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みかん箱


 pkmn (10/08)


海外サブマス。白兄、黒弟設定。

設定:サブマス妹が怪我らしきものをしてきたのに理由をサブマスに言わないから海外組に聞いてほしいと頼んだよ!!






(インゴと妹)
インゴが彼女の腕を見ればノボリの言っていた通り赤いあざが見えていた。
「ノボリ達が心配してますよ」
主語を言わなくても彼女は分かっていた。
「兄達が心配しすぎてるだけですよ」
過保護すぎですと苦笑する姿に彼はどこか昔の自分を思い出す。
「それだけ貴女のことを大切に思っているのですよ」インゴも弟であり下の兄弟はいない末っ子だ。昔はエメットから過剰に心配されたりして困ったことがある。今そんなことされたら鬱陶しいと殴っているとインゴは思ったが口には出さなかった。
しかし、時が経つうちに、ノボリとクダリと親しくなり彼らの妹とも交流を持つうちに漠然とだが当時エメットの気持ちが分かってきた。
「理由を教えてもらえなかったら心配することしか出来ないでしょう」
彼女の腕をとってあざを撫でる。彼女の顔に痛みの表情はない。内出血が出来ているわけではないとインゴは考えた。
「ワタクシもそのうちの一人ですよ」
優しく何度も撫でられている彼女は目が泳いでいる。困惑しているのだろう。
「心配されるのは妹の特権であり義務です。うざいと思うより甘えてた方がいいですよ」
「…それって経験からですか」
「そんなところです。ワタクシの場合甘えてたら付け上がるので殴りますが」
「インゴさんらしいです」彼女は小さく笑った。今なら少しは理由を聞けるだろうインゴはなるべく柔らかい言葉を選んでいるうちに別の声が割り込んできた。
「あ!インゴがナンパしてる!」
エメットだと分かってインゴは舌打ちをした。ゆっくり彼女を腕を離してエメットを睨んだ。
「ナンパではないですがタイミング悪いです」
「タイミング悪いって言ってる時点でナンパだよ!クダリにチクってやろうかな」






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