小説 | ナノ

勝者

学パロ。年齢操作。
一年→中学生。夢主→高校生





昼休みが終わる直前に毎度お馴染みの光景が現れる。

「嫌!庄ちゃんから離れたくない!」

子供のように首を横に振りながら庄左ヱ門に抱き着いて離れない名前。その状況でも庄左ヱ門は普通に本を読んでいる。クラスの中から庄ちゃんってば冷静ねと声がする。

「駄々っ子になるな!」

彼女を庄左ヱ門から引きはがそうとするのは彼女と同じクラスの竹谷だ。

「庄ちゃんのためなら駄々っ子にでも何でもなる!」

名前はぎゅうぎゅうと庄左ヱ門を抱きしめてる腕の力を込めて抵抗する。

「我が儘言うな!そろそろ教室戻らないと授業始まるだろ!」

庄左ヱ門のクラスは中等部で名前達の教室は高等部にある。校舎が隣同士にあるとはいえ距離がある。授業と授業の休みは時間が短いため名前が訪ねることはないが昼休みになるとすぐにこの教室にやって来て庄左ヱ門にべったりだ。

「いーや!」

「離せ!」

「だが断る!」

両者共一歩も引かない。二人のやり取りは駄々っ子な子供と子供に手をやいてる親にそっくりだ。

そんなやり取りはパタンと本を閉じた音によって途切れた。

音の発生源は庄左ヱ門。

「名前先輩」

「なになにどうしたの庄ちゃん?」

名前を呼ばれたことが嬉しくて名前は庄左ヱ門に顔を寄せる。

「大人しく教室に戻ってください。放課後1番に迎えに行きますから」

ね?と彼女の頭を撫でる庄左ヱ門。…落ちたな。この場にいる当人達以外の全員が思った。

「庄ちゃん…!」

予想通り名前はキュンキュンしていた。



勝者後輩
(庄ちゃんってばカッコイイ!大好き!)
(僕も先輩の事好きですよ)
(…何だよこのバカップル)

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