ハロウィン | ナノ

へーすけと


一通り悪戯をして満足した女の子は嬉しそうに歩きます。

「嬉しそうだな」

声と一緒に体が浮かぶ感覚がしました声の主に抱えられたようです。

「へーすけ!」

声の主は久々知兵助でした。

「何か良いことがあったのか?」

「たけやでたくさんあそんできたの!」

女の子は楽しそうに話しました。

「楽しかったか?」

「うん!」

「ならよかった」

竹谷「と」ではなく竹谷「で」遊んだの違いに兵助は気づきましたが気にしないことにしました。

「あ、へーすけ、とりっくおあとりーと!」

女の子から言われて一瞬何のことか分からなかった兵助ですが、前に三郎が話していたハロウィンの決まり言葉の事だと気づきました。

「今日がハロウィンなんだな」

「そうだよーへーすけおかしないといたずらしちゃうよー?」

「菓子…あいにく今高野豆腐しかないな」

「とうふはおかしじゃない!」

栄養食だとか色々豆腐について語るかと思いましたが、止めました。代わりに別の事を口に出します。

「…団子屋行くか?」

お菓子がなければ一緒に買いに行けばいいと兵助は考えました。

「いく!!」

女の子は兵助と一緒に団子屋まで出かけて、沢山の団子を買ってもらいました。

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