
「はい!よろしくお願いします」
「君、その眼鏡変わってるね。目は良いのに掛けるんだね」

何だ?何故彼は、僕の眼鏡のことを知っているんだ?

「なんで……?」
「理由は簡単!君はこの暗い部屋でも一度も目を細めなかったからさ。目が悪い人は暗い所じゃ視力が普段より下がるだろう?」

そう言って自慢気に話すが、それは統計であって僕がそれに当て嵌まらない可能性もあるのに、この人は自信たっぷりに言い切った。

「なあ、家の中だけでも良いから眼鏡外しててくれよ。君の目をちゃんと見たいんだ」

………なんだ?口説かれてるみたいに聞こえる。気持ち悪いな…。
これは早々に契約解消しなくてはいけないのでは?と思い、朔さんに話しかけようとした。

「あの、朔さん。今回の件は…「あ、そうそう、君の部屋はもう準備したあるよ!大変だったんだ!若い子が来るって聞いて急いで片付けたんだから」……うっ」

キラキラした目ですごいでしょ?と言われたら断れないじゃない!!



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