みかん箱 | ナノ

みかん箱


 ペルソナ (10/08)


番長→鳴上悠(なるかみゆう)

キタロー→狭霧夜海(さぎりよみ)
キタローだけマイ設定の名前になっています


「あの人私の兄なの」
小声で言う彼女。小さく微笑む姿はどこか悲しそうで鳴上は胸に苦しくなる。
「みんなには内緒にしてくれる?」
「それは狭霧にもか」
「うん…夜海くんにも」この空間で××は狭霧のことを兄とは呼ばずに名前呼びをしている。彼女なりの切り替えなのだろう。
「それでいいのか?」
狭霧は××が妹だと気付いているだろうと鳴上は思っている。狭霧が彼女を見る目が時々他の仲間を見るものとは違っているのだ。最初見た時には彼女の兄とは知らずにただ嫉妬してたが、後々優しげな目は自分が菜々子を見る時のような目、妹を思いやるものだと気づいた。
「お願い鳴上くん」
躊躇っていた鳴上に××は言う。「…わかった」
とりあえず鳴上が言えば、××は安心した表情を浮かべた。



[back]